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受心した青年のこころ③人影の正体


わたしは、集中して、背中で、見えてはいないものを感じてみた。


わたしの後ろで遠巻きに様子を伺う人影はなにか…



なにか…




若い男の人……   




まさかねぇ…  



霊能者でもあるまいし。



そう。


わたしには、幽霊は見えないし、恐くて見たくないと思ってる。


だって、泥棒は鍵をしめたら家には入れないけれど、お化けは鍵をかけたとしてもおかまいなしに家のなかにくるんでしょ?そんなの見たら泣くかも。



しかし。


これ以降、ずーっとその青年と思われる人影は、真夜中の散歩のたびに、わたしから電信柱2本ぶん後ろにいた。


ずいぶんと遠くから警戒してついてくる     


… ような気がする。



まるで、見知らぬ土地に迷いこんだ青年が、怪しいおばさんを発見したけれど話しかけられずに、ただ、ただ、遠巻きに様子を伺う…  そんな雰囲気を夜中の散歩のたびに感じていた。


↓つづく

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