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台北の味を再び!3年ぶりの訪問で楽しんだB級グルメと夜市の旅①

いちばん最近の海外旅行は2019年の12月。前の勤務先で早期退職の募集が始まり、真剣に考え始めた頃、というか正確には、割増退職金の額を見てほぼ即決した頃だった。
その後、憧れの有休消化で、大学の卒業旅行以来の長期旅行を目論んだ。しかし年が明けると、新型コロナで世界は一変してしまい、夢は夢のままで終わってしもうた。
それから3年。
転職した先は大学の事務。給料は高くないはものの、利点は年間休日数の多さ。前の会社が比較的ブラックな業界だったので、こんなに休んで良いのかと畏れ多くなってしまうほど。
なのに1月も終わりに人事課から、年度末までにあと3日以上の有給休暇を取るよう指示のメールが届いた。
そこで、まず3月2日(木)の午後から3日(金)の1.5日の休暇を取得。週末と合わせて「3泊3日」の台北旅行へ行ってきた。

去年の11月に、来年こそは海外旅行を再開できることを祈って、キャリーケースを新調。
バックパックもスニーカーも、かつて頻繁に海外と行き来していた頃から一新。いつも出発前夜に適当に荷造りしていたのを、今回は前週末に整えた。珍しくガイドブックも2冊買ってきて、最新のスポットなど情報収集。

そんな風に、私としては珍しくしっかり準備を整えたつもりだったのに、前日に開催する大学内の大きなイベントに気を取られていたせいか、visit Japan の登録をすっかり失念し、帰国後には関空で長蛇の列に並ぶ羽目になった。

◆ 関空からの出発

関西からの海外旅行には、私の大嫌いな関空を使わざるを得ない。

今回は京都へ越してきてから初めての海外なのだけれど、調べてみると関西発の海外航空券は、便数の少なさもあってか東京発より高い。特典航空券で羽田か成田まで飛ぶことも考えたけれど、3日半という限られた時間では、その移動時間がなんとも勿体ない。それに、関空発着のエバー航空便は、往復とも実に都合の良い時間帯に運航してくれており、これを逃すのも癪に触る。ここは時間を金で買うことにする。

次に、京都から関空までは特急「はるか」一本で行けるのだけど、東海道線、大阪環状線、阪和線を股にかけて走るので、これまで少なからぬ確率で遅延や不通に出くわしている。バスという手もあるけれど、これも肝心な時に限って事故渋滞にぶつかったりする。坊主憎けりゃ袈裟までっぽい話になるが、「はるか」のインテリアも使い慣れた京成スカイライナーなどと比べシャビーで、旅に出るワクワク感が今ひとつ湧かぬ。
空港の構造も、大改造中ということもあろうが、動線がわかりにくい。

そんな不満は色々あるけれど、3月2日の午後、取り急ぎ目の前の仕事は片付けた上で、14時京都発の「はるか」で出発。昼食の時間がなかったので、車内で駅弁を平らげ、休暇などお構いなしに入って来るメールへ返信しているうちに関空に到着。
フライトは17時45分なので、時間には余裕があるけれど、関空のセキュリティチェックは混むので早く行くのが鉄則、とネットで目にしたことがある。インバウンドがかなり戻って来て京都市内なども大変に混雑しているので、確かに空港のの混雑は懸念された。
それに、事前に空港で台湾のSIMカードを購入しておきたくもあった。

以前、成田から出発する時は、いつも空港で台湾の中華電信のSIMカードを購入していた。ネットで調べてみると、関西空港にもテレコムスクエアのブースがあつて、そこで入手できるとあった。

いざ到着して、そのブースがあるという1階の到着ロビーへ、駅からのわかりにくい動線を辿って降りて行った。ところが、同社のブースがあるべき場所にない。
聞いてみると、昨年秋に閉店したことが判明。コロナの影響が、こんなところにも現れているとは。
しかしまあ、これは到着してから購入すれば良いので、さしたる問題ではない。

インバウンドの復活で、チェックインカウンターには人だかりができていたが、オンラインチェックインを済ませていたので、そのまま進む。後で述べるがこれは失敗でした。
セキュリティチェックの混雑は心配したほどではなかった。出国審査は、3年間のブランクのうちに顔認証と指紋認証に変わっていた。私は以前海外駐在していた頃に指紋認証の自動化ゲートに登録していたのだけれど、その当時は指紋認証がうまくいかず、やり直すことも少なくなかった。それに比べてゲートを抜けるまでのスピードアップ感はある。

さて、制限エリアに入って初めて、ANAラウンジが閉鎖中であることを知った。コロナ禍以降の世界では、旅行業界の人手不足が深刻という。
チェックインカウンターに立ち寄っていれば、代わりに他のラウンジも使えることもわかったはず。
しかも、搭乗の直前に搭乗口に呼び出され、パスポートの提示を求められた。チェックインカウンターに立ち寄らなかったからだそうな。じゃ、あのオンラインチェックインは何だったんだと思うのだが…

◆ フライト〜入国〜台北市内へ

これまでの台湾旅行では、大体いつもエバー航空を利用。その時の価格次第だけれど、少し贅沢してビジネスクラスにも何度か乗った。エバー航空のビジネスクラスでは、鼎泰豐の飲茶が出てくるのが魅力なのだ。今回も、値段は結構高かったが、冬の賞与が手付かずだし、久しぶりの海外でもあり奮発。
いつも成田から利用していた機体はエアバスA330-300だった記憶があるが、今回はA330-200。
そのためビジネスクラスの設備は一世代前のもの。コロナ禍により航空会社が合理化を推し進めた結果か、機内食も以前よりグレードダウンした印象。蒸し物はデザートの饅頭だけになっていた。

▲ 大阪湾夕景

飛行機は定刻よりも少し早く桃園国際空港に到着。大陸からの観光客が少ないせいか、入国審査にいつもの長蛇の列はなし。従来と変わらぬ手続きで入境。
一つだけ違ったのは、飛行機の出発地によってレーンを分けているようで、日本からの入国者は途中でカードを渡され、検疫ではそれを持って、緑色の表示がされたレーンをフリーパスで通過
途中の銀行カウンターで両替する。1元=4.6円!!
かつてのイメージはというと、概ね1元=3.5円。為替レートだけで30%ほども高くついている。

SIMカードを購入して、市内へのバスカウンターへ。ところが、バスカウンター周辺は人影きわめてまばら。ここもコロナの影響がまだ残っており、相当数の路線が運休しているようだ。宿泊するホテルのそばに停まる長榮巴士が便利なのだが、そのカウンター自体が消えてしまっている。
早々に諦めて、MRTで市内を目指すことに。地下の乗り場へ降りてゆく。

台灣旅行で欠かせないのが「悠遊カード」。日本のsuicaやpasmoのようなもので、これがあるとないとでは、公共交通機関を利用するときの利便性が全く違う。
ずっと使わずに寝かしてあったカードが今でも使えるか不安だったが、3年数ヶ月の時を経て、私のカードは問題なく復活してくれた。

桃園から台北駅へ着き、中山まで人気の少ない長い地下道を歩き、MRTで南京復興へ。
寒い。長袖シャツの上から薄いカーディガンを着ているのだが、関空で仕舞い込んだダウンジャケットをもう一度引っ張り出したいほど。
それでも、馴染みのホテルの前に立つと、ホッとした。

部屋に入り、荷解きもそこそこに、再び夜の街へ出た。もう22時半。このあたりは繁華街ではないので、通りは静か。
店じまいした食堂から八角の香りが漂う。
帰ってきたのだな、と思った。

◆ 夜の南京復興

高架下の道を歩いて、何度か行ったことのあるマッサージ店へ。

ボディマッサージを頼む。
妙齢の美女、とは言わぬが熟女くらいは期待していたのだけど、担当は40絡みのおっさんだった。
「首肩?腰?」と聞かれる。首肩中心にお願いする。
おっさんは力強く首筋から肩甲骨にかけて揉み始めた。
「首肩、悪いねえ」はいはい、悪いでしょう。最近は神経を使うことばかりなのだよ。だからよくして下さいね。
おっさんは、時々大きなゲップをしながら、手加減なしでしっかり揉んでくれた。
続いて、隣の牛肉麺の店へ。
ここは午前3時までやっており、店内は、飲んだ帰り道と思われるおっさんやカップルで、結構賑わっている。

https://www.taipeinavi.com/food/390/

日本時間ではそろそろ午前1時。こんな時間にラーメン食って、体に良いわけはない。
しかも、機内食でも牛肉麺を食べてきた。
だから「小碗」にする。目の前の冷蔵庫には美味しそうな小鉢が数種類あるのだけれど、我慢。

実は、世界の麺類の中で日本のラーメンの右に出るものはないと思っている。なのに、台湾でわざわざ牛肉麺を1日に2回も食べる動機はそもそも何なのか。
自分でもよくわからない。心理学に詳しい方、教えて下さい。

深夜の街を歩いてホテルへ戻る。台湾は日本より1時間遅れ。こんなふうに夜更かししても、まあ、こちらの時刻で6時頃には自然に目覚めるだろう。そうしたらMRTに二駅乗って、前にも行った豆乳の人気店で朝ご飯にしよう。
帰りがけにコンビニで買ってきたヨーグルトを食べて、布団に潜り込んだ。


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ここまでお読み頂き、ありがとうございました。2日目は迪化街〜九份と、台北観光の王道のようなスポットを訪問します。
私は、2020年に勤務先を早期退職した後、関東から京都へ地方移住(?)しました。noteでは、ロードバイクで北海道一周した記録や、もう一つの趣味であるスキューバダイビング旅行の記録を綴っています。宜しければこちらもご笑覧下さい。


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