思考を因数分解すると生きやすくなる

今年の頭にメンタルの不調を起こし、二週間おきに心療内科に受診をしている。そこで、医師とはただ会話をしているだけと思っていたら、どうやら自然に認知の歪みを矯正されていることに気づいた。医師は傾聴し、そして「それはちょっと極端な傾向がありますね」「○○してみてはいかがでしょうか?」と提案をしてくれる。そうすると、自分の極端な思考が少し緩められる。

数回前の診察の際、気分の落ち込みが激しかった。そして、その前の診察の際は「私はなんでもできる。人生が楽しくてたまらない!」と気分が爽快だったことを話すと、医師は以下の図を書いて説明してくれた。(書いた図は医師が持っているので、帰宅後同じ図を自分で書いた)

目からウロコだった。テンションMAXのときはコントロールできるのだ。激しいうつがやってきたときは、もう休むしかない。気分が良いと、これもやってあれもやってあそこに出かけて……と次々にアクションを起こしてしまいがちだが、そのときに少し控えるのだ。私は双極性障害ではないので、双極性障害でない人には有効的な手だと思う。

そして、先日正式に拒食症の診断を受けた。

私「食事をするのがすごく疲れるんです。ぐったりします」

医師「今のあなたには食事をするエネルギーがありません」

食事をするエネルギーはないけど、仕事をするエネルギーや遊ぶエネルギーやセックスするエネルギーはある。食だけがどうも進まない。(人と一緒のときは食べる)以前、摂食障害の専門医を取材した際、失恋の傷から摂食障害に陥ってガリガリになった某女優さんが骨と皮だけの身体でゴルフを楽しんでいる写真を見せてもらった。(昔、写真週刊誌に掲載されたもの)アドレナリンが出るので、どう見ても倒れそうな体型でも自分の好きなことはできるのだという。

血液検査の結果も栄養失調だった。拒食の症状も先ほどの気分の波のように波があると感じる。一時期まったく拒食の症状や体重へのこだわりがなくて治ったのだと思っていたら、また最近痩せ始めた。服は体重が45㎏のときに買ったものが多いので、3〜4kg痩せるとどれも全部ゆるゆるだ。来週出張があるので、服をどうしようか悩んでいる。この季節だからTシャツ+パーカー+デニムなら荷物も少なくて楽そうだが、ウェスト56cmのデニムさえゆるい。食に関して気にしていなかった時期に、もう少し気にしていれば拒食の変動がゆるかったのだろうかと思うが、ここはもう少し調べてみないと分からない。

でも、自分では細いという意識がなくて(ここが摂食の症状)姿見に映した下着姿の自分を写真に撮り「デブだ!」と思って削除する。という行為をしていると友人に話したら「病気だ」と言われた。昨日も銭湯で大きな鏡に全裸を映して鎖骨や肋骨を確認して安心したが、脚が太くてダメだと思った。

ここで、今までの診察をおさらいして、目の前に医師がいると思って思考を因数分解してみることにした。

なぜ食べたくないのか→太るのが嫌だから→なぜ太るのが嫌なのか→太っていると人に愛されないから→なぜ人に愛されないと感じるのか→昔太っていたコンプレックスがあるから→でも今は客観的に見ると痩せている(それでも痩せているという意識はない)→果たして痩せている姿でも現状愛されているか?→変わらないし、そういう思考をしていること自体、周りから引かれる→人間関係でトラブルが起こる可能性がある

こうやって因数分解すると、少しスッキリする。

物事において論理立てること、因数分解することが生きやすさにつながると気づいたのは、通院して得られた重要な情報だ。でも、ただ診察を受けるだけでなく、自ら考えないといけない。

嘆くことはストレス解消になることもあるが、嘆くだけではダメなのだ。先に進まないと。

#エッセイ #生きづらさ #摂食障害 #拒食症 #メンタルヘルス



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