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妄想アジア縦断旅行(10) 中国大陸編9

深圳から香港へと向かう。

深圳駅から深圳地下鉄1号線に乗り羅湖駅へ向かう。ここが深圳と香港の境であり、香港口岸という出入境検査場がある。香港も今は中国の一部なので国境とは言わないが、入境検査はあるらしく、パスポートを見せる必要もあるそうだ。検査場はただのビルで、ここを抜けると香港である。香港側の羅湖駅から地下鉄に乗り香港市街へと向かう。ついに憧れの香港・・・感無量だ。

私は香港に3度行きそびれている。

前の職場では様々なアジアの会社と提携をしてきた。韓国、台湾、中国などである。その中に香港の会社もあった。そして2019年の夏に先方の会社を訪問し打ち合わせを行うことになっていた。しかしながら同時期に香港で民主化デモが発生し、空港封鎖などが起こったため、渡航を断念した。
民主化の動向とは無関係に、その後提携は順調に進み、2020年2月に再び香港を訪れる機会がやってきた。渡航当日は私の誕生日であり、否応なくテンションも上がった。しかしながらそれは叶うことがなかった。

2019年末に中国の武漢で奇妙な肺炎症例が報告された。ウィルス性と同定されたが中国政府は当初、ヒトからヒトへの感染はないと世界に向けて発表した。しかしながらそれは2020年を迎え、中国の春節の休暇による人の移動とともに、瞬く間に世界中に拡大した。出入境手続が必要とはいえ陸続きで、同じ中国である香港にも1月末には複数の感染例が報告されるようになり、その出張は急遽中止となった。次の出張の機会は9月だったが、COVIDー19パンデミックは日本を含む全世界で猛威を振るうようになり、私の香港への機会を奪うことになった。

このような経緯から、香港は私にとって憧れの場所になったのだ。

言わずと知れた香港はアジア金融の中心地であり、飽食の街だ。しかしながら昨今の情勢を見るにつけ、香港の輝きは今後失われるのではないかと危惧をしてしまう。そのような気分に浸りながら、ビクトリア・ピーク、ビクトリア・ハーバーを楽しもう。そして香港を後にし、マカオに向かう。香港とマカオは最近では巨大橋で繋がり、バスで行くことができるようになった。

2018年10月に開通した「港珠澳大橋」は全長が55キロメートルの世界最長の橋である。香港市内からバスに乗りまず香港口港に向かう。ここで出境手続を行い、大橋で一路マカオへと向かう。マカオ口港にて入国手続を終えればそこはマカオである。

香港がイギリス領だったのに対し、マカオはポルトガル領であったが、香港同様1997年に中国に返還された。マカオは言わずと知れたアジアのラスベガス。カジノの街である。最近は韓国にもカジノを多く見かけるが、やはりアジアでカジノと言えばマカオではないだろうか。私も妄想で少しの金を賭けてみたがさっぱりであった。
マカオのグルメはポルトガル領であったことをうかがわせる料理が結構ある。エッグタルトや干し鱈の料理だ。これらもぜひ味わいたい。

こうして中国境外である香港、マカオを楽しみ、再び中国域内に戻る。次の目的地は中国のハワイだ。

【今回の行程】
深圳 〜 香港 〜 マカオ

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