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AV女優スタート(前編)

こんにちは、Hikaruです。

どんな仕事でも、最初は緊張します。動揺します。最初からうまくできる人などほとんどいないと思います。

私のAV女優スタートもそうでした。

まずはじめにやる事は
髪をきるところからでした。

当時ショートカットでしたが、
前髪は長く流してる髪型でした。
社長は、
「前髪をぱっつんにしよう、
絶対そっちのほうがいいし売れるから!」と。

でもこの髪型大人っぽいし、
気に入ってたんだよな。
しかもただでさえ童顔なのに
前髪ぱっつんにしたら余計幼くなっちゃうよ。
そんな気持ちでした。
でも社長を信じ前髪を切ることに。
案の定幼い。
ほらー。本当にこれでいいの??

そして次やることは、宣材写真。
プロのメイクさんにメイク、ヘアをやってもらいました。
プロにしてもらうのは初めてで
背筋はピンっと伸びっぱなしだし
緊張でガチガチ。
今目をつぶったほうがいいの?
どこ見ればいいの?
そんなことばっかり考えていたのですが、
メイクさんは緊張している私を気遣ってくれ
終始笑顔で話してくれだんだんと和みリラックスできました。

メイクさんはすごい!
メイクは普段からちゃんとしていたはずが自分でやるのと全然違う!
新しい自分を見つけ心はウキウキしていました。

そして写真撮影。

撮影はまず近くの公園に行き撮影したのですが、
ポーズはどうすればいいのか
わかりませんでした。

写真=ピースと思っていた私、
宣材写真はピースなんてしないので
終始笑ってるしかなかったです。

そのあと事務所に戻り
下着姿とパンツ1枚の姿を撮りました。

私は身体がコンプレックスでした。

胸は自慢でしたが
なんせお腹や足...

ぽっちゃり体型なので
ものすごく恥ずかしくて
こんな身体をとられるのが正直苦痛でした。

だって人前で脱いだことないし、
その写真を色んな人がみるんですよ?

あー痩せたい、細くなりたい、
私、AV女優向いてないかもしれない。

そんなこと思いながら
写真を撮られてました。

細くなりたいと毎日思ってました。
ダイエットもしました。
でも続かないし痩せても細くはならない。
もうこのままやるしかない。
開き直りです。

宣材写真を終えその日は終了。

AV女優という仕事

後日、その日はメーカー周りです。
まだまだ撮影までの道のりは長いです。
売り込んでないのに仕事はきません。

なのでメーカーに自分を売り込むのが
今日のお仕事です。

AV女優って
もっとラクな仕事だとおもっていました。

「やります」って言ったら、
現場に行って、撮影して、
お金もらって終わり。
これが私の思っていたAV女優でした。

舐め腐っていた私、
自分を売り込むのが面倒くさくて、
1回撮影したらやめようっていう思いが、
どんどん強くなっていました。

メーカーに自分を売り込むと言っても、
初めてなので
なにを話したらいいのか、
なにをアピールすればいいのか、
またしても緊張。
緊張するたびに、
私は何故この仕事を選んだのだろうと思っていました。

よく周りからは
「いつも笑顔だし、
緊張とかしないタイプでしょ!?」
と言われますが違います。
緊張してるからこそ笑顔なのです。
なにを話していいかわからないのでとりあえず笑顔でいたら大丈夫だろうと。

メーカーの面接ではまず用紙を渡され
芸名
本名
出身
身長、体重
服のサイズ
1人暮らしか実家か
何時まで大丈夫?
泊まりの撮影は?
生理はいつ?
などなど項目がたくさんっ!
違うページには
SかMか
3PはOK?
乱交OK?
ビンタOK?

などなどなど
こっちも項目がたくさん。
そしてよくわからない用語がたくさん。
記入している途中、
ものすごく怖くなったのを覚えてます。
だって普段やったことないことばっかりだし。ビンタって...
私やっぱり殺される...?

あーもうダメ。撮影怖い、なにされるの...
やめたい。逃げたい。
怖い、やめたい、逃げたい
怖い、やめたい、逃げたい

頭の中そんなことばかり。
マネージャーさんは隣にいるけど
ニコニコしてるし。
え?笑えない。
笑顔がだんだん消え引きつり顔。

用紙を書き終わり
プロデューサーさんがそれを見ながら私と会話。
プロデューサーさんも笑顔。
なぜ笑顔?
私これからどうなるのーーー!?
そんな気持ちでした。
とりあえず質問に対して一通り返答し、
終わりかと思ったら
「じゃぁ次は写真撮ろうか」
え?
写真ってなになに?
宣材写真あるじゃん...

そしてマネージャーさんは
外にいるからと部屋から出て行きました。

どこ行くの?行かないで、1人にしないで!

でもそんなこと言えず
プロデューサーさんの言う通りのポーズをとり、
下着姿、パンツ1枚姿で写真撮られ、終了。

もう一気に疲れが...
ただ1件だけでは終わらず何件か面接しました。一体何件いったのだろうか。

夜まで続き最後の面接終わった頃には
ヘトヘトでした。
頭の中真っ白でした。
でもみんな優しくて安心したのは覚えてます。
そして色んなメーカーにいき、
こんなにもメーカーがあり、
メーカーによって雰囲気やカラーが違うのかと思いました。

そしてどのくらい経ってからだろうか?
メーカーが決まったと。
決まってよかった。
もうメーカーまわりしなくていいんだ!
というホッとした気持ちと、
これから撮影か、大丈夫かな?
どんなことするんだろう?
親や親戚、友達、職場の人にバレないだろうか?
という不安な気持ちでいっぱいでした。

そのときやっていた仕事がお休みの日に、
マネージャーさんと一緒にメーカーにいき
プロデューサーさんと打ち合わせをしました。
そのメーカーは、
1番綺麗なところで
ここで撮ってほしいと思った所だったので
少し嬉しかったです。

プロデューサーさんと会うのは
2回目なのであまり緊張せずお話できました。
撮影内容は私が思っていた
ビンタや怖いことは一切せず、
素の私を撮るという内容でした。
デビュー作なのでフレッシュな感じで
とのことでとても安心しました。
そして嬉しいことに専属の契約でした。

社長もマネージャーさんも喜んでいたし、
そのメーカーでの専属は
私が初めてとのことで気持ちが高ぶっていました。
メーカーも決まって
あとは撮影だけだと思っていたのですが、
まだその時は名前が決まっていませんでした。
マネージャーさんから名前なにがいい?
好きな名前決めていいよと。
たくさん悩みましたが自分では決まらず。
結局苗字はプロデューサーさんが、
名前はマネージャーさんがつけてくださいました。
嬉しかったです。
その名前を大事にしていこうと思いました。

ただ、問題が。
事務所に入る前、社長は
「1本撮って嫌だったら辞めればいい」
と言っていたが専属だったら辞められないじゃないか...
嫌だったらどうすればいいの?
そう思ってました。

しかし、
だんだんと、自分の心の中の整理がつき、
AV女優としての私が生まれてきていることに
気づいていました。

それは少し悲しくて寂しいことでしたが、
新しい自分の誕生にワクワクする気持ちでもありました。

後編に続く

Hikaru

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