筋肥大には高重量か高回数か
筋肥大を目的としたトレーニングのメニューを設定する際、重量を重視するか回数を重視するか、どう設定するか迷う方が多いかと思います。
現代のスポーツ科学では、「低強度のトレーニングでも『総負荷』を高めることで高強度トレーニングと同等の筋肥大効果を期待できる」と言われています。
☆総負荷 =(トレーニング強度(重量)×回数×セット数)
【根拠となる研究のひとつ】
・トレーニング経験者を対象に
①グループA・・・1RMの70%以上の強度でレッグエクステンション1セット
②グループB・・・1RMの70%以上の強度でレッグエクステンション3セット
それぞれ疲労困憊になるまで行う。
○両グループの平均総負荷量を計測
グループA 平均総負荷量942kg
グループB 平均総負荷量2184kg
<結果>
強度が同じでも、セット数を多く行い総負荷量を高めることで筋肥大効果が増大する可能性がある。
では、低強度トレーニングで総負荷量を高めた場合は??
①高強度グループ・・・1RMの90%以上の強度でレッグエクステンション
②低強度グループ・・・1RMの30%以上の強度でレッグエクステンション
疲労困憊になるまで行う。
<結果>
○高強度グループは平均5回 平均総負荷量710kg
○低強度グループは平均24回 平均総負荷量1073kg
・筋たんぱく質の合成率は、総負荷量の大きな低強度グループがより高い増加を示した。
・低強度トレーニングにおいても回数を多くし、総負荷量を高めることで高強度と同等の筋肥大効果が得られる
という結果になりました。
・トレーニング未経験者を対象
①高強度グループ・・・1RMの80%の強度でレッグエクステンション
②低強度グループ・・・1RMの30%の強度でレッグエクステンション
10週間継続した結果・・・
両グループ共に大腿四頭筋の筋肉量は増加したもののグループ間での筋肉量の有意な差は認められませんでした。
また、レッグプレスなどの多関節トレーニングにおいても、同様の結果が出ています。
・長期的な筋肥大の結果においても、低強度トレーニングの回数を増やして、総負荷量を高めれば、高重量と同等の効果が得られる。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?