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心がほどけるおむすびのお塩の話。

私たち人間は、塩がないと生きていけない。
これは皆さん知っているお話だと思います。
それは、血液をはじめとする細胞外体液が、海水にとてもよく似た構成比の成分が含まれているからともいわれています。

また、人が生きていく上で不可欠とされる何種類かの必須アミノ酸やミネラルが塩には含まれており、最近では減塩による体調不全の問題も顕在化されて来ました。

これはわたしの個人的見解ですが
海水を精製して純度の高い塩化ナトリウムに仕上げた精製塩では塩分過多や体への影響が顕著に出るのではないか、と感じています。

実際わたしは、腎盂炎を2度やっており(2度もw)腎臓が人より過敏です。
ですが自然塩の類で毎日のようにおむすびを食べていますが、全く体調に差し支えません。
息子等の遠征に付き添い、長い日数コンビニのおにぎりや外食が続くと、腰の後ろの方(腎臓の辺り)がしんどくなり、むくみが抜けにくくなります。
これも塩が影響している、とわたしは思っています。



塩の種類

海水から塩になる工程には、いくつかあるのをご存知でしょうか。
こんな時に「塩のつくられ方」なんて検索すると
何種類かのつくられ方が掲載されているサイトがあって
めちゃくちゃ便利なのですが
現地を訪ねて
リアルに塩づくりを見ていたり
つくっている方からお話を聞いたりしている人間としては
「めちゃくちゃ偏ってるww」とか思ってしまうので
あえてサイトの転載はしません。

というわけで、あくまでわたしの体験と知識を書かせていただきます!

製塩法

・天日干し
・平釜炊き
・イオン交換膜
と書くと、わかりやすいでしょうか。
商品の裏を見ると大体この3つになるかと思います。
イオン交換膜は化学工業的な製法で「純度の高い塩化ナトリウム」になりがちなので少量・微量のミネラルは排除されやすいです。

塩の原料

・海水
・岩塩
・藻塩
・湖塩
代表的なのはこんな感じでしょうか。
海水から作った塩(海外のもの)をさらに(日本の海の)海水に足して作っている塩もあります。


わたしがおむすびに使いたかった塩

お塩の味比べをかなりの数してきました。
海外のものや岩塩も含め
日本国内北は青森、長野、新潟
南は沖縄はもちろん、九州、四国、隠岐島や伊豆大島といった島もです。

当初、おむすびのレッスンを始めた頃は
富山県の平釜製法でつくられたものを使っていました。
この塩は一言で表現すると「オールマイティ」

おむすびだけでなく
ほかの料理にも使いやすかったですし
尖った感じもなく、どんな人が味見をしても「おいしい」という塩でした。

その塩を4年ほど使っていたでしょうか。
その間、塩はずっと「おむすびの塩は本当にこれでいいのかな」と感じていました。

というのも
やはり天日塩の方が旨味を感じることが多かったからです。

塩だけで味見をすると
ちょっとパンチがあるというか
「おぉ!」とインパクトがあるのですが
口の中に入れておくと徐々に甘味、苦味、塩っぽさといった複雑さが相まって旨味になるんですね。

そして
平釜製法は一度火を通しているから「調理」したことになるんだよ。

そう教えてもらった時
あ、火を入れちゃっているのか!と
妙に納得してしまったんですね。

野菜を茹でたり、焼いたりしたら味が変わるし、栄養素が変わるのと同じことなんだ、と。

季節によって体が欲するものが変わるのと同じで
その季節ごとに海水の濃度や栄養成分が変わるのは当たり前で、それをわざわざ同じ味にすることはないんじゃないか?と。

それで
やっぱり天日干しでつくられた塩をとりたいな、と思ってしまったんですね。

ただ平釜製法のメリットはあって
粒子が細かい塩が多いんですね。

逆を言うと
今までわたしが出あってきた天日塩は
粒子の粗いものが多くておむすびに使うのには難しいかったんです。


塩丸さんとの出会い

そんな中、月のしずくで有名な和歌山県にあるゆの里さんで行われたイベントに足を運んだ時トラとウサギの茶飯事さんと出会ったんです。
五ツ星お米マイスターご夫妻が営む大阪府堺市にあるお米屋さんで
このお二人、高知県観光特使もされていて。
そんなお二人のお店に和歌山から足を伸ばして伺ってみたんですよね。
そこで「おむすびにぴったり」と置いてあったのが
土佐の塩丸の「青丸」という名のお塩でした。

土佐の塩丸「青丸」ラインナップ

試しに買って帰り
さっそく開けて見ると
まず粒子が細かい!

そしてそのままを味見すると
天日ならではの複雑なおいしさが。

何よりずーっと舐めていられる馴染み感!!
(これ大事。カラダにフィットしている証だとわたしは思っています)

これは!!!

ということでむすんでみたところ
うわ!調和してる〜〜〜
おいしい〜〜


塩むすびと違って(塩むすびは海底湧水塩を使っています)
海苔の風味や具の塩加減とのバランスが取れてこその心がほどけるおむすびなんですね。
海苔だけ、米だけ、塩だけがおいしくても「心がほどけるおむすび」にはならないのです。

それがピタッとハマった!!!
嬉しい!!!!!

さっそく土佐の塩丸(ソルティーブ)さんに問い合わせをしたところ
なんと2ヶ月待ちとのこと。

塩丸さんのHPをご覧頂くとわかりますが
この青丸をつくりあげるのに寒い時期には2ヶ月以上かかるのです。
待ちます、待ちます。
大丈夫です!

ということで
このお塩を心がほどけるおむすびに使わせていただくことにしました。

心がほどけるおむすびの会、やっています


やっぱり見に行かないと!

そして心がほどけるおむすびの会で使い出したところ
多くの生徒さんが「このお塩買えますか」と購入を希望されるようになりました。
だったら、と代理店契約を結ばせて頂き
青丸を仕入れることができるようになったんです。

なったのなら!
やっぱり!
生産者さんにお会いしたいし
どんなふうにつくられているのか知りたい!
という、わたしのリアル願望(と言うのか?笑)がムクムクと。

高知県いくぞーーー!!!!

ということで
2023年5月に行ってきました!
(Facebookをご覧になれる方はこちらを↓)

\空海風、そしてお日様と人の手だけでつくられた塩/ 天日塩って 粗いものが多いのがわたしの印象でした。 おむすびをむすぶには 粗いのは使いにくいし 風味に影響する。 ...

Posted by 嶋田 佑紀 on Wednesday, May 24, 2023

どんな方が
どのようにつくっているのか
見てみたくて行った高知県。
想像以上にシンプルでした。

でもね
シンプルということは
手がかかる、ということなんです。

塩守をしている拓丸さん。

自然に無理なく寄り添いながら
塩をうみだしてくださっていました。

このお塩、夏と冬では
手触りも舌触りも変わります。

日照時間や温度湿度が変わるから。

だけどそれが自然。

拓丸さんの手は
指紋がないのですよ。

機械ではできないおシゴトです。

注文したら2ヶ月待ちです。

それでもわたしは
このお塩をつかいたいなと
高知へ行き
拓丸さんのお話をきいて
さらに感じました。

嶋田佑紀FB


自然栽培のような寄り添い方で
海とお日様と風と
土佐という土地に向き合って塩をうみだしている拓丸さん。
すごく穏やかで自然体で、凛としていながら人間っぽい方でした。


わたしも拓丸さんが夏は60度以上にもなるこのハウスでしている攪拌作業を体験させて頂きました。
この日は決してお天氣がよかったわけではなかったのに、それでも暑くて暑くて30分いるのもしんどかったです。

しかも手があっという間にヒリヒリしてくる


わたしがとても知りたかった疑問がありました
「どこのお塩がおいしいですか。」

そんな質問に拓丸さんは
「日本海の海水を使っているところの塩は原材料は同じってことですよね。
それで味が変わるのだとしたら
原料ではなくて《誰がつくっているか》だと思います」
と答えてくださいました

あ、おむすびと一緒だ、と思いました。

素材や原材料はとても大切な要素です。

でもね。
どんなにおいしいお米を使っても
おいしくないおむすびって出来上がるんですよ。

それはつくり手のエネルギーというのがものすごく反映されるから。
(だからレッスンでは握り方ではなく呼吸や立ち方を伝え、わたしはその人のエネルギーの通り方をみています)

どんなに素晴らしいお米や塩
おいしい具材を使っても

つくり手のエネルギーが
滞っていたり疲れていたり
過剰、過多だったりすると
おいしくないものが出来上がります。

素手だから、というもあると思います。

指紋がない、拓丸さんの手


だから機械でつくったり、型をつかってつくったりした方が
味は安定するんですよね。

安定を好まれる方もいらっしゃいますが
わたし、実はそれって不自然だと思っています。

自然の恵に安定なんてありません。
獲れる時期、量、風味、質感、いつも同じではありません。

人間のカラダだって
季節や体調によって欲するものが異なりますよね。
それが自然だと思います。

そんな今に合ったものを今の自分で手をかけ頂くのが本来なのではないかと感じています。


塩丸さんの温かさ。

塩守の拓丸さんと共に青丸を支えているのが拓丸さんのお母様。
お元氣でハキハキされていて。
そんなお母さんが納品と共にお手紙をいつも入れてくださるんです。
そのお手紙がぐっとくるんですよね。
お忙しいでしょうに手書きで、相手を思いながら書いてくださっているのがすごく伝わってくるお手紙なんです。
(今までの全部撮ってあります)

お心遣いに泣きそうになります、いつも

そういう在り方も見習いたいなぁと改めて思ったし
わたしくらいが買わなくなっても大丈夫だろうけど
買い続けたい=つくり続けられる応援をしたい
そんな塩丸さんです。

希望者募ってツアー組んでいきました


そんなわけで
青丸はままにやでも販売しております。

移動販売がメインです
ネット販売は少々お待ちを


おむすびはもちろん
パスタやパンといった穀類との相性抜群!
(ペペロンチーノとかオリーブオイル&ソルトとかシンプルに!)

高知なだけに
カツオのような味の濃いお魚にも負けません。
生のお魚・お肉のタタキにもおすすめです。

我が家では
納豆を塩&ごま油で食べることが多いのですが
これがまたぴったり!

ぜひご賞味くださいませ。

500gが人氣です


・・・ここだけの話
アマゾンや楽天市場ではだいぶたっかいお値段で売られています・・・
ご自身で購入しようとして「高くて買えませんでした(泣」と何度か言われたことがあります。
ままにやでは良心価格で販売していますのでご安心を。
お問い合わせは >> ままにやinsta DM  ご活用ください☺︎

ままにやInstagramのハイライトに
《お塩の話》がありますので
ぜひご覧になってみてくださいね!


嶋田佑紀が足を運んでみつけてきた
海苔・お米のお話もこちらで紹介しています


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