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ひとり旅

ひとり旅

旅に出るならどこまでも、
旅に出るならひとり旅
旅に出るなら気のむくままに

が私の旅行のポリシーだったりする。

ひとりでどこか遠くに出かけるのが好き。

誰も私を知らなくて、誰も私のことなんか見てなくて誰か知り合いに会う可能性もほぼゼロに近くて、

そういう身軽さがだいすき。

一人で行くときは化粧もしないし、
服もなるべく動きやすくて心地のいいものを選ぶ。

靴は履き慣れた靴がいい、
鞄はいっぱい入って両手があくリュックがいい、
ザ・観光地みたいなところはなるべく避けて、
気の向くままに行ったり来たりする。

夜には一人で知らない繁華街に飛び込んで
テキトーにお店に入る、

気になるけど一人じゃ入りづらそうなお店のドアを開ける時のあのドキドキは心臓に悪い。

いつもと違うことをすること、
知らない環境に飛び込むことが好きだといえば好きだし、苦手だといえば苦手だ。

一人でご飯を食べるならラーメン屋さんがいちばん落ち着くし、
酔いたいならコンビニで缶ビールを買って
ホテルで飲むのがいちばんホッとする。

それなのに、心臓に負担をかけながらわざわざ知らないお店に入る。

そこにはいつもぽわんとした身軽さがある。

どうせもう一度会うことはない全然知らない誰かと話す、好きな人ができないとか、
結婚っていいものなのかとか、人生って楽しいのかとか、

全然知らないおじさんが、私のことをお説教したりする。

いつもはそういうのがすごく嫌なのに、旅先のそれは全く気にならないし、
むしろ楽しく感じる。

多分それは私のことを全く知らない人が私にいう言葉だからで、
これから先もう一度会うことはない人だからだと思う。

一人で旅行するたびに寂しさを感じて、でもその寂しさが身軽さを手に入れる代償なんだなと身を削りながら学んで、ああ結局人は一人では生きていけないんだとか、
そういうずっと前からわかっていたような当たり前なことをなん度も思い出す。
旅に出るからって新しく何かが見つかる訳じゃないけど、

あの子やあの子に会いたくなる瞬間がある。

美味しかったものも教えたいし、あの子の好きそうなものを見つけたら
買って帰ろうかなとか思っちゃったりするし、そういう嬉しい瞬間のことを誰かに伝えたくなって、こんなに好きなひとたちが沢山いたんだと嬉しくなる。

誰かといたんじゃ気付けないものも確かにあって、

私はそういう時間を通して、誰かの大切さを改めて実感するし、
また人に会いたくなる。

うーーん、人間関係も捨てたもんじゃないよなって、
そう思えるからひとり旅がすき。

私も、尊敬するあの人のようにえいやっと飛び出すあの一瞬を愛していたい。


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