てんてこ

「うどん」を食べに、高円寺へ。

先月に引き続き、再び中央線沿い。目的は、うどんだ。

GW真っ只中だったので、人で溢れかえっていたらどうしようとビビっていたのだが、そこまで混んではなかった。

新高円寺の駅から高南通りを北上し、途中で左折して、pal商店街の中を歩く。さまざまな店が軒を連ねていたが、なかでも古着屋は多い。歩けば古着屋にあたる。一駅先の阿佐ヶ谷とはだいぶ印象が違う。

高円寺の駅を抜け、純情商店街を進んだ先に「うどんや てんてこ」はあった。

カウンター席に座り、早速、「鶏かしわ天ぶっかけ(810円)」を注文。去年、かしわ天の美味しさを知ってから、もうその魅力にとりこなのだ。

綺麗に盛り付けられたうどんの上には大根おろしとてんかす、小口ネギと韓国のり。この韓国のりがいいアクセントになっている。

麺は、歯に吸い付くようなコシがあって、おもわず友だちと無言でうなずきあった。うまい、と。

(緑のてんぷらは、インゲンかと思ったら、ピーマンでした)

鶏かしわ天は肉厚で、ジューシーで、まさに求めていた味。てんぷらは注文してから揚げるらしく、出来立てはやはりおいしいのです。

その後、高円寺の街をプラプラと歩いた。本当に古着屋が多い。いたるところにある。中心地から外れて、住宅街にある「ハチマクラ」という雑貨屋に向かう。

狭い店内に結構お客さんがいて、ゆっくり見ることはできなかったが、紙モノを中心にいろんなものがあった。包装紙やヨーロッパの切符?などこまごまとしたレトロなアンティーク雑貨が並んでいる。外には、茶碗や鍋、メンコもあった。

空いてるときにまた来よう。

店を出て、軒先にあったイベントの案内チラシを見ていたら、近くで江波戸裕太さんの個展「ジンゾウパラノイア」が開催されていたので、時間もあることだしと立ち寄ることに。

すこし話したのだが、江波戸さんはグロテスクなものが好きらしい。自分の好みを100%出すと、受け入れられないので、そのバランスに苦心しているという話が印象的だった。

自分を出しながらも、人に受け入れられるものを作ることは、クリエイターにとって永遠の課題なのだろう。

応援の意味も込めて、ポストカードを購入。

ついで、事前に調べていた「えほんやるすばんばんするかいしゃ」に行く。ここは絵本の古本を取り扱っているお店。外国の絵本って、なんであんなに可愛くてユニークなのでしょうか。

外に出たら、ぽつぽつと雨が降って来た。天気予報では雨の予報はなかったので、もちろん傘は持っていない。急いでアーケードに逃げ込む。こんなときアーケードは便利だ。

「ヴィレッジヴァンガード」や「ABCマート」で暇をつぶしていたら、外は土砂降りになっていた。雨が止むまで「トリアノン 洋菓子店」のイートインで休憩。

窓際の席に座りながら、友だちと話して、ときおり雨降る高円寺の駅前をぼーっと眺めていた。次第に空は晴れてきて、ぼくらは店をでた。

Pal商店街を新高円寺駅のほうに向かって歩き、そこを抜けるとルック商店街に入る。古着屋、コーヒーショップ、美容院、古本屋、カフェ、中華料理屋・・・。

個人でやっている小さなお店が多い。それぞれに個性があって、歩くだけでも、刺激がある。一日ではとてもじゃないが見きれない。

高円寺界隈を歩いていると、妙に気分があがった。

それはたぶん好きなことをやって生きている人が多かったからだ。やっていけるのかなと思ったお店もあったけど、それは余計なお世話というのもの。自分のやりたいことをやる、突き詰めれば人生とはそういうものなのだ。

いろんな生き方を許容してくれる懐の深さが高円寺という街の魅力なのかもしれない。



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