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言の葉を紡ぐキッカケ

こんにちは、chicaです。今日は早くやることを消化できたので、少し長めにお話できたらなと思います。

最初の投稿で自己紹介のタグをつけていましたが、全然紹介になっていないような気がしたので、もう一度私chicaについて簡単ではありますが話が出来たらな~と思います。お付き合いくださいませ。


さて、私はつい先日19歳になりました、首都圏の大学に通う予定の大学1年生です。春学期はオンラインでの授業ということで未だに一度しか大学には通ったことがありません.........。なんてこった。高校生活は本当に勉強ばかりするような高校に進学したので、大学生ではできなかった青春を取り返したいなあ、なんて思っていたのですが笑 でもその高校に通ったおかげで無事に行きたい大学にも通うことが出来ましたし、周りの友達にも恵まれてよい三年間を過ごしたなと思っています。

私は現在大学で日本文学を中心に勉強しています。というのも、私は本が大好きでして...。よく読むのは詩集とか、和歌とか、たまに外国の作品も読んでいます。特に恋愛ものが好きで、日本の作家さんだと最果タヒさんや川上未映子さんの作品、外国文学だとスタンダールの『恋愛論』やツルゲーネフの『初恋』などが好きです。

なんていいつつも、実は私、中2まで外でサッカーとか鬼ごっことかばっかりしているような超超超スポーツ大好きっ子だったんです笑 本は読まないわ勉強はもちろん嫌いで...。でも、中3になったときに一人の男の子に出会って、私の世界はがらりと変わりました。

もともとその子は頭が良いことで有名な子でした。人当たりもよくて皆から好かれるような、ザ優等生。たまたま委員会が同じで、受験生ということもあり勉強の話題を通じて仲良くなったんです。どんな教科でもできるんですが、ずば抜けて国語が得意な人でした。どうしてそんなに国語が得意なの?と聞いたら、

「たくさんの本に触れて、自分なりに何回もかみ砕くと筆者の伝えたいことが自ずと分かってくるよ。」

って言われたんです。そっくりそのままですよ?!私、びっくりしました。同い年の子でも、こんな風に伝えられる人っているんだ、素敵な人だなあと思いました。そこから、私は本を読むことにどんどんのめりこんでいきました。特に私が一番思い入れ深いのは、『言の葉の庭』という作品です。有名な新海誠さんが書いた本です。『君の名は』よりも前に書かれた作品なのですが、これが私のドストライクでした。

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簡単に『言の葉の庭』の冒頭の説明をざっくりさせていただきます。主人公の高校生、孝雄は雨の日必ず新宿御苑に向かっていました。梅雨の時期、いつものように新宿御苑の東屋に向かうとすでにそこには一人の女性がいます。その女性の名前は雪野、実は孝雄の高校の古典の教師でした。どこかで見覚えのある孝雄は雪野に出会ったことはないかと尋ねます。孝雄の制服を見て自分の学校の生徒だと気づいた雪野は「鳴る神の 少し響みて さし曇り 雨も降らぬか きみを留めむ」という歌を詠んで去ります。そこから出会った二人は少しずつ仲を深めていきます。

といった感じです。言の葉の庭はアニメで割と有名なので、アニメでなら見たことあるな~という方、多いのではないでしょうか。動画配信サービスのU-NEXT, NETFLIX, Amazonプライム, Huluなどで視聴可能なので、、興味があれば是非見てみてください。

と言いたいところですが、私は小説のほうをお勧めしたいんです。というのも、アニメの方はカットシーンが多いのと、小説の方は一つの章に万葉集の和歌がついてるんです。その和歌が章の内容にぴたりと合っていて、その情景が浮かんできて、和歌が物語を読み解く一つの手がかりみたいになってるんです。

そこから私は和歌にどっぷりハマりました。もともとロマンチスト、というか恋とか愛とかそういうものについて考えるのが好きだったのですが、今も昔も恋する人々は変わらないんだと改めて感じたんです。直接愛を伝えづらかった時代に、長い時間をかけて好きな人のことを想いながら言葉を紡ぐなんて、どんなに素敵なことなのでしょうか。上品で美しい言葉をかみ砕いていくうちに私なりの解釈も出てきて、和歌だけでなく古典や小説など幅広いジャンルも読むようになりました。本はいつも私をまた新しい自分へとアップデートしてくれます。

それから、たくさんの本を読んでは感想を言い合う生活を送り、私と彼はお互い第一志望の高校へ進学することが出来ました。高校でも友達に恵まれ、友達と詩や和歌を詠みあったり。誰も私たちを茶化すことなく、言いたい気持ちを伝えられる場所がありました。


今までの環境のおかげで、私は言いたいことを恥ずかしがらずに伝えられるようになったと思います。自分の気持ちを自分なりに紡いで、紡いだ言葉を読んでくださる方が咀嚼して、何か少しでも共感してくださったり、悲しんでくだされば嬉しいです。

私が紡いだ言葉で、誰かが涙をぬぐえますように。


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