見出し画像

柊エッセイ:弾丸旅

 更新が遅れたが、実は今日夕方から友人に海に行こうと誘われた。なんでこの時間に海?と思ったが、夕暮れ時の海岸線を見つめるのも良いし夜の砂浜と波の音を聴くのも楽しいかも知れない。きっと近くの海だろう、と思い了承した。
 自分の住む場所から近くの海までは2時間ちょっと、北海道換算でいえば遠くもない。なんだか青春って感じだし、気分転換になるなとも思ったので軽く身支度を済ませて友人を待った。

 友人が車で来て、開口一番に行ったのは「どの海がいい?」だった。日本海、オホーツク、太平洋。その三つの海があるけれど、この時間から行くには近場の日本海だろう。と言いたかったがじゃんけんで決めることになる。負ければオホーツク、勝てば日本海。このじゃんけんによって全てが決まるという運命を決める戦い。
 そうして僕はパーを出し、勝負に負けた。

 とりあえずオホーツク側に行こうという事で北見方面へ向かう。高速は使わずに下道で行くため、4〜5時間掛かる見込み。なので、車内では友人と思い出話や今の事を話して向かうことになった。
 今、友人は海外の学校に行っているすごい奴なのだがまた別の海外の学校へと編入するらしい。 なんとかなるの精神とノリと勢いで人生を歩んでいて、自分からは眩しかった。親や自分を気にして、何も出来ずに止まっているネガティブな自分とは違うポジティブな彼に羨望の眼差しを向けながら、会話を聞いていたのだが彼は彼なりに僕を励ましてくれていた。やりたいことはやるべきだし、お前は出来る人間だからと手を伸ばしてくれた。
 その手を取るのは少し怖かったが、彼のポジティブさに当てられたのか頑張ろうかなと思えて、この旅自体もいい気分転換になった。同時に周りに救われてばかりで、自分では何も出来ていないのが辛くもなったがそれはきっと将来返すことが出来るのだろう。

 そして適当に車を運転しながら、紋別へとついてお刺身食べた。飯クラをするほど美味しいお刺身で旅の醍醐味だなと思えるほど。

紋別のお店。何を食べてもおいしくて気絶しそう。

そして軽く近くを散策して、また帰路に着く。泊まる金も2人とも持たないまま旅に出たので帰らないと行けないのだ。

 そして、再び4時間掛かる道を別のルートを辿って帰る。行きはそんなに長く感じなかった道も帰りは夜で暗く何も見えなくなって、疲れた状態。時間は同じだが、とても長く感じる帰路だった。しかし友人と話して遠くに行って、引き篭もっているより良い気分転換になった。こんな自分を連れ出してくれた友人に感謝でしかない。
 また明日から、頑張ろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?