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焙煎機の技術的メモ6:温度センサの簡易点検

焙煎機に使われてい温度センサのほとんどは「熱電対センサ」です。
とても丈夫です。そう簡単には壊れません。
とはいえ機械です。壊れることもあります。
たまに心配になりますね。

というわけで、私オリジナルの分解取り外しや測定機器などを必要としない簡易点検の方法を記載しておきます。

○点検法

1.「豆温度センサ」と「排気温度センサ」のふたつが装着されている焙煎機の場合

①焙煎機が完全に冷えている状態で電源を入れて豆温度と排気温度の指示を見較べる。
②同じ温度を指示していたら正常と判断できる。

豆温度計と排気温度計の表示が同じなら正常

○正常と判断できる根拠
・機械がふたつ同時に故障することはほとんどない。
たとえば自動車の外側にあるランプ類(ヘッドランプやストップランプなど)は左右対称に取り付けられていますが、新車時から装着されているものであっても同時に切れることはほぼありません。これは製品のばらつきがあるからです。
なので同じ温度を指示していたら、とりあえず正常と判断して良いと思います。

③キャリブレーションしたいなら
室内用の温度計を焙煎ドラムの中に一定時間置く(30分くらいでOK)

焙煎ドラムの中に室内用の温度計を入れたところ(後に蓋をする)

室内用の温度計の指示、そして豆温度計と排気温度計の指示が同じなら正常と判断できる。

3つの温度計の指示値を比較する

なぜ室内温度計を焙煎ドラムの中に一定時間置くかといいますと、焙煎機の中の温度と室温は異なるからです。

2.「豆温度センサ」しか装着されていない焙煎機の場合

室内用の温度計を焙煎ドラムの中に一定時間置き、両者の温度を比較する。同じ温度を指示していれば正常。

ただし・・・

落とし穴があります。熱電対センサそのものは正常であっても、「正常であって正常ではない温度」を指示することがあります。さてその条件とは・・近日中に書きますね。


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