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あなたは"弱い人"なんかじゃない|『鈍感な世界に生きる敏感な人たち』を読んで

こんにちは、緋那です。

生きづらさについて調べていて、よく見られたのが
『HSP(Highly Sensitive Person):とても敏感な人』という気質。

いろいろ調べてみると、「当てはまるかも…?」なんて思うことが多くありつつ、「んー、でもそんなに感受性高くないかも…」なんて感じで自分がHSPかどうかすら自信を持てなかったので、思い切って本を買って読んでみました。

1、読了直後の率直な感想

一言で言うと、「柔らかくて、暖かかった」そんな本。

繊細な人に向けて、繊細な人が書いた本だからなのだろうけれど、とても柔らかい言葉で、心をふっと撫でられた感じ。(きっと、訳した人も繊細な人なのだろう)

最初に5分くらいでできるHSPに当てはまるかどうかの問診テストがあって、結局自分はHSPには当てはまらさなそうだったけれど、読んでよかった、と思えた。

でも、すごく優しくて柔らかいのに、現実的。

「自分らしく生きる」


それをただ無責任に「大丈夫」というではなくて、「それによって代償が生じるのは当たり前。けれどそれを受け入れた上で、自分のために生きた方が幸せでしょう?」というスタンスで、綺麗事だけではない感じがしたのも非常によかった。

2、心に響いた言葉

いろいろありすぎて全ては書けないけれど…

「『ここまでやればいい』と線引きするたびに、思い描く自分像と実際の自分との間に隔たりを感じるようになるからです」(P.73より)

完璧主義に関する章なのだけれど…
それな!心から同意。もう、まさに、という感じ。

完璧主義から抜け出すために…不安から抜け出すために…
みたいなライフハックで「ここまでやればOK」というGood Enoughを線引きしたらいい、というのはよくあって、挑戦するのだけれど、それで切り捨てた部分が気になって、結局自己嫌悪と不安状態に後戻り…なんてことがあった。

その理由が判明。スッキリ。

「願いとかけ離れた人生を送っている場合、自分の願いと向き合うのは痛みを伴う作業かもしれません」(P.136より)

だから私は、自分がどうありたいとか考えるのがしんどかったのか!と膝を打ってしまった。

私は何が好きなんだろう、どうやって生きていたいんだろう、数年後にどうなっていたいんだろう…

そんなことを考えるといつも憂鬱になる。「自分の理想」を考えることって、普通楽しいことなはずなんだけどな…おかしいのかな…なんて思っていた。

別の自己診断で、「今を積み上げていった先に未来がある」という成長タイプで(逆は「未来を夢見て進む先を決めて今の努力を設計する」タイプ)、だから未来を描くのが苦手なんだろう、なんて考えていたけれど、未来に限らず今についても過去についても、願いを考えることは好きになれなくて…

それがこの言葉で腑に落ちた。ちなみにこの言葉はこう続く。

「私自身は、激しい痛みにふたをすることで生まれる灰色で起伏の少ない感情でいるよりも、私自身の悲しみに触れて生きていると実感したいと願っています。」

痛いものは痛いけれど、がんばろ、って思えた。

3、読んでどうなる?

まずは、「あぁ、自分のこと弱いって思っていたけれど、別に弱いわけではなかったのか」と心がほぐれる。

次に、肩の力を抜いて生きるために、自分の考え方をどう変えたらいいのかがわかる。

そのときに私たち読者が何を懸念するか、先回りして書いてあるし、「その懸念は起こるよw」と否定もしない。でも、それが起こってもそんな生き方のほうが良くない?ちょっと勇気出してみようよと手招きしてる。

そして、周囲の人にどう伝えたらいいかがわかる。

結局、人は一人で生きていけないし、環境を変えるのは大事。でもそれは転職とか友達を変えるとか、大掛かりなことではなくて、自分と付き合う人に「私はこういう人だから」と伝えることでできる。

どうやって伝えたらいいのか、そのヒントが詰まっているから、実行するだけ。もちろん勇気はいるけれど、好転することの方が多いし、むしろそれすら受け入れてくれない人と一緒にいたいの?ということだった。

4、どんな人にオススメしたい?

自分のことを「弱い人間だ」と思っている人に。
HSPかとか、自分のことを敏感だと感じているか、なんて関係なく。

体力が足りない、処理能力が足りない、人とうまく話せない、自分なんてまだまだ…

そんな自分に嫌気がさしているのなら、読んでみてほしい。きっと肩の力を抜いていいんだ、ってことに気がつくから。

あとは、会社の同僚だったり、友達だったり、家族だったり。
なんとなく疲れやすい人だな、動きや思考が遅いなと思う人がいたら、その人を理解するために読んでみるのもいいかもしれない。

ただ多分、人を理解するために読むなら、読んだ後その人とこの本について話してみてほしい。この本はあくまで「傾向」について語っている本であって、その人はその人でしかないので。

表面的な話から内面的な話にシフトする話し方はこの本に書いてあるので、それを参考にしながら…

とりあえず、HSPかな?って思う友達がいるので、この本貸してあげたいと思った。

ということで、長文にお付き合いいただきありがとうございました。
少しでもあなたのお役に立てていれば幸いです。

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