糸蘭02

北米から渡来してきた花「糸蘭」が、姫島に自生していた。

「道の花🌼
名前はわかりませ(^-^)」

 とスーさんからメールがきた。スーさんのコメントは、いつもながら、単純明快で、感心する。
 この花、糸蘭(いとらん)のようだ。
「らん」とつくがラン科ではなく、通称「ユッカ」と総称されるキジカクシ科(旧リュウゼツラン科)イトラン属の常緑多年生植物。直立した花茎に、スズランのような釣鐘状の大きな白い花を多数つける。
 原産地は北米の乾燥地帯で、日本には江戸時代末期の19世紀半ばに渡来したそうだ。観賞用として芝生などに植えられた。
 江戸時代に北米から渡来した花が、どういった経緯で姫島の離島にやってきて、車えびの養殖池のそばで白い花を咲かせたのか……
 室生犀星の詩「ふるさとは遠きにありて」を思い出す。

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ふるさとは遠きにありて思ふもの
そして悲しくうたふもの
よしや
うらぶれて異土(いど)の乞食となるとても
帰るところにあるまじや
ひとり都のゆふぐれに
ふるさとおもひ涙ぐむ
そのこころもて
遠きみやこにかへらばや
遠きみやこにかへらばや

 秋は感傷的になりがちだ。

大分県姫島からの離島の収穫便りです。サポートよろしくお願いします。