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わたしにカリギュラを語れるか

菅田将暉主演の舞台、カリギュラ。

善悪、美醜、生死
全てが裏表で成り立っていて、それありきで美しくある世界を嘆いて
暴君として存在してしまったカリギュラの悲しさを見た。

菅田将暉の息遣いから受け止めるそれとは大きく違う。
舞台でのセリフを書き連ねていくので見たくない人はここまででね。

選んだのはこっちだと思っているうちに
気づいたらこちらが選ばれている
反論の余地なき哲学
眠ろうが目が覚めていようが同じだ
苦しみから笑いをほとばしらせたい
人は後戻りなどできない 終わりまで行くことが肝心なだけだ
不毛な素晴らしい幸福 自己矛盾を楽しみたい
恥ずかしい優しさ 虚栄心に殺される
人生が微笑んでいる
死者の間でしか安らげない 何もない夜が重い
何事にも到達しない 人間の苦悩のよう

俺自身の果てで いつもお前にであう
歴史の中に入るんだカリギュラ 

俺は まだ、生きている


マスコミフォトセッションの後の囲みインタビューで、
暴君について

はたから見たら暴君だけれど
ちょっとしたうまくいかなかったこととかの
消化の仕方って人それぞれ違うと思っていて
それがカリギュラの場合非情なものを選ぶだけで
僕たちは平和な選択肢を取っているだけで
気持ちの面ではすごく共感できるというか。

こう話す菅田くんを見て、
うまく言えないけれど、彼の大きさと透明さを感じた

(3:40)

たまたま、私たちはカリギュラにはなかった不可能があって
たまたま、平和な選択肢を選んでいるだけなんだなと。
その偶然の残虐性を今彼が再演することに意味を与えたいなと
たったの個人なりに思ったり。


初めての国立劇場、もうどうしようもなくカリギュラを見たくなり
突如思い立って、執着で情報手に入れ
サクッと前日券を正規ルートで入手。じぶんが天才かと思った

最後にまじで菅田将暉の登場の所作はやばいです
サムネイルは、一語一句一挙手一投足を覚えていたいわたしの
観劇中のメモです

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