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エンジニアのツマミ一つで人生も変えられるかもしれない話

「解散」という形を取ってからも、V6としての作品をたくさんこの世に送り続けてくれているジャニーズ、そこまで調整した本人たちと全ての大人たちの大変さが計り知れない。

しかも「これが見たいんでしょ?」と言わんばかりの選曲でハイライトを出してくる。中の人、どう考えてもオタクである。ありがとうございます。

さて、私の今まで描いた「将来の夢」の中で最古の「現実的な夢」はライブPAになることだった。その道は選ばなかったけれど、いまでも全てのエンジニアへの尊敬の念が絶えない。
その気持ちは、オタクをやっている間も変わらなかった。

一昨年、ジャニーズは当時所属していたデビュー組でSmileという曲を出した。ありがたいことにV6は、6人・トニセン・カミセンの3組扱いで歌割りをしてくれた(これは本当に感謝でしかない)。あの時のミックスが、その3組の違いがはっきり出たもので、エンジニアってすごいなあ〜と感動したのを、今でも忘れることができない。

ところで、私は6人が好きだったので、トニカミにはあんまり興味がなかった。あんまりね。というか、グループ内ユニットみたいなの全体に興味がない。光派?GENJI派?SAY'S派?(?)いや、、、、光GENJIが好きなんですよね、、、、。コンサートで7人曲をGENJIでやってる映像見た時発狂するかと思ったもんね、、、(?)

しかし、今回出たハイライト映像を見て腰を抜かしてしまったし、全員が40代になったカミセンのコンサートがあったなら、絶対行きたかったな、としみじみしてしまった。

そう思わせてくれたのはボーカルミックスだった。
これ、カミセンとして、完璧すぎるバランスだと思う。
トニセンは、3人の声が均等な大きさの丸で、お互い支え合って一つの大きなかたまりを作り出しているようなミックス(これはわりと前からこれで落ち着いている印象)。一方で、カミセンはしっかりとした芯になる健くんの声が剛くんの甘い声でコーティングされていて、そこに岡田くんの優しいけど強くて縦の線も横の線も正確な声で包まれている、そんな繊細なバランスで成り立っている。

Silver Bellsは結構前のリリースで、音源はまだ幼さの残る声。
全員が人間として、芸能人として、アイドルとして成熟した、最期のライブにおいて「カミセン」を「カミセン」たらしめた一つは、大きすぎるエンジニアの力だと思う。

「とめどなく I love you baby」

たったこのひと節で「担当がいる方」にも関わらず興味の持てなかったカミセンの沼に、一撃で落とすようなミックス。エンジニアの触るつまみ一つで、人間の人生を変えることだって可能なのだな、と思ってしまった。

オタクをしていた2年間で「PAになりたいって夢、なかなかよかったじゃん?」と思うことが多々あった。舞台になんて出会わなければ、本当にそっちに走っていっていたかもね。舞台になんて・・・・出会わなければ・・・・


ちなみに、現場でSilver Bellsを聴いたとき思っていたことは「初夏の山下達郎のライブでクリスマス・イヴを聴いた時と同じ気持ちになってるな」と「本物の火だ〜〜〜〜!いろいろめんどくさそう〜〜〜〜!」でした。舞台技術が好きなので、コンサート1回じゃ目も頭も足りんよ・・・・。早くオーラス円盤化してください!本当に最後のお祭り!!!!!

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