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測量実技講習会(岩手県建設業協会北上支部青年部会による)

 勤務校土木科では、3年生を対象に「地元建設業による測量実技講習会」を平成12年から毎年開催しています。今回で23回目になります。
 本校の土木教育において極めて意義と魅力ある行事として長く定着しています。

講習後ドローン空撮で集合写真(画像:株式会社小原建設)

1 目的

 地域に根ざした工業高校として、地元建設業界との交流を深めながら、実技を通して新しい測量器機の操作と、地元建設業界の現場における測量技術を学ぶ
 あわせて生徒の職業意識の高揚と公共事業に関わる者としての資質の向上を図る。

2 内容

【1回目】
「基準点からの位置出しとトンボの設置」
(測量機器の据付、杭の設置出し、高さの位置出し、観測法と野帳の記入法)
【2回目】
「路線の横断測量と丁張りの設置」
(基準点の設置、路線横断点の設置、計画高から側溝・境界ブロックの丁張り設置)

3 意義と魅力

(1)日々現場に立つ方からの直接指導

 「建設」を生業とし、数多くの現場経験を有する方から直に指導を受けることは、授業での「実習」とは大きく異なります。
 具体的には、器械の据え付け方、視通の仕方、位置出しのコツなどたくさんあります。(これは、担当する会社によっても教え方や、やり方が異なっていてとても面白いです)
 加えて、会社の方々と生徒が交流することにより、生徒の職業観がブラッシュアップされることも意義深いと考えています。

(2)測量の役割を身をもって体験

 実はこの講習会で取り扱っている内容は、実務としては古い内容です。
 現在では、ICTやドローンなどを活用して効率的に行われています。
 しかしながら、「目に見えて測量の基礎基本と成果がよくわかる」ということを重視して敢えてこの内容で行います。
 例えば、全自動洗濯機は「洗い・すすぎ・乾燥」をボタン1つで終えますが、その工程を全て手作業で行っているようなものと理解いただければと思います。
 「洗濯」という学習をその経験のない人が行うとき、全自動洗濯機のボタン1つで「はい、よく勉強して理解できました!」とはなりませんよね。

(3)地元建設業の魅力を再確認

部会長 佐藤 寛 様(株式会社佐藤組 代表取締役社長)

 講習会に先だって、青年部会長様より講話をいただきます。
 今回は、新3K(給料・休日・希望)のことや、地元建設業が地域を守っていることについて具体的にお話しいただきました。

 岩手県建設業協会北上支部青年部会の全面的な御協力、そして、意義と魅力ある行事だからこそ23回も続いています。
 今後もより魅力あるものに磨き上げていきたいと考えております。

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