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最底辺人間の自伝

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70年代生まれ。生活保護を受給している最底辺の人間です。現在父子家庭で中学生の息子を育てるうつ病患者の、今までの半生を記した自伝的小説、自伝的エッセイになります。
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2022年6月の記事一覧

第六十三話 薬との決別

職人を辞めて、水商売の世界に入る頃、私は薬物はだいぶ抑えるようになっていた。だが週に何回…

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第六十二話 スカウトの実績

私が入社して丁度一ヵ月が経った頃、月に一度決起集会というのがあった。ホテルのミーティング…

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第六十一話 ウェイター業務とスカウト

初日の仕事を終え二日目の朝。昨日は帰ってきてすぐに寝てしまったのだが今までの職人の癖で朝…

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第六十話 水商売の辛さ

水商売に転職した初日、後は営業時間を待つだけとなった。今日は通常の出勤時間より早く来たの…

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第五十九話 水商売デビュー

東京に出てきて1年半が過ぎた頃、働いていた会社も辞め、憧れていた水商売の道に進むことを決…

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第五十八話 職人と水商売

私は16歳くらいの頃から夜の店には顔を出していた。飲みに行くこともあったしヤクザをやってい…

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第五十七話 日本人と外国人

仕事を終えて家に帰る。シャワーを浴びて冷蔵庫からビールを取り出し乾いた喉に流し込む。ポケベルが鳴る。『724106』という数字が打ってある。(何してる?)と言う意味だ。『182164』(家に居るよ)と返す。『111014』(会いたいよ)と返ってくる。若い世代の人には全く理解できないだろうが、昔のポケベルは数字で文章を打って相手に伝えていた。『1056194』(今から行くよ)と返す。ビールを飲み終え、急いで着替え外へ出てタクシーを止めて、タクシーに乗り込み行先を告げる。行先はチ

第五十六話 フィリピンパブ

私が入社して2ヶ月がたったころ、私は前の職場で一緒だった先輩を紹介して先輩も入社すること…

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第五十五話 責任感と仲違い

朝の6時半、先輩が家に迎えに来た。急いで車に乗り込み地図を見る。今日の現場は先輩と二人で…

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第五十四話 やりがいのある仕事

『○○ー△△△△ー□□□□』先輩のベルを鳴らす。こういう時は固定電話あって便利だと感じる…

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第五十三話 自分に合った仕事

新しい職場の初日。家の電話が鳴った。「おはよー着いたよ」社長からだった。毎朝迎えに来ても…

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第五十二話 続かない仕事

次の日私は仕事を休んでしまった。久しぶりにマリファナを吸ったのもあったし、仕事が嫌になっ…

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第五十一話 悪魔の誘惑

二日目の朝目を覚ますと起き上がることが出来ない。筋肉痛だった。全身の力を振り絞って起き上…

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第五十話 働くという事

18歳の冬、初めての一人での年越しだった。誰もいない部屋、今のように携帯電話が普及していない時代、静かな時間が流れていた。 一人で部屋にこもりコカインを吸い続ける。薬はまだまだある。多少の金も持っているので仕事は焦る必要はない。そう言い聞かせているうちに日にちだけが過ぎていった。彼女ともしばらく話していない。外の電話BOXまで行くのも面倒なのだ。ただただコカインを吸い続ける日々。 当然そんな日々は長くは続かなかった。思ったよりも早くコカインは無くなってしまった。無くなってか