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暮らしに役立つ栄養療法⑰ マグネシウム欠乏症

栄養学者のロジャー・J・ウイリアムズは「栄養素は一つのチームとして働く。必須栄養素は鎖でできた首飾りのようなものだ」と栄養素のことを生命の鎖と表現しました。どれか一つが欠けても全体に影響が及ぶのですべての栄養素が欠けることなく存在しなければならないと主張したのです。

エネルギー(ATP)をつくる反応もひとつながりのサイクルを形成していて、主にビタミンB群を補酵素として利用しています。ただしビタミンB群だけではエネルギーサイクルは完璧ではありません。そこに登場するのがマグネシウムなどのミネラルです。マグネシウムの欠乏によって疲労感や意欲減退、食欲不振、こむら返りや筋力低下、しびれやむずむず感などの症状が起きます。記憶力低下や抑うつ感が表れる人もいます。

マグネシウム欠乏は血液検査ではなかなか見つかりません。というのも血液中のマグネシウムが低下すると骨や筋肉細胞などにあるマグネシウムが血液中に移動して濃度を一定に戻すからです。貯金をどんどん引き出しているのに手元にあるお金が変わらないので預金が減っているのに気付かない状態です。しかも預金残高を調べることが大変に難しいのです。

上が寒さストレス、
下が精神的ストレス 食後のマグネシウム排泄量を比較
オーソモレキュラー.co.jpより

マグネシウムは様々な状況で尿への排泄が増えます。
たとえば糖尿病の人、利尿剤を使用している人、アルコールを多く飲む人、甲状腺ホルモンが過剰の人などは要注意です。ストレスも排泄を増やします。図は学習(精神的ストレス?)や寒冷刺激の後でマグネシウムの尿中排泄が増えたことを示す実験データです。

加工食品の利用や食生活の変化によりマグネシウムの摂取量はかなり減少しているようです。本来カルシウムとマグネシウムの摂取量の比率は1対1が望ましいのにバランスが崩れています。新鮮な海藻、魚介類、野菜、豆類のメニューを増やしてマグネシウムの摂取量を増やしましょう。

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