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「自分にしかできないこと」と「誰でも1冊は本が書ける」は同じ意味なのだ

イラストレーター・取材&コラムニスト・陽菜ひなひよ子です。

普通に生きていると、「本を出版すること」は、自分とは遠い世界のことのように感じますよね。15年前のわたしもそうでした。そんなわたしでも、気づけば3冊の本を出版していました。

誰にでも1冊は本が書ける


わたしは最初、イラストレーターとしてデビューしましたが、そのきっかけは「ライター講座」でした。といっても文章術の講座ではなく、「出版企画を考えて出版する」という講座だったのです。

その講座の講師の言葉で、いちばん記憶に残っているのは「誰でも本を1冊は書ける」ということでした。誰でも「自分の人生で一番時間とお金をかけたこと」についてなら、1冊の本を書きあげられるというのです。

それから15年以上の月日が流れて、実際に3冊の本を出してみて感じるのは、講師の言っていたことは間違ってなかった、ということです。

わたしの場合、1冊目の本はぬり絵本なのでちょっと置いておいて、2冊目と3冊目は、確かにわたしが人生においてすごく時間とお金をかけたことについて書いたものです。

2冊目は、オットでカメラマンの宮田雄平がアトピーの重症化で会社を辞め、長い闘病の末にカメラマンになるまでの顛末をコミックエッセイで書いたもの。

確かにわたしの人生の中で、5年間もの間、あれほど何かと真剣に向き合い、闘った記憶はありません。そして、この日本に、アトピーのせいでオットが会社を辞めてしまった人はいたとしても、その中に漫画を描ける人はそんなにはいませんよね。

3冊目は地元・ナゴヤに関する本。これはもう、地元の人にしか書けません。この本を読んだ他地域の人が同じようにナゴヤのことを書こうとしても、書けないでしょう。それは長く住んだからこそ身につく、感覚的なものがあってのものだからです。

アトピー本は主治医の先生に監修をお願いしましたが、ナゴヤ本は校正を外部の名古屋出身の編集さんにお願いしました。それくらい「専門外の人」には、内容の正誤を理解できない世界だからです。


自分にしかできないこと


最近は特に、どんな仕事でもいいというわけではなく「自分だからできる仕事」に限定して受けたい、と考えるようになりました。

話は飛びますが、Bar Bossaの林さんが「エビス」の小説を書かれました。バーのマスターがビールに関する小説を書く!って、これほどの適任者がいるでしょうか。

小説はエビスのサイトで無料で読むことができます。わたしももちろん読みました。ちょっとサスペンス調で、ワクワク一気に読んでしまいました。

この小説、紙の本は限定品です。入手方法はふたつ。感想をnoteに書くか、全国のエビスバーに行くか。詳しくはコチラに書かれています。

小説はコチラから読めます。

この中で、林さんが最近は「自分にしかできないこと」に仕事を限定したい」と書かれていて、さすが同世代だな、同じこと考えておられるな、と思いました。

自分だからできること


自分にしかできないことなんてないよって、普通は思いますよね。自分に本なんか出せないって。

でも普段自分が当たり前にやっていることが、ほかの人にとってはすごく価値のあることだってこと、本当によくあるんです。

「自分にしかできないこと」って考えると、ハードルがぐんと上がっちゃいますが、「自分だからできること」と考えれば、また見方も変わるのではないでしょうか。

人って、周りには自分と同じような人がいるものなんです。だから、自分や自分の周りの人にとってのフツーが、一般の人にとってのフツーなのかどうか、そこを疑ってみると「自分だからこそできること」が見つかるかもしれません。


人生で一番時間をかけたこと


「自分にとってのフツーは、やっぱりどこまでもフツーだわ」という人は、今度は、人生で一番時間をかけたことが何か?を考えてみましょう。

最近、いろんなクリエイターにインタビューしています。編集さんやライターさんなどの「文章のプロ」は、やはり子どもの頃にものすごく「作文が好きだった」とか「本ばかり読んでた」と答える人ばかり。

子どもの頃から作文の時間に10枚以上は書いてたという大原久澄さん。
のちに「水戸黄門」「鬼平犯科帳」などの脚本を担当。

中学時代から友人の感想文の校正をしてあげていたという中島幸子さん。
現在は、地域情報誌の敏腕編集者。


やっぱり文章のプロは子どもの頃から「文章」にかけてる時間が半端ないのです。これは聞いてるわたし自身も意外でした。

長い付き合いでも、知らないことって多いものです。


  • 子どもの頃、寝食忘れて夢中になったことはありませんか?

  • お小遣いの大半をつぎ込んだ趣味はありませんか?

  • 友だちや親にあきれられても、やめられなかったことはありませんか?

  • 誰にも言えない、秘密のコレクションはありませんか?


「本のテーマ」は、意外とこういったことの中に隠れています。それこそが「自分にしかできない」「自分だけの宝物」なのですね。



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陽菜ひよ子 / イラストレーター&インタビューライター

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