料理のプロセスはシンプル
料理の四面体
玉村 豊男 著
目次
Ⅰ 料理のレパートリー
Ⅱ ローストビーフの原理
Ⅲ てんぷらの分類学
Ⅳ 刺身という名のサラダ
Ⅴ スープとお粥の関係
料理の構造-または料理の四面体について
こんな人におススメ
・料理、食べもの、食べることに興味関心のある人
・料理のレパートリーを増やしたい人
・さまざまな国の料理が好きな人
心に響いたところ3点
料理のレパートリー
ホワイトソース、デミグラスソース、トマトソース、タルタルソース・・・思い浮かべられるソースの種類の少ないこと。
”グラッセ”と聞いて思い浮かべるのは「人参のグラッセ」くらい。
本来は肉を炒めた後の汁を使ってソースを作るだなんて。これだけで、私のレパートリーはかなり広がったようです。作れるかどうかはまた別の話?
刺身はサラダである
日本と特にフランスの料理に対する見方はかなり違うようです。フランスでは?「火」を使ってこその料理。切るだけの作業は料理人の仕事ではないらしい。
サラダって、野菜メインの食べものというイメージがあったのですが、刺身までもがサラダならば、料理の名前にこだわる必要すらないですね。
料理の四面体とは
何かしらの食材たちが、焼きもの、炒めもの、煮もの、揚げもの、蒸しもの、生ものと、いろんな調理法で料理されていきます。
日本人は特に、他国の料理を独自のアレンジで膨らませるのがうまいように思います。種類が豊富であるが故に、日々の献立に迷ってしまうのです。
いろいろな料理を作らなければいけないという、謎の強迫観念。
普段の料理って、もっと楽にシンプルになっていいんじゃないかなと、この本を読んで思い至りました。
この本の目的・目指すところ
感想
この本が出版されたのが、1980年。私とほぼ同世代。
世に出てからすでに43年になる本ではありますが、古さを感じない、斬新な視点だと思います。
料理を図形で表すって、どういうこと!?
タイトルから、早く答えをくれくれと読み進めていきました。
料理のレパートリーが少ないと嘆いていたけれど、
何事も難しく考え過ぎず、実はここだけ押さえればなんてことないんだな、ということが分かれば、意外と料理もスムーズに運ぶものですね。
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