おはなしをつくることは1から世界をつくること。

おはなしにはそれぞれ世界がある。
今住んでいる世界と少ししか違わない世界もある。
魔法があったり、魔王がいたり、全然違う世界もある。
それぞれの世界はおはなしをつくった人の、頭の中でつくられた世界で、それをみんなに共有している。
誰かの頭の中でつくられた世界をみんなで楽しむ。
それを思うと人間って面白いなと思う。

おはなしには主人公がいる。
主人公にも過去があって、今があって、未来がある。
おはなしは終わりを迎えるけれど、読んだ人はその先の未来を思ったりする。
主人公には周りの人もいる。
家族、友人、恋人、知人。
周りの人がいるから、主人公も生きている。
その世界では主人公も、周りの人も、主人公に全く関係のない人も生きている。
だから、おはなしをつくることは世界を1つつくることだ。

おはなしを書く人はすごい。
1から世界をつくる。
その世界がどんな世界で、どんな国があって、どんな人たちがいるかを設計できる。
主人公の過去と今と未来を想像できる。
主人公と周りの人との関係をつくりあげられる。
どんな山があって、谷があって、結末があるのか、ひと通り考えられる。
つくられた世界を自分の表現方法でもって、人に伝えられる。
その世界が、おはなしが、人の心を動かす。
その世界を体験させる。
主人公の人生を体験させる。

おはなしを書きたいなと思う。
私も自分の世界をつくってみたい。
主人公はどんな人物で、何を考えているのか。
どんな人と出会い、何をするのか。
考えてみたい。
表現してみたい。

私の人生がおはなしだとするならば、この世界はどんな設計なのだろう。
今住んでいる日本という国は、どんな国なのだろうか。
私という人間はどういう人物で、どう紹介されるのだろうか。
周りの人の中で誰がおはなしに出てくるだろうか。
どんな過去をもっていて、今は何をしていて、未来はどうなっているのだろうか。
このおはなしはどこで終わるのだろうか。

この世界に住んでいるそれぞれの人たちの人生がおはなしだとするならば、私は誰のおはなしに出てくるのだろうか。
誰のおはなしに、どんな影響を与える存在になるのだろうか。

私も考えてみる。
あなたも考えてみてほしい。

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