サウナ
世の中の憂いからすぐに逃れられるのはドラッグとサウナしかない。
その中でドラッグは法に触れるためサウナのみが合法的に脳内トリップできる最高の手段となる。
私のいつものサウナ。
400円を券売機に入れる。
今日は10月11日。秋真っただ中であるのに、26度を超す夏日となった。
久しぶりの暑さと土曜出社のストレス、疲労も重なり、体と心が悲鳴を上げていた。
日曜日なのにやることリストがパンパンだ。
休日というのはのんびり過ごして体力を回復するというのが一般的な休日なんだろうが、そんな休日にやることがいっぱいだ。
そんなこんなで朝9時過ぎに家を出て、5時半頃帰ってきた。ハムストリングスやふくらはぎの張りを感じる。歩数計を見ると9000歩歩いている。
なにかどこか遠くこの憂いを消してくれる何かを探しにサウナに飛び立つ。
というかサウナが消し去ってくれるのを体でわかっている。わかっているし、サウナが解決してくれると信じている。
サウナ教の信者である。
サウナに入るとまだ新しいヒノキの香りがサウナ内に広がる。鼻腔をつくほのかな香りは緊張もほぐす。
サウナ内は90度。
適度な湿度もあり、鼻の中を痛めることもない。田舎のサウナで小さいながらも、多くても3人くらいしか人がいない。
5分後サウナを出て水風呂の水をすくい、体を洗う。頭にかける。そして入水。この一連の儀式を経て、水風呂でゆっくりと呼吸する。
体の内部の温かさや心臓の音が聞こえる。
今日は宇多田ヒカルのFlavor Of Lifeが脳内再生される。
何度もリフレインされ、内なる声が蠢きだす。
心の中にふさぎ込まれていた感情が溢れ出す。
サウナは気持ちがいい。
家に帰ってお笑い番組を見ながらオロポを作って飲んだ。
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