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【英語勉強法】TOEIC500点から海外M&A実践に至るまで

最近「どうやって英語を勉強したんですか?」と聞かれることが急に増えてきたので、纏めてみました。

まず気をつけていただきたいのは、決して「もう私の英語はネイティブクラスで、どんな時でも英語に困りません」というわけではありません。今でも毎日勉強は続けていますし、苦労することも全然あります。知らない単語だって、英字新聞を読んでいれば当然出てきます。

ただ、
①20代後半まで一言も英語が話せなかった人間が、
②英語圏に住んだ経験なく、
③激務と並行しての勉強で、
④1−2年で複数の海外M&A案件を実現させ(当然日本語利用は無し)、
⑤相対的には英語が武器と言える所まで辿り着く
のは結構大変だったので、その試行錯誤の過程を纏めることは何かしらの意味があるのでないかと思い、記すものです。

あくまで「私個人のやり方」ですので、異論・反論受け付けません笑
なお、自信を持って申し上げますが、私の語学センスはからっきしです。如何に酷かったかは、中・高の友人が良く知っています。。。ので、語学センスの有無はこの勉強法に関係無いと信じています。

Writingが出来ればSpeakingは出来るようになる

私の英語勉強の信念はこれです。

私の日本語はかなり早口で、英語は更に早口らしいのですが、それでも私のSpeakingは「頭の中でWord fileに文章を打ち込み、それを読み上げる」イメージで行われています。

英語圏に住んだ経験があれば、「何も考えずに、自然と英語が口をついて出てくる」レベルにいけるのかもしれません。ただ、社会人になるまでに、義務教育以外で英語に触れてこなかった人が、日本にいながらそのレベルに達するのは至難の業であり、仕事をしながらではほぼ不可能だと思っています。

一方、どんな学習も「InputよりもOutputの方が大事」なのは、何かを一所懸命に頑張ったことのある方には説明不要だと思います。

なので、日本にいながら英語力を上げるしかなかった私は、Outputの手法として「たまにしか出来ないSpeaking」よりも「いつでもできるWriting」に重きを置いて学習を行い、これがピタリとハマりました。つまり、「書きながら話す」スタイルです。

【前提】知らない単語・表現は全てどこかに纏めて、都度復習する

以下にWritingやらListeningやらの勉強法を書いていますが、どれをやっていても、必ず「知らない単語・表現」が出てくるはずです。そうすると、皆さん調べますよね。「ほほー」と思います。それで終わっている方いませんか?

そして、しばらくしてから辞書で引いた時に過去の検索履歴が出てきて、「前も調べたやん!!」となる。これ、累計すると物凄い時間を消費しています。

なので、私は「知らない単語・表現」を一冊のノートに纏めて、類語と例文を書いておくようにします。そして、定期的にそのノートを復習します。結構面倒なのですが、これをやると「あーー、これなんだっけなー、前も調べたのになー!」の時間が無くなるので、結果、大幅な時間短縮になります

私は古風にリアルなノートに纏めていますが、色んなアプリも出ていますので、デジタルに纏めるのも良いと思います。ポイントは「単語・表現はそれ専用に勉強するのではなく、勉強・仕事の過程で出てきたものを全て吸収する」ことです(TOEICや英検を受ける方は、それ用の単語帳での勉強は不可避ですが)。

Writing勉強法 ~とにかく一つの参考書を何周も~

ビジネス英語は、①短文(単文)構成力と②短文を繋ぐフレーズを何個持っているか、の勝負だと思っています。

日本語でもそうですが、こねこねと長ったらしく話す人は評価されないし、聞いてもらえませんよね。また、『A!そしてB!』みたいな人も「熱意は凄いけど、ちょっと頭悪そう。。。」となります。

つまり、人にモノを伝えるには、「混合文(複文・重文)」を適度に、コンパクトに使えればいいのです。では、どうやってそれらを鍛えるか。

①瞬間英作文を繰り返す

まずは「簡単な」短文(単文)が瞬時に出てくるようにならないといけません。TOEIC 500点の私はここから始めないといけませんでした。
オススメ書籍は以下です。

この本のイイ所は、例題が簡単なので、電車の中(小さい声で)とか散歩中に出来ること。寧ろ、家でやるより歩きながらやる方が脳も活性化されていきますし。兎に角この本を繰り返すことで、「A!B!C!」のように短文だけならさっと出てくるようになりました。

②一つのビジネス英語英作文の書籍を何周もする

とりあえずは「日本語で言いたいフレーズ」に対して、「英語のフレーズ」を一個覚えればいいわけですので、そんなに種類はありません。ここで良くないのは、複数の参考書を使うこと。これをやると、書籍によってフレーズが異なってくるので、「同じ言いたいことに対して、複数のフレーズを学ぶ」ことになり、脳が混乱しますし、効率が悪い。なので、良いなと思った本を兎に角繰り返しましょう。私は以下の書籍を5周はしました。

他にも色々やってしまいましたが、結局、この①・②だけで「とりあえずさっと伝えたい文章が頭に出てくる」ようになりました。勿論、それぞれ5周するのは大変でしたが、それは仕方無いです。

Listeningの勉強法 ~ディクテーション⇒シャドーイング~

Listeningを勉強するにあたって大事な前提は以下の2点です。

①(私のような)純ジャパの「何となく聞けてる」はかなり間違ってる
②そもそも、ビジネスで「何となく分かる」は許されない

私は中学の頃から「シャドーイングをすれば話せるようになる!」という教育に強烈な違和感を覚えてました。ちゃんと聞き取れてないのに「何となく繰り返した」ところで、「不完全な英語」が話せるようになるだけだからです。

ただ、これはシャドーイングの効果を否定するものではないです。寧ろ、めちゃくちゃ効果あります。でも、ディクテーションが先。

聞いた英語を、書いて、チェックする。そうすると、例えば、良く「to」などの前置詞が抜けます。英語は言葉を繋げて話すように出来ているので、こういう弱い音は消えるのです。でも、その文法構造が分かっていればゼッタイに聞き逃さない。なぜなら、無いと意味が変わってしまうから。

ここで、「あれ、何でここに"to"が入るんだっけ?」と立ち止まって考え、調べることで、「何となく分かる」が「ちゃんと分かる」に昇華します

これは、Listeningというよりも「英語全体の能力」を押し上げるものであり、非常に効果的です。

ただ、これを間違えた所で都度やっていると、かなり疲れますし面倒です。なので、ある程度嫌になってきたら止めましょう笑。英語を嫌いになってしまうのが一番良くないので。

その後、ディクテーションをある程度やったら、シャドーイングと並行させましょう。ディクテーションをある程度やった後にシャドーイングをやると、初めての文章でもより「くっきりと」聞けているような印象を持つのではないでしょうか。

ディクテーションにおいては、文章を覚えてしまっていると全く意味がないので、複数の教材を使いました。私はNHKのビジネス英語講座に加え、以下を使いましたが、これはレベルさえあっていれば何でもいいと思います。

Readingの勉強法 ~英字新聞を軸に、読む・調べる~

冒頭の「前提」含め、上記3点をしっかりやっていれば「自分の伝えたいことを表現する力」はある程度付いてきていると思います。また、口語ベースであれば、ディクテーション・シャドーイングのお陰である程度聞き取れるようになっていると思います。

ただ、ここまでまだ身についていないのが、「ある程度レベルの高い長文を読む力」です。各文章は、その書き手が使いたい単語・表現・フレーズで書かれているので、その単語や表現が自分の辞書になければ手も足も出ません。

なので、ここからは「他人の文章を浴びる」時間が始まります。ただ、冒頭の「前提」は絶対に崩してはダメです。「読むことを優先して、NEW単語やNEW表現を書き留め無くなる」のはご法度。これをやると、結果的に大量に無駄な時間を消費します。

オススメは、英字新聞です。最初は大変です。知らない単語・表現のオンパレードですが、Readingは自分で時間のコントロールが出来る勉強なので(ゆっくり読むことが出来る、という意。Listeningはゆっくり聞いても意味がない)、自分よりも高いレベルのものに取り組んだ方がいいです。

ある程度内容に馴染みがあった方がいいので、まずは日本の新聞社が発行しているもの等が良いでしょう。以下全てを私が体験したわけでは無いですが、周囲の人の評判などをベースにリストアップしました。

①The Japan Times Alpha(https://alpha.japantimes.co.jp/
②Asahi Weekly(http://www.asahi.com/english/weekly/)
③Nikkei Asia(https://www.nikkeimm.co.jp/service/detail/id=327)

英字新聞はまだちょっと。。。という方は、例えばTOEICのReading専用問題集などもいいかもしれません。TOEIC意味ないという人も多いですが、Readingパートを高速で読めれば、ある程度のレベルだと思います。

Speakingの勉強法・・・??

話すときは、「短文」と「繋げるフレーズ」のブロックを高速で置いていき、それを読み続けるだけなので、「Speaking用の座学」は不要です。ただ、これで英語が話せるようになるのは、「言いたいこと」が瞬時に作れている前提です

つまり、「人の話を聞いて、自分の伝えたいことを端的に纏められるか」という「日頃の日本語空間での頭の使い方」が肝です。

例えば、打合せで話すときも、極力端的に、人に伝わるように話すことを意識する。これも立派な英語のSpeakingの勉強と言えるでしょう。

これまでの経験上、「日本語で優秀な人は、英語も上手く使いこなせている」と感じるのもそのせいでしょう。

おわりに&その他オススメ書籍

どうしても長くなってしまいました、ごめんなさい。

「Writingを制するものはSpeakingを制する」、というのは余り周りにいない主張でもあり、疑われる方もおられるかもしれません。でも、ここに英語センスZERO、英語圏生活ZEROでも海外M&Aを一人でやってる人がいるので、ちょっとばかり信じて貰えたらと思います。

以上、英語でお悩みの方に、少しでもヒントを与えられていましたら幸いです。
Twitterでは英語や海外M&Aについて投稿していますので、よかったら開いて見てください。

最後に、ここまで登場しなかったオススメ書籍のリンクを貼っておきます。

細田 薫

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