アニメ『あいまいみー Surgical Friends』その3 ステルスリアクション・エクストラ135
(ステルスリアクションとは、見えないリアクションである。表向き別の事を表現しているように見せながら、同時に、特定の何かに対するリアクションとしても意図された、そのような表現方法なのだ)
(ご注意・本稿では『あいまいみー Surgical Friends』のネタバレを含みます。閲覧の際にはあらかじめご了承ください。表紙画像と本文は一切 関係ありません。また、登場人物や組織の実名は伏せられている場合があります。そして、明かしづらい内容は不明瞭な表現となっている場合があります)
前回のSREはこちら(関連リンクは末尾を参照)。
『あいまいみー Surgical Friends』の前回はこちら。
また本稿においては「西尾・忍殺」を重要な関連資料として参考して頂きたい。
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第1話内容。
・いつも邪魔する連中がプレゼントを持ってくる
まぁ大体批評なんて「よく分かってもいない奴らが好き勝手ぬかしやがって」ぐらいに思われてるんだろうけど(そしてその責任はほとんど批評の側にあるんだけど)僕が書いたのは「あれ、何か違う!」と受け取られているのかどうなのか。
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・自分抜きで仲良しな二人(ミイちゃんは死にました)
折角乗ってきてくれたちょぼ先生、その後僕が西尾維新相手に大量の分析をしていく様を見て、こんな風に感じたのかもしれない(だから最初に{ていうかタイトルに}書いてるじゃん、西尾とダイハードテイルズを……)。
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ステルスリアクション・エクストラ(SRE)はリアクションの連鎖反応がまずあって、それを読み取って書き記す、という方式でやっているが、本作の場合「形式的に適合する過去の作品内容をアニメ化の時点でチョイスする」というかたちをとっているものと思われる。
原作マンガの描かれた時期は「西尾・忍殺」より前だが、アニメ化の際に選別されたのは後なので、後づけ的にステルスリアクション化したと考えていい(これはなかなかアクロバティックな方法で、刺激的)。
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・幸恵と夏菜子
・一緒に温泉
「幸」の字(後付け)。そもそもちょぼ先生も(他に色んな人も)最後に「幸いです」って前から付けてたりするんで、それひとつでもって僕を意識しているかどうかなんて区別がつかないんだよー。
仲を深めたい。けれど双方の意図、意識が一致してない(これはナレーションやタイトルコールの多声化でも表れている)。
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第2話内容。
・自分の考えを押し付け、洗脳する奴が現れる
・逆転負け
たかひろ=ベータロン。構成はざっくり策謀篇と一致、と言うには結構無理があるが、構成要素と展開パターンの類似は認められる。
なんかもうそろそろベータロン相手の愚痴みたいなのは書き飽きた。とは言えこういうのは終わらないので指摘として書かざるを得ない(いつか保たなくなりそうだ)。
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番宣。
・流行り、時事ネタの連発
「PPAP」にインスパイアされた以外に考えられない「AMM3」の歌をバックに「エモい」「神ってる」「アモーレ」などの2016年の流行語を取り入れている。
一種のリアルタイム性がステルスリアクション(SR)と共通するポイント。
「外からの持ち込み」という意味では、僕も『ニンジャスレイヤー』の埋め込みツイートなどを「西尾・忍殺」でやってきましたが。
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第3話内容。
・友達がいない
そういう風に人が気にしている事を突いてくるのってどうかと思うんですよ。
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・理想の友達造り
・コストかけた割に雑な処理をして追われる側に
まぁ、ベータロンのやる事ですよね。途中でメンドくさくなって顔殴ってるし……。
いい加減な仕事は時に悲惨な結末さえ呼ぶのでやめた方がいいに決まってるんだけど(注ぎ込んだ量を考えたら尚更)。手軽な方法に頼るリスクもあるしなぁ。
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・ヤバそうな友達
西尾さんとかダイハードテイルズだろうか。
友達もっと居るといいなぁ。
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・幸恵と夏菜子
・溺れちゃう
・深みにはまる
うーん、夏菜子が教える側にいるから、SRをこういう関係性で描いてるのかなー。あ、あと全体としてセリフが食い気味なのは最近のアニメの傾向もあるのだろうか(最近あんまり詳しく見てないからわかりません)。
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・次回予告「ここにトラック突っ込め!!!」
第4話の内容が「またあの大戦が引き起こされてしまうの……?(起きません)」だったのでトラックは突っ込まなかったのでしょう。
「起きなかった(始まりそうで始まらなかった)」という点は「西尾・忍殺」と同様。
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第4話内容。
・運良く当たった
・見た目と中身が違う
・思わぬ事態に
・救出
・退治
ズラしたり組み替えたりする必要があるけど、大体が策謀篇と重なる要素と展開。後付けでこういう形をきちんと整えて成立させるのも凄い手際です。ハムスターとクラストフェレスがきっちり分かれてますし。
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次回予告。
・声優イレブン日本代表
・バームクーヘン
第1話OPからタイムラグでの完全公開は、作品公表からSREで書かれるまでの時間差のSRでしょうか。
バームクーヘンは円形、日の丸を示す歴史寓話上の手法。
出演声優の予告起用と声優ネタは、現実とのリンクを強調しているとも取れます(声優ネタ自体がそうですけど)。
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・出る杭は打たれるけど、凹まなきゃいい
僕もエラい目に遭わされましたけども、何とかやってます。やれてるのも皆さんのお陰です(気力や精神力だけあって心が折れなくてもネタがないと書き続ける事は出来ないので……。大量のネタを中、小規模の記事にしてハイペースで出し続けるトレーニングがしたいなーと思っていた矢先にネタがどっかどっか入ってきてくれたのでとても助かりました)。
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ここまでの嘘サブタイトルが全てセリフなのは「西尾・忍殺」の14~19話までのサブタイトルが『ニンジャスレイヤー』のエピソード「アトロシティ・イン・ネオサイタマシティ」「アンエクスペクテッド・ゲスト」内のセリフの引用である事のオマージュだろうか。
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選抜したちょぼ先生のコメント。
・ガットゥーゾ、インザーギ
少ないが、僕が言及した事のある選手がそのまま持ち出されている。
第5話の内容は元ネタを複数取った、もっと多彩なSRっぽいのでこの回の次回予告は後付けSRではあっても元ネタ、時間差を強調した姿勢であると言えるでしょう。
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・鳥痔郎
「しばいぬ子に似ているような明らかに別の何か」という扱いはSRの結果とも通じる。嘘予告の登場人物が全て実在(現時点で5話まで)なのは現実と作品の関連性を示す為か(これは歴史寓話でもSRでもあり得る)。
(続く)
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あいまいみー関連リンク
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第20話 最終回「あとがき もしくは『アンエクスペクテッド・ゲスト』」(あいまいみー篇) 西尾維新を読むことのホラーとサスペンス、ニンジャスレイヤー、そして批評家の立場と姿勢の話だったヤツ
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