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動き出した新しい恋

そんなわけで私と彼の「デート期間」が始まった。
期間限定で滞在中の私のタイムリミットは残り1週間。私と彼は、とにかく会った。

米軍属の彼は門限もあり、彼の仕事アフターで私が迎えに行き、ご飯を一緒に食べて、残りの時間は北谷の海沿いでひと時を過ごす、というなんとも可愛らしいデートを、ほぼ毎日、同じようにした。

彼が私に好意を持っていることは明白だった。そして私もどんどん彼に惹かれていった。

手を繋ぎ、海沿いを歩くことが日課になり、私はどんどん彼の隣にいることに居心地の良さを感じた。

で、ここで気になるのがアメリカ式の恋愛の進め方である。

アメリカ人が、付き合ってくださいと言わないことは知っていた。デート期間を経て、お互いにその先に進む準備ができたら、get in a relationship つまり、彼氏彼女になるわけであり、そのタイミングと言うのが実に分かりにくい。

彼が私としかデートしていないことも知っていたし、私も彼以外には興味はなかったので、沖縄を去る前に、関係を明確にしたいと思うようになった。

そして最後の日、私は彼に聞いた。「私のことどう思ってる?」と。

彼は笑顔でこう言った。

「もう分かってると思うけど、きちんと付き合いたいと思ってる。でもまだもし君がreadyじゃないなら、僕は待つよ。君のことが好きだから」

この時は本当に嬉しかった。こんなに優しくて素敵な男性が、私の彼氏になりたいと言ってくれているのである。

こんな奇跡的なことがあるもんなんだなと思った。

そして私たちは晴れて、彼氏彼女になったのだ。


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