アメリカの教員と言語聴覚士(SLP)の給料

ご無沙汰しております。4月に子どもが産まれ、バタバタしていました。生まれたてほやほやのベイビーは3年ぶりで、嗚呼可愛い・・・。初めてアメリカでの出産でしたが、それについてはまた後ほど。春セメスターの講義が全部終わり、夏のコースは始まるまで、1ヶ月ほどブレイク。疲れてます。子供の世話と家事以外やることがないって最高ですね。

本日はアメリカの言語聴覚士 Speech Langauge Pathologist 略してSLPの給料について書こうと思います。もともと私がなぜ教員からSLPに沓替えしようとしているかというと、教員と比べて給料が良いから。(笑)アメリカに来ることになり、英語教員だった私ですが、アメリカで英語を第二言語として教える教員の需要なのてないだろと思い、ハナから教員になるのはほぼ諦めていました(アメリカの教師は給料低いって聞いてたし。。)そこで、"US" "language" ,"school" " high salary" みたいなキーワードでググって初対面したのが、Speech Langauge Pathologistでした(嘘のようで本当の話)。SLPについてさらに調べてみると、言語とスピーチ(日本語でいうとこの発話?)を多面的(発達言語学、発達心理学、音声学、解剖生理学、神経学、聴覚学、etc)にアプローチする学問であり、言語を教えるだけよりも面白そうと思ったのです。

それはさておき、LAUSD(ロサンゼルス学校区)の教員とSLPの給料表を見てみましょう。日本の公務員のように、毎年上がっていくシステムです。ただし、学歴、取得単位数、勤続年数によってスタートが違います。年齢が高いからという理由だけでは差はつきません。

まずは教員から。

俗に言う新卒は、赤丸からスタート。2年目給料はその右。3年目はまたその右、、、と徐々にあがります。下の段からスタートするためには、ポイント稼ぎ(1 point = 1 単位)つまり大学で、学士の卒業単位とは別に、追加で単位取得をする必要があります。最初の10年、何も追加で単位を取得しないと、この校区では、それ以降給料が上がらないようです。

新卒ほやほやスタートが64,381ドル。教員は給料低いイメージでしたが、思ったより悪くない。アメリカの新卒の年収平均が60,000ドルくらいらしいので、平均よりちょっと上ってとこでしょうか。教員でも修士(MA)まで取得していると、10年の勤続後に106,422ドルまで上がる模様。悪くないですね。教員は学士だけでもなれますが、教員免許をPreliminaryからClearにするために、結局修士レベルのコースを何個も取らなくてはいけません。(カリフォルニアの教員免許は2段階で、大学卒業時点では、数年間限定の免許が交付され、その間に規定の授業時間と追加のコースを修了して、ホンモノːclearedの教員免許がもらえます。)そのコースを修士プログラムの科目に互換もできるので、管理職ではない教員も修士を持っている人たちがゴロゴロいます。

続いて、SLPの給料。

LAUSDのウェブサイトによると、SLPの給料表は、33DのB Basisとのこと(赤丸に注目)8,114.03が月給で、97,368が年収。


スタートが97,368ドル!!為替相場(1ドル=155円)を勘案すると、1500万円越えですね。ただ、アメリカで結局ドル生活ですので、最低賃金が16ドルのカリフォルニアでの9万ドルですので、そこまで高いわけでもありません。5年経った後、どの給与表になるのかは見つけられませんでした。教員との差は3万ドルくらいですね。学士か修士かの違いでしょうな。修士を持っている教員と比べると低いけれど、勤続せずに一年目からこれだけもらえるのは嬉しい。

もう一つ注目なのが、年間勤務日数が197日。つまり、年間休日は、365-197=168日。なぜこんなに休みがあるのかというと、6月末から八月末まで、夏休み期間だから!そう、2ヶ月間、学校職員もおやすみなのです!そう考えると、教員の年収6万ドルも、時給換算するとそんなに悪くない気がします。

ちなみに、LAUSDは、全米の中での二番目に大きい校区で、(一番はニューヨーク)給料水準もカリフォルニアの中で一番高いと思います。


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