勝手に期待
「どうして来てくれなかったの」
「電話でてくれるって言ったじゃん」
好きな人に言えるはずもないこの気持ち
少しがっかりして少し好きな人に対して怒の感情がでてきてしまった
好きな人に電話して
「今から○○行くんだけど、○時頃からちょっとだけ呑まない?」
「会食あって…終わるのが何時になるかわからないんだよね」
「そっかぁ……ちょっとだけでも…??」
「そのときにならないとわからないんだよね…」
「電話してもいい???」
「うん」
「でてくれる?」
「うん」
「じゃあ、またね、頑張ってね!」
『勝手に期待してたのは私』
頭の中に私の怒りを収めようと言葉が浮かんでくる
そうだ、勝手に期待したのは私で。
好きな人は少しの可能性を残してくれていただけなのだ。
それを私は勝手に絶対会えるかもだなんて解釈していただけなのだ。
勝手に期待して好きな人に対して怒ってるなんて私は大人気ない…と思った
好きな人はきっと電話できなかったのだ。
きっと楽しい会食だった。
責める権利は私には何も無い
けど少し寂しい
恋は上手くいってるかも、だなんて思ってもこんな一面を突然容赦なく出してくる。
出かける前の準備をしている時間が
とても幸せだった。
この格好見たら可愛いって言ってくれるかな?
今日はどこまで進展できるかな?
この匂いをいい匂いだなと言ってくれるかな?そう思いながら香水をフワッと吹きかけた
駅に向かう道も楽しくて恋愛ソングが耳に流れてく
いろんなことを想像したら口元が緩まって
ワクワクして堪らなかった
「せめて電話、でてほしかったな。」
「会食には、綺麗で可愛い人も来たのかな。」
私には好きな人の知らないことがたくさんある
掴めそうで全然掴めない好きな人。
好きな人が私のことをどうしようもないほど
好きになってくれたらいいのにと思う
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