見出し画像

「気持ちでなんとなく取り組んだ」を「体の調整」でヒット率を確実に上げていく。

「検察官」の稽古が10月から開始。俳優がよくやる、「気持ちでなんとなく役を作る」「心意気で面白いことやってしまえ」ということろだと、ヒット率が低い。何故か面白くなってしまった時もあれば、うまくいかなかった時も出る。日常で辛いことがあった日は気持ちもなかなか上がらずその日の稽古は残念。穴があったら入りたい。的な感じになってしまう。芝居に限らず、日常でも気分に左右されず安定したパフォーマンスを上げるのは難しいところです。

自分に自分で火がつけられるようになる。いつでも、自分の内部が熱い状態で物事に取り組めるようになりたい。さらには、熱中した先にインスピレーションや閃きにやってきてもらって、自分でも思いもよらなかった面白いことになってしまいたい。そんな願いのヒット率を確実に高めるには?

体です。体の調律からヒット率を上げていく。

体で取り組むことで「なんとなく」を具体的にしていく。

インスピレーション、イグニッションが起こることをより確実にしてくれるのが「スタニスラフスキーシステム」なんだけれども、それでも、経験値から生まれた言葉で伝わってきているところはまだまだ曖昧で、「なんとなく」取り組んでいることが多くみられる。私も実際は曖昧が多い。

今回の役作りを通して、実験的に、施術やリハビリで身体について学んだことを折り込みつつ、曖昧をより具体的かつ確実なものに検証してみたいと思います^_^

まずは、どう立っているか?をチェック。

まずは、ちゃんと立てているか?この、「ちゃんと」って言うのが曖昧。私の「ちゃんと」は今のところ、


○関節がはまっている。○重心がまっすぐ下に落ちている。○足裏がしっかり地面についている。

感覚的には、負担が少ない。楽。安心していられる。感じ。

視界的には、広く全体が入ってくる感じ。


今日の感覚だと、少し私は左肩が前に巻き込んでいて、関節がはまり切ってない。そのせいで少し胸部が丸まっている。となると、頭が中心より前に出て重心位置が安定しない。これを少し修正。落ち着きどころを探す。そうすると、視界も広がってくる。周りも感じられてくる。

周りがまずは感じられなければ交流も行動も正確には起こせない。

解剖学的に言うと、関節がはまり込んでいないと常に体はこれは危ないぞ。と判断して、神経が微細に調整し続ける。その微細調整に結構なエネルギーを消耗する。となると、立つことに労力がかかって余裕がなくなり、体のフィードバック機構は鈍くならざるを得ない。

重力に対して効率よく立てている状態になるように体はできている。効率よく立ててるときがパフォーマンスが上がるようにできている。

体がパフォーマンスを上げる障害になってしまってはもったいない。

スタニスラフスキーシステムの俳優の素材力を上げる第一条件は「体のリラックス」

リラックスという言葉も曖昧で個人的な感覚に酔ってしまうところが多いが、まずは、「立つ」ことからはじめてみれば着実な一歩。

立った時、自分の体の感覚をチェックしてみてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?