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消費税の基本 総論

こんばんは!
今回は、消費税の基本について説明したいと思います!
私たちの最も身近な税といえば消費税では無いでしょうか。しかし、消費税法を学んでみてきちんと理解していないことが多いなと痛感しました。なるべく端的にまとめてみようと思います。

消費税とは

消費税は、「消費」に対して、広く、公平に、負担を求めるものです。したがって、医療・福祉・教育などの一部を除き、国内で行われるほとんど全ての物品の販売やサービスの提供が課税の対象となっています。

多段階課税方式

消費税は、多段階課税方式による間接税です。

多段階課税方式とは、取引の各段階でそれぞれの取引額に対して課税することを言います。上の図では、工場とお店の取引と、お店と消費者の取引のそれぞれに課税されています。


間接税

間接税とは、納税者と担税社が一致しない場合に税負担の転嫁が行われる税を指します。上の図では、消費者が支払った税金をお店側が代わりに納税しています。つまり、担税者である消費者から、納税者であるお店に税負担の転嫁が行われることになります。

消費税率

消費税は、国税と地方税から構成されています。令和元年10月1日に税率が変更されました。変更前、変更後は以下の図の通りです。

消費税率

※令和元年10月1日以後の取引には軽減税率制度の対象となるものがあります。軽減税率制度上では、消費税率 8% (国税分 6.24%, 地方税分 1.76%)が適用されます。


国内取引と輸入取引


消費税は国内における消費に広く公平に負担を求める税であることから、下図のように、国内取引、国内で消費を伴う輸入取引については課税されます。

消費税がかかる取引

しかし、下図のように国外で消費される輸出取引また、国外取引については課税の対象外となります。


消費税がかからない取引

売上げと仕入れの概念

消費税法上の売上げと仕入れは、棚卸資産、資産等の売却、役務収益等の全てが該当します。会計では棚卸資産のみ売上げ, 仕入れとするので、違いに注意が必要です。
cash in= 売上げ cash out=仕入れ
と捉えれば良いと思います!

消費税法における売上げのうち、消費税が課税される部分を「課税売上げ」、また仕入れのうち、消費税が課税される部分を「課税仕入れ」と言います。


納付税額の計算

上で見たように、消費税額の計算は、多段階累積控除の考え方にしたがって計算されます。そのため、事業者が納付する税額は、消費者から預かった消費税額から、自社が支払った消費税額を控除した金額となります。

例えば、先ほどの図の場合、(上図)
お店の納付税額は、消費者から預かった10円から自社の支払った8円を控除した2円ということになります。


では、もう少し詳しく見てみましょう。


①預かった消費税額の計算(課税標準額に対する消費税額の計算)


課税標準額

課税標準額は、課税売上げの額(消費税額を除く)です。上のように計算され、算出された課税標準額に千円未満の端数がある場合は、それを切り捨てます。

課税標準額に対する消費税額

課税標準額に対する消費税額は、課税標準額に対して国税分の適用税率を乗じて計算します。

②支払った消費税額の計算(課税仕入れにかかる消費税額の計算)

課税仕入れに係る消費税額


③納付税額の計算

差引税額
納付税額

次は、消費税の取引分類について見ていこうと思います!

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