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Weekly Playlist 2月5日号

こんばんは。秘密基地です。

今年1月までnoteで毎日オススメの曲を投稿していましたが、今回からは週に1度プレイリストを配信していく形で更新していきます。

今までは様々なジャンルからメンバーのオススメする楽曲をご紹介しておりましたが、今回からは秘密基地が普段演奏している音楽に近い要素を持ったものや影響を受けている音楽に焦点を当ててプレイリストを組んでご紹介したいと思います。

即興や電子音、電子楽器、ノイズなどと呼ばれるあまり馴染みのない音楽、また聞く機会がなかなかない音楽ではあると思いますが、ずっと聞いているとどこか落ち着いたり、発見があったりと中々興味深い音楽だと思っておりますので、皆様も是非この音の沼に耳を突っ込んで楽しんで頂ければ幸いです。

初回なので今回は電気を使った音楽の黎明期( 1900年初頭 )に登場した音楽を中心にプレイリストを作ってみました。既存の楽曲を演奏しているものが多いのでとても聴きやすいと思います。我々がやっている音楽や楽器 ( シンセサイザーやエフェクター )の源流にはこんなものがあるのかと知るきっかけになってくださると嬉しいです。

と色々言っていますが単純に聴いて心地良いものを集めてみましたので理屈抜きにお楽しみくださいませ。


Apple Music

spotify

https://open.spotify.com/playlist/3XWOKvYV6rJpVOvZ72H8km






1 . La vie en rose / Clara Rockmore & Nadia Reisenberg

テルミン奏者の Clara Rockmore がシャンソンの名曲 "La vie en rose "を演奏しております。

そもそもテルミンとはなんだ?という方もいると思うので簡単に解説を。

テルミンは1920年にロシアのレフ・テルミン博士によって発明された楽器で、
下の動画のように右手で音程、左手で音量を制御して演奏します。( 演奏しているのは発明したレフ・テルミン本人です。 )

女性の声のような、バイオリンのような音色で非常に原始的でありつつも魅力的な音がしますね。

世界で初家庭用電源で動く電気楽器でありながら現在も生産が続いている楽器です。4-5万円で買えるので興味のある方は是非チャレンジしてください。


2 . Le siffleur et son chien / Mister Ondioline

こちら色んな楽器が鳴っているように聞こえますが、全て Ondioline ( オンディオリーヌ ) という楽器を使って演奏しそれを重ね録りしていったものが曲になっています。

オンディオリーヌはフランスで1940年代に製造された楽器で、現在の一般的なシンセサイザーに近く、音色を自由に変えることができます。

こちらの動画では Mister Ondioline こと Jean Jacques Perry がデモンストレーションを行なっております。聴けば分かりますがスイッチを触るだけですぐ音が変わります。

Jean Jacques Perry はのちにエレクトリカルパレードのあの曲の元曲を作ったことで有名になりますが、その前は Mister Ondioline としてこの楽器の普及に励んでいたようです。この曲が入っているアルバムはBGMにオススメですので是非聴いてみて下さい。



3 . Moon Moods / Dr . Smmuel Hoffman

こちらはテルミン奏者の Smmuel Hoffman が演奏している1曲。

ジャズのようなスウィング調の曲で所々旋律を奏でるのに登場します。( 間奏あたり )

このように徐々にテルミンは様々な場所で使われるようになり、Smmuel Hoffman は映画音楽でもテルミンを演奏しておりました。単純に旋律を奏でるだけでなく、SFなどの効果音などでも使用され表現の幅を広げていったようです。

これを書いている中の人はこういうコーラスが大好物なので、そちらも含めて皆様に聴いてもらいたいと思い紹介しました。



4 . Messe pour le temps present : teen tonic   /Pierre Henry ,Michel Colombier

フランスの作曲家 Pierre Henry と Michel Colombier の2人の作品です。

ロックの曲にポコポコした電子音を重ねまくっている曲です。 
秘密基地でもコードや旋律のある曲にノイズや電子音を組みこむことをやってみたいと思っていたこともあり、今回リストに入れてみました。

過去に秘密基地が出している "ぽつねん" もそういった意図をしながら作ってみたものです。歌が訥々と過ぎていく中で、様々な音が横を過ぎ去っていく... というイメージの演奏になっております。まだ聴いたことのない方は是非聴いてみて下さいね。


5 . Introduction / Oskar Sala

こちらはアルフレッド・ヒッチコック監督の映画 "鳥" のサウンドトラックの中の1曲です。

ここで流れてくる鳥の声は本物ではなく、トラウトニウムという楽器を使って収録されております。

トラウトニウムはドイツで開発された楽器で、鍵盤のようなボタンを押し演奏する楽器です。言葉で説明するよりも実際見ていただいた方がいいと思うのでこちらをどうぞ。

こちらもオンディオリーヌのように様々な音が出る楽器ですね。
オンディオリーヌの管楽器や弦楽器に比べて割とオーケストラのような厚みのある音に聞こえます。 

電子楽器は音を自在に変えれるところから、徐々に抽象的な表現でも活躍するようになってきます。


6 . My Sweet Chimera / Dorit Chrysler

こちらは現在活躍中のテルミン奏者、Dorit Chrysler の1曲。
怪しげなメロディの中にテルミンが使用されています。

Dorit Chrysler はこのテルミンのデモストレーション音源でも演奏しており非常にカッコいいので是非見てみて下さい。


7 . Studie Ⅰ / Karlheinz Stockhausen

最後は現代音楽の作曲家で知られるシュトックハウゼンの曲をご紹介。

秘密基地主宰の高橋が"こういう音楽をするバンドを作りたい"と思うきっかけとなった1曲です。それまではあまりこういう音楽をする機会がなかったのですが、これ聴いて瞬時に"やってみたい..." と思ったのを覚えております。

電子音だけのバンドを結成するのもいいなとは思ったのですが、純粋な即興だけをやったり、ただただ電子音楽っぽいことをやるだけのバンドにはしたくないなとも感じていたので、ここに打楽器を入れてみたらどうなるか。一緒に演奏していたギタリスト、細井徳太郎を投入したらどうなるだろうか。と思い結成したのが"秘密基地"になります。

そんな雰囲気の曲を秘密基地で制作したのがこちらの " tobichiru " になります。是非聴いてみて下さい。



ということで7曲紹介してきました。

こんな感じで毎週紹介していけたらいいなと思っておりますので、宜しければまたのぞいてみて下さい。

noteではサポートも募集しております。
秘密基地の活動拡大のために大切に使わせていただきますので是非お願い致します。



それではまた来週。良い週末を。




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