ムキムキマッチョ・サンタチョコ

絶対この話ここで一回書いたと思うんだけど。でも書きたいから書く。苦手なんだ過去の自分の文章読み返すの。イタイ部分、理解できる部分が強く刺さってくる。同じ理由で同世代の人が作った作品見るの、躊躇する。ちょっとだけね?

とあるイラストレーターの投稿。友人からのクリスマスプレゼントだという写真の中に、自分が昔買ったことのあるものが混ざっていた。ムキムキマッチョマンがサンタの格好をしているチョコレートだ。こう書くとネタっぽいが実際この見た目だしネタ商品なので仕方ない。高校時代、恩師の先生に贈ったものだった。

11月のこの頃になると、県の高校美術展が開かれる。会場は遠くの県庁所在地。学校を公欠して美術部員は電車に揺られる。自由散策やお土産タイムもあり、毎年楽しみだった。筋肉サンタチョコは2年の時の県美展、駅ビルの雑貨屋で買った。恩師に贈ったらまあまあウケた。ふざけたい年頃だったのだと思う(今もだけど)。

贈って数日後、twitterでクリスマスツリーにぶら下がった筋肉チョコの写真が上がった。恩師の投稿。もちろん即いいねした。
恩師はネットで個人情報を隠しつつ生徒について書くとき、「Mさん」などとアルファベットで略さず「高校生」と表記する。その投稿にも「高校生から貰いました」と文章が添えられていた。それを贈ったのは私なのだ。思わずニヤついた。お互いに素性を隠していたのでネットであからさまに自慢することはなかったけれども。

高校も卒業して、県美展は遠い記憶になった。恩師はもう私を「高校生」とは呼ばないだろう。それが少しだけ寂しい。
それだけ。