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山奥での日々の暮らしのこと。 peasant + hunter + countrysi…

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山奥での日々の暮らしのこと。 peasant + hunter + countryside / japan Make something in the mountains.

最近の記事

-島寒菊の傷薬- 飾れる傷薬。

すっかり寒くなって来ましたね。今日は季節の薬草利用のお話です。 島寒菊の傷薬。 島寒菊の別名は油菊。九州だと今の時期に日当たりのいい道端でよく見かけますね。江戸時代には長崎辺りで傷薬として使ったそうです。数年前にも作りましたが効く..気がします(笑 畑仕事の帰り路に作っておきました。 花を摘んで椿油に漬けるだけです。はい簡単。 花を摘みにいく際は保存する瓶に直接入れた方が楽ですよ。で、持ち帰る際に蓋をすると熱で蒸れてしまう場合があるので、蓋をせずに持ち帰りましょう。油

    • -草木染め③- 山の宝石。くさぎ染め。

      毎日何かしら作ってるので、真面目にこのページに書きゃいいんですけどね。 …と、いうことで今日は季節の草木染めのお話です。 山の宝石。クサギ染め。今年はクサギの実が豊作だったので久々に染めてみました。 これが「クサギ」。漢字で書くと「臭木」。シソ科の落葉小高木。葉っぱが臭いから臭木。可哀想な名前ですけど、いいやつなんです(笑 赤い部分は花じゃなくて「ガク」の部分。花はこっちです。で、ちょうど今頃、ターコイズブルーのとても綺麗な実がなるので、それを集めて草木染めの染料にし

      • -蜂蜜絞り- 秋の楽しみ。

        稲刈りが終わると、季節の楽しみ、蜂蜜絞り。 すっかり朝晩は涼しくなって、周りの山々からは鹿の鳴き声が聞こえてきます。雄鹿が自分のナワバリを主張する「ラッティングコール」。 雄鹿の初鳴きはこの辺だと例年9月中旬頃です。今年は9/18が鹿の初鳴きでした。昨年は15日で、その前が20日。鹿が鳴き始めると秋を感じますね。 ...鹿の話ではなく、蜂蜜のお話でした。 例年、蜂蜜を絞るのは稲刈りの終わった10月の末頃です。ただし、その年の気候や植物の状況、蜂群の状態など様々な要因に

        • -草木染め②- 柿渋づくりと柿渋染め。

          秋の長雨が終わり、朝夕はすっかり涼しくなってきました。庭では鈴虫やコオロギが鳴き始め、身近な野山にも秋の草花が目立ちはじめました。 今日は天気がいいので、柿渋染め。…といっても、ここで書くほど難しいこともなく、ただ柿渋の液に染めたい布を柿渋にどぶ漬するだけです(笑 それでは基本の手ぬぐいを染めてみましょう。今年の秋冬に使う手ぬぐい。 手ぬぐい 2019 Autumn Collection 丁寧なやり方はいくつかありますが、他の草木染めと違って柿渋染めは媒染なども必要な

        -島寒菊の傷薬- 飾れる傷薬。

          -柚子胡椒づくり- 九州生まれの調味料。

          柚子胡椒づくり。自宅の在庫が減ってきたので、少し早めに今年の分を仕込んでおきました。 材料は「青唐辛子」「青柚子」「塩」。3つだけ。簡単です。 青柚子は時期が長いのでいつでも手に入るんですけど、胡椒(唐辛子)はすぐ赤くなっちゃうので時期が難しいですね。 畑の唐辛子もずいぶん赤くなってきて、早いものは乾燥中ですが、まだまだ青い唐辛子もあったので、それでは作ってみましょう。 ※青唐辛子は刺激が強いので、お肌が弱い方は手袋やマスク、ゴーグルなどで予防してから調理してください

          -柚子胡椒づくり- 九州生まれの調味料。

          -草木染め①- 猪罠と草木染め。

          ご無沙汰しております。 すっかり夏本番。というか、暦の上では「立秋」。え、もう秋の足音ですか?最近は村のお仕事で草刈りばっかりしておりました。毎日草刈り。それも一段落したので夏休みです。僕の夏休み。 で、夏休みは何をするかというと、「山と川」。毎日それの繰り返し。山は猪。川はモクズガニ 。山遊び。川遊び。忙しい毎日です。 さてさて。猪罠につかうワイヤーが不足してきたので、今日はそれを煮込んでました。ついでに草木染めをしたというお話です。 新品のワイヤーはギラギラ光って

          -草木染め①- 猪罠と草木染め。

          -梅干し、梅酒、梅醤油- 今日は梅仕事。

          今日は集落の恒例行事「梅まつり」でした。うちの梅も収穫してきたので、今日は梅仕事の一日。 朝から集落総出で梅の収穫。昔ながらに苦竹の棒で叩き落とします。爺さんたちが大活躍。 収穫した梅は手づくりの選別台で傷ものを除いたり、大きさ別に選別します。婆さんたちのが大活躍。 …と、いうことで朝からみんなでワイワイ梅収穫の一日でした。 昼から収穫した梅を使って梅仕事。まずは定番の「梅干し」から。梅干しは数年かかっても食べきれない量の保存がありますが、せっかくの令和元年なので漬け

          -梅干し、梅酒、梅醤油- 今日は梅仕事。

          -桑の実酒- 楽しい台所醸造。

          今日は朝から集落の草刈りでした。 近くに桑の実があったので、少しだけ採って来て「桑の実酒」を仕込みました。 頭上を見上げると、ありますあります。桑の実。木にもよりますが、時期的には黒く熟成して落ち始めている位ですね。実が生ってるということは、この木は雌の木。桑の木は雌雄異株なので、雄の木には実が付きません。 ちなみに桑にもいくつか種類はありますが、これは自然に…というか、その辺に勝手に生えてる桑。昔はこの辺でも養蚕が盛んだったので、その頃の生き残りなのかな。 こんな感

          -桑の実酒- 楽しい台所醸造。

          -ドクダミの虫刺され薬- 飾れる薬。

          帰り道にドクダミの花を摘んで、虫刺されの薬をつくっておきました。 これから田植え、草刈り、と虫刺されが多くなる季節。 蜂、蚊、虻など色々ありますが、主な犯人はこいつ。 この辺の呼び方で通称「せせり」。ハエ目カ亜目ブユ科の蚊の仲間。ブユ。もうね、この小さいセセリが田植えなんかしてると無数に寄ってきます。 蚊と一緒で、雌が吸血しに来ます。しかも噛み付いて血を吸うので痛痒いです。それが数十匹、一斉にわさわさ来ます。 噂では黄色やオレンジの服には寄りづらいらしいのですが、個

          -ドクダミの虫刺され薬- 飾れる薬。

          -山の神- 年に3日、山へ入らない日。

          今日は「山の神」。 正五九月の十六日、山の神様が木を数えます。山へは入らず、木は切らず。日頃の恩恵に感謝し、明日からの安全を祈願します。 …と、いうことで今日は何かを作った話ではなく、風習のお話です。 山仕事をしていると、大切にしている日が年に3日間あります。 それが、「山の神」の日。 地域によっても異なりますが、この辺りでは「正五九月の十六日」。 つまり、1月16日、5月16日、9月16日の三日間が「山の神」の日です。 この日は、山の神様が木の数を数えます。

          -山の神- 年に3日、山へ入らない日。

          -野いちごジャム- 草むらの宝探し。

          季節の楽しみ。帰り道に野いちごを摘んできました。 5月の中旬頃になると、草むらに赤い実がちらほらと目立ちはじめます。 甘くて美味しい野いちご。 どこにでもありますが、毎年とるなら群生している場所をいくつか見つけておくといいですね。少ししか無いかな、と思っても葉っぱを裏返してみると沢山あったりします。 あったあった、あ、こっちも、あ、これも、あ、これは虫食い。あ、あった。…あっと言う間に両手一杯に集まります。 野いちごは素手でぽろぽろと採れます。草むらの中を探すので、

          -野いちごジャム- 草むらの宝探し。

          -茶摘み- 夏も近づく八十八夜。

          「夏も近づく八十八夜。野にも山にも若葉が茂る。」 立春から数えて八十八日目。古い歌にもあるように、今日は茶摘みです。 この頃になると朝の冷え込みがなくなり、霜が降りなくなる時期なので農家にとっては植え付け、種まきの目安となる日だったそうですね(八十八夜の別れ霜)。 また、八十八は、末広がりの「八」が二つあることから、縁起が良いとされ、八十八夜に摘んだ新茶は不老長寿の縁起物とされたそうです。 さてさて。あまり早く出かけると茶葉が朝露で濡れてるので、お茶でも飲んでゆっくり

          -茶摘み- 夏も近づく八十八夜。

          -蜂ウト- 日本蜜蜂の巣箱づくり。

          みつばち、飼ってますか? 数日前からぼちぼち初めた日本蜜蜂の巣箱づくり。今朝は朝から雨だったので、巣箱の仕上げをしていました。来年用の巣箱。せっかくなので作り方を書いておきますね。 この辺だと、日本蜜蜂は「地蜂」、西洋蜜蜂は「洋蜂」なんて呼びます。今日作るのは日本蜜蜂(地蜂)の巣箱です。 蜜蜂の巣箱には色んな形がありますが、大きく分けて板で作る四角い「重箱式」と丸太をくり抜いてつくる「丸太式」がありますが、うちで使ってるのは「丸太式」の方です。どちらでも蜂は入りますが、

          -蜂ウト- 日本蜜蜂の巣箱づくり。

          -春の山菜- おかずに困らない季節。

          春、真っ盛り。 昼から少し時間があったので山菜を採ってきました。 まずはこちら。身近な山菜の代表格「わらび」。わらびは山奥じゃなくても河原の土手とか、ちょっとした斜面など、けっこう身近にありますね。近くに茅場(茅の茂った場所)があれば、そんな場所のわらびは太くていいやつです。なので、可能であれば茅場のわらびを狙いましょう。 下の方は硬いので、まだ葉の開いてないものを選んで、手で折れる場所から折って収穫しましょう。あ、場所さえ知ってればバケツ何杯分でも採れますけど、そんな

          -春の山菜- おかずに困らない季節。

          -ヨキの刃沓- 山林刃物のお話。

          二十四節気「雨水」 空から降るものが雪から雨に変わり、氷が溶けて水になる。今日は暦通りに朝から雨の一日でした。 …むかしむかし、山師のお爺さんは雨で山仕事が出来ない日には藁で草履や筵を編んだり、刃物を研いだり、刃沓をこさえたり、次の仕事の準備をして過ごしておりました。 と、いうことで今日は「ヨキの刃沓」の作り方。ほとんどの方が全く興味の無いお話だと思います(笑 まず言葉の説明をしておきますね。「ヨキ」…斧のことです。大きいものは薪割りに、小さいものは枝打ちしたり、楔を

          -ヨキの刃沓- 山林刃物のお話。

          -日本蜜蜂のハンドクリーム- 手荒れは編み物の敵。

          最近、編み物にはまっています。 「メリヤス編み」「2本どり」とりあえず知ってる専門用語は2つだけ(笑 で、手荒れは編み物の敵。…ということで日本蜜蜂の蜜蝋でハンドクリームをつくりました。普段は手荒れなんて一切気にしないんですけどね(笑 傷だらけだし、汚れてるし、何でも素手で触るし、ハンドクリームどころではありません。 むしろ匂いに敏感な猪を相手にするのに、手の匂いなんて大敵なので絶対にハンドクリームなんて使うことはありません(でした)。 ところが編み物してると、「あー

          -日本蜜蜂のハンドクリーム- 手荒れは編み物の敵。