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商売の脳を持つこと

普段は会社員でも個人事業主でも、人に商品や価値を買っていただいてお金を稼ぐという商売を行っていますよね。
もちろん農家も作物を作り出荷しています。
しかし、残念ながら農家の考えに商売という文字はほとんど入っていません。
農家が作った作物(野菜や果物)は農協や市場と取引が大半です。ほとんどそうです。
よって消費者と顔を合わせて販売したり、ましてや「おいしかったです」なんて直接言われることもありません。

道の駅や地元スーパーに「地元農家直産、顔が見える野菜」なんて今では当たり前のように見かけますが、これができる農家はごくごく一部です。売り場のキャパがあるので当たり前ですよね。先にやったもん勝ちです。
また、ネット販売で稼げる農家なんてさらに一部です。

つまり、お客様とのやりとりで食べていける農家ってごくごくごくごく一部だと言うことです。
それはなぜか。
農家は作る専門家であり、お客様に直接営業に行ったり、パッケージデザインを描いたり、キャッチコピー考えたり、会計をやったりと組織で働くという考えがありませんでした。
組織でなくても、1人2人で考えて実行していくことも本当に大変で、商売脳を使いたくないのです。
農業は行うが、脳業はやりたくないが本音です。
というか、考えたこともないので商売や接客が苦手なんです。
暑い日も寒い日も1日外で働くのだから、仕事が終わったらお酒飲んで休みたい。そう考えるのが普通です。

スマホの登場で全てが変化

10年ほど前なら、農家は作物を生産して農協や市場に出荷する。これでよかったかもしれませんが、スマホが登場して世界が変わりました。
農家だろうが誰であろうが、スマホから直接消費者へ繋がることができて、双方のやりとりが田んぼにいてもリアルタイムで行えるようになったのです。
SNSやヤフーやメルカリ、楽天、ポケットマルシェ、オイシックスなどあらゆる販売サービスを手のひらで行えるのです。

これからは商売の脳を持った農業者が生き残る世界へなりました。
つまり、常にお客様のことを意識して繋がる農家「D2C農家」へと考えをシフトしなければ、農家として収益を上げて成長していくことは難しいでしょう。

作った作物を提供したいお客様は誰なのか。
そのお客様に言って欲しい言葉はなんなのか。
うちの価値はなんなのか、伝わるキャッチコピーは。
リピーターになっていただくためにはどう行動をとるべきなのか。
レビューを書いてもらうためには。
どうすれば自社の情報を知ってもらうのか。
ターゲットのお客様と繋がるには、どのSNSを活用するべきなのか。
載せる写真はどうとると良い反応が返ってくるのか。などなど

いや〜脳をフル回転させて、脳内をトラクターで耕していくしかないですね。
そこにどんどん新しい種をまいていく。
芽が出ても安心できず、しっかり管理して育てて、実をならせ、その実からまた種をとる。
この繰り返しがとても大変で、かつ大事なことだと思います。

なかなか長い道かもしれませんが、やりがいはありますよね。
常にお客様のことを考えて考えて考えて、お客様に提供できる価値を育てて、アウトプットしていく。

自社の価値を、理念を伝えていきます。

今回も株式会社農テラス主宰のマーケティング講座を受講して感じたことでした。

https://notera.co.jp/



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