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“優しい笑い”に逆行する再現CG漫才師『怨恨亭うらみつらみ』の漫才


どんなジャンルでも流行り廃りはあるものです。特にここ近年のお笑い界は目まぐるしく変化しています。今主流になりつつあると言われているのが『誰も傷付けない笑い』『優しい笑い』というものです。

そんな中、まるで時代に逆行するかのような漫才を披露する再現CG漫才師、怨恨亭うらみつらみに注目してみました。

それではお二人の漫才動画と台本、そして作家さんからのダメ出しをご覧ください。




ネタ台本


うらみ いやぁ~ほんま、生きてて嫌な事しかないですねぇ。



つらみ ほんまやねぇ。



うらみ この前もね、藁人形で呪ったろ思って、ホームセンターに五寸釘買いに行ったんですよ。



つらみ ほうほう。



うらみ そしたら『ウチは三寸釘しか取り扱っておりません』とか言いよんねん。



つらみ 殺したいですねぇ。



うらみ まぁしゃあないわと思って帰ろうと思ったら、レジの横に藁人形置いたあんねん。



つらみ 藁人形はあんねや。



うらみ 藁人形は置いてるのに、なんで五寸釘は置いてへんねん!藁人形買ったら五寸釘も使うのわかるやろ!



つらみ たしかにアレは三寸やとちょっと短い。五寸釘じゃないと。



うらみ あんなもん、藁人形と五寸釘とロウソクと、三点セットで販売してもええくらいやで!



つらみ 式神飛ばしたいですねぇ。



うらみ 腹立ったから髪の毛掴んで引きずりまわして『明日も明後日も明明後日も来るからな!』言うてお札に名前書いて張り付けたってん。



つらみ えげつないなー。



うらみ 報いはちゃんと受けさせるように親から教えられてるんです。



つらみ でも、そんだけやってもうたら、店に置いてる藁人形で、店員さんに呪われてまうんとちゃうん?



うらみ それは大丈夫。



つらみ なんで大丈夫なん?



うらみ 店員さんがワテを藁人形で呪い殺そう思ってもな。



つらみ 呪い殺そう思っても?



うらみ あの店、五寸釘がないねん。



つらみ わーー。





作家からのダメ出し


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まず、藁人形で呪ったろ思って五寸釘を買いに行く、という設定がよくわからない。お客さんは『なんでこの人は誰かを呪うほど恨んでんねやろ?』と、そっちの方が気になってネタが入って来ない。

あと、ホームセンターに三寸釘しかないというのも不自然。普通は何種類が置いているはず。“ホームセンター”という身近な場所での話にするならもう少し現実的なエピソードでないと、見てる方は混乱する。

呪い殺そうと思っても五寸釘がないから大丈夫、というオチだが、その前に“式神を飛ばす“、”名前を書いたお札を貼る”っていう別の呪いの方法を出してしまってるのでオチがボヤけてしまう。

そもそも『怨恨亭うらみつらみ』なんて名前のコンビ、誰も使いたくない。キャラ付けのつもりかもしれないが、呪いとか殺すとか聞いてる方が不快になるし、その割に喋りはコテコテで全く意図がわからない。最後の方『ワテ』とか言うてんのとか、ホンマに意味わからん。キャラがブレブレ。
オチ台詞の『わーー。』も、あれ、何?あんな体を反らす必要ある?正気の沙汰とは思われへん。

そもそも呪いとか、ないし。ないものをあるっていうていで話進めるんやったらもっと作り込まんと。作り込んだとて、ウケへんけどな。呪いとか藁人形とか、キショいから。
逆におもろいとかシュールやとか思ってやってるなら、今すぐお笑いやめた方がいいと思う。












この後この作家さんは原因不明の心臓発作で緊急搬送されました。




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