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【南インド】旅の醍醐味、夜行列車!

夜行列車は節約旅に一役買ってくれるだけでなく、珍エピソードの宝庫でもあります。
南インドでも何度か利用しました。

そろそろ次の街へ行こうかという気分になったら駅に行き、夜の列車を予約する。

お手軽だし、乗り合わせた人たちとコミュニケーションを取ることで新たな情報が得られたり、インドのまた違った一面を知ることができたりします。

私にとって夜行列車を使うことは、人々の親切に救われて旅ができていることを実感する場面でもあります。乗車時も、乗車中も、下車する時も、いつも現地の方に助けられていました。

どの国にも良い人と悪い人がいることは事実。

私は幸い夜行列車で危ない目に遭ったことは一度もありませんが、大丈夫だと思った瞬間に落とし穴にハマるんだよ!という、尊敬するバックパッカーからの言葉は肝に銘じています。


けれども、コストを抑えた旅がしたいのであれば夜行列車は安いうえに長距離移動でき、かつ宿泊費が浮くという良いこと尽くし。乗らなきゃ損!!

警戒心はMAXで。でもハプニングを楽しもう!

そんな気持ちで毎回挑む、夜行列車の旅です。

インドの夜行列車ってどんなの?

車両によって等級があり、私が列車を予約するときは毎回、
エアコン付きの車両か、エアコン無しの車両か を選ぶことができました。

運賃はエアコン付きの方が高く、等級も上。


私はエアコン付き/無しどちらの車両にも乗りましたが、
いずれも価格は500円前後でした。

チケットは鉄道の駅で購入できますが、駅によっては「パスポートのコピーがないと予約は取れない」と言われたことも。臨機応変に構えましょう。

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私は出発の日の昼間に予約を取っておくことが多かったです。

夜になったら駅へ行き、指定されたホームで列車を待ちます。
次々と列車はやってきますが、正直、どの列車に乗ったらよいのか自力では全く分かりません(笑)

アナウンスもあるけれど聞き取れないし。

誰かに聞くのが一番です。
一人ではなく、何人かに聞いてみましょう。
同じ答えがもらえたら、信じて待ちます。

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私たちが列車に乗り込むまでずっと横にいて、お見送りまでしてくれたおじさんもいました(笑)たまに、無条件にめちゃめちゃ面倒見のよい人が現れます。

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こんな光景もしばしば(笑)



インドの夜行列車は寝台列車なわけですが、明るい時間帯は寝台が座席として使用されます。

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この座席、座っている部分は寝台のベッド1段目になるのですが、
夜になると背もたれになってる青い部分も持ち上げてセットし、2段目として使えます。さらに頭上に3段目のベッドもあります。

就寝時間になったら3段目の人は上へあがります。
ベッド間の高さが全然ないので、2段目の人がベッドをセットしたら、1段目の人も寝転ぶことを余儀なくされます(笑)

そしてこちらのエアコン無しの車両、なんと
一晩中ドアを開けっ放して走ります。
初めてこの車両に乗った日の朝、目が覚めたら、夜中に無賃乗車してきたおじいちゃんたちが所狭しと床に転がって眠っていました。もうびっくり。
ていうか座席番号の意味よ(笑)

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明るい時間帯は車両間を行き来できるのですが、夜になるとエアコン付き車両と無し車両の間はシャッターが降ろされます。

私はこのシャッターを見た時、衝撃を受けました。カーストによる乗り越えられない壁を見たというか、貧困層と富裕層が同じ国にいながら、世界を住み分けて生きているということの象徴だと思いました。


こんな感じで、エアコン無し車両は治安悪めです。
が、もちろんここでもたくさんの親切な方たちに出会いましたよ。


では気になるエアコン付き車両はどうなのでしょう!

じゃーん

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チャイ♡ ※車内販売はエアコン無し車両にも来ます。

エアコン以外に何が違うかというと、ベッドが2段なので比較的ゆったりできるということ、ブランケットが置いてあったこと、車内の雰囲気などなど。

旅行中と思われる娘さん3人+パパの家族連れや、綺麗な格好をした老夫婦、別荘に行った帰りのお姉さんに出会いました。



個人的には、エアコン無し車両の野暮ったさも好きです。

両方乗ってみたのは良い経験になりました。


夜行列車での出会いを楽しもう


出だしにも書いたように、夜行列車は珍エピソードの宝庫であり、
人々の親切なしでは旅できないということを身をもって感じる場でもあります。

初めての夜行列車はムンバイからアウランガーバードという都市への移動でした。
早い時間に乗車して座っていたら、近くにいた家族連れのパパとお話ししました。会話の中で、私たちはアウランガーバードに行くということを伝えていました。


インドで列車やバスに乗ると毎回不思議なのが、
乗客たちはどうやって自分が降りる駅を把握しているのかということ。

夜行列車内ではアナウンスがありません。
夜中にしょっちゅう停車するけれど、どこの駅に着いたかなんて言ってくれません。ホームに駅名がかかれた看板も見当たりません。
定刻通りに運行する事の方が珍しいから、時計も頼りになりません。

つまり、列車に乗ったが最後、私は目的地に着いたことを知る術がないのです(笑)

早朝、2段ベッドで貴重品を枕にして眠っていたら
前日に知り合ったパパさんに叩き起こされました。

どうやらアウランガーバードに到着したらしい。

電車が速度を緩めはじめ、駅のホームに停止している間、
パパさんは薄暗い車内をケータイのライトで照らし、無賃乗車で床に転がり眠っているおじいちゃんたちを蹴散らし、通路を作っていました。

そして私たちが荷物を忘れ物していないか座席の下までチェックし、
ドアから寝ぼけた私たちと荷物をホームへ放り出してくれました。

列車に残ったまま駅から走り去っていくパパさん。


私たちがアウランガーバードに行くと言ったので、そのために起こしにきてくれたんだなあと思うと・・・親切が過ぎる。

見返りのない優しさって、存在するものです。



エアコン付きの車両に乗ったときは、私たちより2つくらい年上のお姉さんと仲良くなりました。
普段はバンガロールでIT関連の仕事をしていて、ゴアにある別荘へ遊びに行った帰りなのだそうです。

フィアンセがいるのーと言って、写真を見せてくれました。

口ひげにグラサン、体格のよいフィアンセはいかにもお金持ちのドンっぽい。
彼女はすごく幸せそうでした。
フィアンセはヒンドゥー教徒で、彼女はクリスチャンなので結婚式はどんな感じにするかとか、インドの結婚指輪事情とか教えてもらいました。

彼女は一人旅が好きだそうで、インド国内をよく旅行するそうです。
南インドは穏やかなので良いけれど、北インドの方は観光客狙いの犯罪が多いから両親に止められているそう。

旅行の写真も見せてもらいましたがキラキラ女子でした☺️

車内販売のドーナツをご馳走してくれました。
インドめしにしては珍しく、辛くない。

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こんなふうに夜行列車での思い出を楽しく懐かしむことができるのは、出会った人たちの優しさのおかげだなあ。



優しいふりして騙そうとする人がいる一方で、
見返りを求めずにただ親切にしてくれる人もいる。

突き放されたと思ったら、また吸い寄せられる。


そんな魅力のある国だから、いろんな人がインドで旅に目覚めるのですね。



再び旅に出られる日が来ることを願って!



読んでくださりありがとうございました☆




これからも、好きなことを気ままにゆる~く、書き続けます。いつも読んでくれてありがとうございます!