「表現」することで多分全部が上手くいく〜コミュニケーションとは、相手を想い、自分の想いを伝えること〜
2022年11月より、「The First Passion」という表現コーチングスタジオを開講しました。
プレゼンテーションをより良くしよう、というのがメインの講座なのですが、
ワークを作ったりフィードバックを受けるにつれて、広義でのコミュニケーションについて色々考えるようになって。
「コミュニケーションを制すれば、多分全部が上手くいくようになるのでは?」
と思ったので、まとめていきたいと思います。
受容→理解→思考→発信
前にどこかのSNSで、ホストさんが義務教育の国語ドリルをやっている、という投稿を見ました。結構バズってたので覚えてる方もいらっしゃるのでは。
前々から、ホストクラブやキャバクラなどの個人として接客し対価を得る職業のコミュ力には興味があって、なんとなくですがアンテナを張っていました。
売り手と買い手の間に個人的な感情があり、やりとりから満足させるというのは相当な高等テクニックです。
その際に、ホストクラブの代表の方が、言葉は少し違うかもしれませんが
「コミュニケーションは受容→理解→思考→発信なので、国語の教科書を読み取る練習をしている」と仰っていて。
これだー!!!って思ったんですよね。
普段のコミュニケーションと、ホストクラブのコミュニケーションは異なることはわかっているのですが、
相手が聞きたい言葉や欲しい態度などを受け取り理解し表現するのは、人と関わることのある全ての人類が持っていたらとても生きやすい技術なのではないか!
そして、周りのコミュニケーションに着目してみたところ
受容・理解・思考・表現のどれかが足りないパターンばかりなことに気づきました。
そしてどれも、わたしが長年やっている演劇で鍛えられるもの。これをワークに落とし込めないかと考えたのです。
受容のワーク
コミュニケーション、と先ほどから繰り返していますが、これは単なる会話という意味でなくプレゼンテーションなどの一方的に話すということも含まれています。
受容ができていないパターンの典型は、否定から入ってしまうこと。
「いや」「でも」という、よく言われてるやつですね。
相手の言うことを頭ごなしに否定してしまうことは、コミュニケーションを取る気がないことと同じだと思います。
今心の中で反論しようとした方、ご注意を!笑
もちろん私が全て正しいとは思ってないですが、要は理解と表現まで行きつかない、ということなんだと思います。
相手の言葉の、要約部分やとっかかりに当たる場所での反論は「話を聞いてくれない」と受け取られてしまい、最終的に誰にも相手にされなくなります。
コミュニケーションを取ってもらえなくなるんです。
とりあえず「あなたはそう思ってるんですね」と心の中に落ち着かせることが重要です。
これはインプロ(即興演劇)をやっている友人から教えてもらったワークを応用して、
「とりあえず相手を肯定して、その後に自分の意見を乗っける」というワークをやっています。
理解のワーク
話の内容が難しくなると理解できない……と思ったことがある方は多いでしょう。専門分野の話をされても頭の中がお星様だらけになってしまいますよね。
The First Passionでの理解という言葉の解釈は、相手との共通言語をシェアできているか、になります。
日本では、察して文化が多く残っています。
この「察して」も、ある程度の共通言語からくるものだと考えています。
京都でぶぶ漬けを出されたら「早く帰れ」という意味だ、というのは有名な話ですよね。
でも、知らない=共通言語がない人(外人さんとか)は「いただきまーす!」となってしまう。
これは「理解」ができていないということだと思うのです。
そして、直すべきは外人さんではなくぶぶ漬けを出す人の方。
コミュニケーションにおいて、相手が分からないこと・知らないことを押し付けるのはただ不快な思いをさせたり恥をかかせるだけ。
相手がどこまでわかっているのか、そして何を知らないのか、聞きたいのかを「理解」することが、心地よいコミュニケーションの第一歩でしょう。
これは、2人1組で会話や発表をするワークの中に組み込んでいます。
受容ができている方は大体理解もできるなぁという印象です。
思考のワーク
思考は、相手の言っていることを受け入れて理解した上で、自分が何を考えるかのフェーズです。
人によって考えは千差万別なので正解はないですが
「あなたはこう思っている、私はこう思っている」という区別が重要です。
コミュニケーションで、相手の言うことに全て賛同する必要はないですし、自分の意見を伝えることはむしろ大切なことです。
受容の部分で否定せずに、否定的な意見がある場合はこの思考の部分で行うといいでしょう。そしてこの場合、次の表現が1番大切になります。
コミュニケーションにおいて私が1番大切だと思うことは
相手の全てを否定しない、ということです。
意見の食い違いはあれど、その人自身の存在を肯定し、尊重することが最も重要です。
この相手の尊重、というのが「表現」になります。
表現のワーク
ここにきてやっと表現です。
The First Passionをやってて思ったのは
「明日から使える!表現のテクニック⭐︎」的なものは一方的なものであってコミュニケーションにはなりえないです。
相手に伝えるコミュニケーションを第一に考えた時、押しつけの表現は正直人間関係において悪影響だと思います。
受容・理解・思考で、相手が何を聞きたくて自分は何を思っているかを理解した上で、相手に合わせて適切な表現を取る、というのが表現のワークです。
デフォルトのような表現方法を身につけた上で、相手との関係性によりどんどんアレンジしていくことをおすすめしています。
例えば、ものすごく正しく良いことを言っているのにいつもタメ口でチャラチャラしている、というような場合は、敬語で姿勢を正すだけで周りの評価は変わると思います。
ただ、その人は本来敬語ではなく砕けた話し方が得意ならば、相手との関係性を見ながら解放していけば良いのです。
もちろん、聞き取りやすいような発声や声の緩急の付け方など、技術の部分は毎回取り扱っています。
ただ、その技術をいつも使っていればいい!という訳ではないのです。
プレゼンテーションにおいては、聞き手のスタンス、理解している範囲などはおおよそ検討がつくので、それに合わせて聞きやすいように、伝わるように訓練します。
受容は聞き手の反応の引き出し方
理解・思考は事前準備
表現がプレゼンテーションです。
コミュニケーションにおいては、相手との関係性から自分で導くしかありません。
ただ、全部が全部快活な声で!ではなく、相手を受容した時にどんな声や態度が心地よいのかしっかり見極め表現すると良いと思います。
「いい感じの人」のテンプレートはある
一般的に思われる「いい感じの人」といえば
笑顔でハキハキ、かといって押し付けがましくなく、自分の話を聞いてくれる人ではないでしょうか。
もうちょっと条件がありそうですが、おおよそこんな感じでしょう。
これをトレースすることはできます。
つまり、表現は初対面において超強力カードです。
受容・理解・思考・表現が身についていれば
初めましてのご挨拶や営業、プレゼンテーションなどで
「いい感じの人が出てきたぞ」となります。
その後相手との関係性から、表現を少しずつ変えていけばいいのです。
これが出来ると、誰とでも心地よいコミュニケーションが出来るようになる、と私は考えます。
とりあえず、最初にいい感じの人という印象を持ってもらえれば、自分の話を聞いてもらいやすくなりますし、相手も何かと話しやすくなるでしょう。
表現の技術について
先程まで考え方というか、人とコミュニケーションを取る時の姿勢のお話ばかりでしたが、もちろん技術としての表現もあります。
私が、「声の五要素」と読んでいる
大小・速度・間・高低・トーンの要素を自由自在に組み合わせることで、様々な表現をすることができます。
また、滑舌や呼吸、脱力なども取り扱い、表現をより良くするための技術も提供しています。
私は演劇をやっていた人間なのに、実はこのあたりを言語化せずに感覚でやってきてしまったんですよね。
でも、それをなんとか一般化できた……と思います。
アナウンサーのようにしっかりした発声や、通販番組のように耳に残る声なども、声の五要素から成り立っています。
相手を想い、想いを伝えるのがコミュニケーション
受容・理解・思考・表現を繰り返しながら、相手を慮り尊重する。
これが、「良いコミュニケーション」と言われるものだと思うのです。
The First Passionの「表現コーチングスタジオ」は、相手を想い、自分の想いを伝えられるようになるお手伝いが出来ればと思っています。
ほんの少しの意識で、多分全部が上手くいく。
コミュニケーションって、そんな存在ではないでしょうか。
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