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『アンティゴネー』イスメネの役作り⑥

『アンティゴネー』梅若能楽堂公演2023年12月2日


決めると入ってくる。流れが生まれる。

作品作りには、ある集中した時間、集中の濃度が必要だ。その濃度から種が生まれて発芽して役や作品が生まれていく。それがないと何も始まらない。

決めて、意識をそこに向け出す。
エネルギーが濃縮されていく。
何かを引き寄せながら、流れができてくる。

少しずつ、ヒントがやってくる。朝起きがけにイスメネの置かれた状況が浮かんだり、立ち姿勢についてもこれ良いかも。というものがたまたま見たInstagramから入ってきたりする。

もうそろそろ、考えろ。動け。というお知らせも目に留まる。苦手なところに背中を押されたりも…笑

このプロセスを起こすものをスタニスラフスキーシステムでは作品の「種」(俗にいう引き寄せの法則的なもの)とよび、種から始まる一連のプロセスを導くものを「超課題」と言います。システムは自然の創造の法則に基づいているので、種から発芽してというような植物の成長と同じようなプロセスをたどります。ただ、どんなところにどんな葉っぱがつくか?どんな花が咲くか?は、自然のもたらす創造次第。
種を自分の中から見つけて、栄養を与え水を与えて育ててはいけますが、どんな花が咲くかは自然に委ねる。自分のコントロールを手放さなきゃならない時が、来るのですが、それがおそろしくも本番ということになります...笑

私にとっては、なぜこの作品を上演するのか?なぜこの役をやるのか?そういう欲求のようなものが種になり、なぜなのか?を自分の中や外に見ていくことが栄養になり、何かを引き寄せてさらに育ち…と成長していきます。栄養がまずいと、ひ弱な苗になってり、時には花が咲かないことも💧
何をなんのためにどのように…が大切になってきます。そした、頭ではなく心のエッセンスが加わらないと全く目が出なかったりもします。


おもしろい好転


おもしろいもので、舞台の集中度合いと共に自分のウィークポイントが浮かび上がる濃度も高くなってくる。大抵は役と同じようなところが浮かび上がってくる。それが舞台でのエネルギーに変換され、時には花を咲かせる。
が、今回は全く無関係に思えるウィークポイント。。。昨日、それは、立ち方をInstagramでみつけてサーフィンしてたたら見つけた…意外なところで最近の不調への答え。
この私、俗に言われる「愛着障害」。「全く役作りとは関係ないけれど。)
でも、私の頭はぱっかんした。

私の人生の苦しみはこれでしたか。ちょー納得。これのせいで人生をどんだけ壊してきたかわかりゃしない(笑)
0か100の思考で、いろんなものをぶち壊してきた。そして!100、手に入らないことでとてつもなく苦しめたし苦しんでいた。昨日ももーだめだーと6年の積み重ねた全てを投げ捨てようと思っていた。
ギリギリに助けはやってきた。
お化けの正体がわかると、自分の苦しみなど笑うしかなくなる。全ての苦しみは私が原因か。爆笑。

なんだかんだと自分というのはアホらしい。

神様はしかしなんだってこんな愛着障害なんてものを作るんだろう?しかも、名前がついて世に出回るくらいに多くの人が同じような苦しみを味わってきてるってことだ。なんの意味があるのか死んだら聞いてみたい。生まれた意味なんて自分で決めるしかないのだろうけど。
でもさー神様にでもさー何かいとことくらい言わないとやってられないではないですか。この年で愛着障害かよーよーよーよーよー

そんな導きで、脳髄に釘をうち込まれたように頭から離れなかった悩みも付き物が取れたように抜け落ち、悩みに費やしていた膨大な時間を創造に費やせるようになった。
とにもかくにも。。。今生きていているわけで。とりあえず、今、私は生きている。だいぶ大袈裟な話に聞こえるけれど、本人にしたらそのくらいのことだった。思い込みは分厚くダークな覆いを被せて何も見えなくさせる。幻想に巻かれた日々。ちゃんと物が見えさえしない。
助かった。

なんの話かわからなくなったけれども、うんぬんかんぬん悩むことから目の前のイスメネに向けまする。またイスメネに向かいます。

あっ!そういえば!

2日前、なんか、今にいない。瞬間に入れてない感じがする。これをなんとかせにゃと思っていた。
幻想が破れると、なんだか、視界が明瞭になる。呼吸も楽で、落ち着いてここにいられる感じがある。

うぉー神様、そういうことですか!

とりあえず、やれ。


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