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【RIZIN.47超絶簡単解説】コロナが明けたらそこは現実という地獄だった 日本人はどう生き残るか

*この記事は執筆者の個人的な考えや推測が多く含んでおり、また格闘技関係者から直接話を聞いて執筆したというものではなくただの一格闘技オタクが書いたものであるため間違った情報が書かれている可能性があります。もし間違いやご指摘、誤字脱字があった場合はコメントなどで教えていただけると嬉しいです。
 またこの記事内で選手や格闘技関係者の敬称を省略している場合があります。予めご了承ください。



➀はじめに

この記事は「RIZIN.47」(6月9日14時開始予定)の全カードを簡単に解説していこうという記事です。
堀口恭司vsセルジオ・ペティス2をはじめ海外勢とのゴツい試合を中心とした重厚感あふれる大会ですので盛り上がっていきましょう!


②徳留一樹vs宇佐美正パトリック

3年間のブランクが地元公務員というのがあんまりにも仰天ですね。というか区役所職員などの公務員って金銭の発生する副業を行ってもいいんでしょうか?

徳留一樹選手は元PANCRASEライト級王者でUFC、ONEなど世界最高峰の舞台で戦ってきた選手です。また前戦が2021年のサトシ戦ですので今回が実に3年ぶりの復帰戦になります。

佐美選手は高校ボクシング6冠や極真空手世界3位という輝かしい実績を引っ提げて「格闘DREAMERS」でデビューしてRIZINでも勝ち星を重ねましたが、MMAではキム・ギョンピョ戦で敗北してキックルールでは安保瑠輝也選手に敗北していて、この試合がMMAでは1年ぶりの復帰戦となります。

試合展開のカギはどっちがより引かないかですね。
具体的にはよりリングの中央を取り続けた方がかなり有利だと思います。
徳留選手は約3年ぶりのMMA復帰戦で試合感がかなり薄れた状態で、打撃巧者の宇佐美選手と長時間の打撃戦はやりたくはないと思います。なので徳留選手は出来るだけ早く組むないし宇佐美選手と組みの攻防をして組の実力を把握したいだろうと思います。
逆に宇佐美選手は自分の強みの打撃を押し付けたいのと徳留選手の得意パターンの左ストレートからの投げや足掛けでの崩しを警戒してあまりロープを背負いたくないので、自分の打撃の距離を早く創って蹴りやステップからのジャブで中間距離を維持した立ち回りをしたいのではと思いますね。
となると、両選手とも自分が攻防の主導権を握っている状態=リングの中央を維持したいので、逆に言えばここが動けば試合の均衡は一気に傾くかとも思います。

如何せん片や組み技の強いベテランが3年ぶりのMMA復帰戦で、片や打撃に秀でたほうが連敗中という某井上ベイノア状態なのでかなり喰い合わせが悪そうな組み合わせではあります。ただまぁ天下のRIZINが一般層も見るYouTube無料放映枠の試合でそういう危険がありそうなカードを出すわけないと思うので、大学2年生が月曜の朝の1限目を出席する確率くらいは信じていいのではと思います。


③梅野源治vs魚井フルスイング

RIZIN.47はカード数は少ないながらも非常に濃密なMMAが多い大会なのですが、こういうカードを入れちゃうのがRIZINらしさといえばそうかもしれません。バイキングで最初にカレーを持ってくる子供を見るような温かい目で見守りましょう。

魚井フルスイング選手は名前通りの強烈なフルスイングでのパンチが売りの選手です。修斗やRIZINが主戦場で当たればどんな相手でも倒せるフルスイングで会場を沸かせてきました。ただ現在MMAでは4連敗中で約2年間勝ち星からは遠ざかってはいます。

梅野源治選手はムエタイ2大殿堂の1つのラジャナムダンの元ライト級王者でありキックボクシングでもRISEの61㎏トーナメントで準優勝するなどムエタイスタイルをうまくキックボクシングに適応させた選手です。

この二人のオープンフィンガーキックボクシングを見る導線やストーリー性が無いので暫定かなり無駄足を感じてしまう試合ですが、マンぶり上等のMMA選手vs打たれ弱いムエタイ巧者という如何にも何かありそうなカードかなぁともとらえられます。RIZIN運営が羽毛布団やウォーターサーバーを不特定多数に売るようなビジネスを始めても案外成功しそうですね。


④ジョニー・ケースvs”ブラックパンサー”ベイノア

なんかすごい流れで決まった試合ですよね。正直導線の引き方がかなりめちゃくちゃなんですが、素面になった方が負けなんだろうな位のテンションがこの試合の向き合い方としては正解ですね。

ジョニー・ケース選手は元々UFCで4連勝をしていたり参戦はできませんでしたがアメリカでもUFC、Bellatorに次ぐ団体であるPFLからオファーをもらったりと世界的にその実力が高く評価されているファイターです。
KO率の高さやコロナ禍でプロボクシングデビューしていたりと立ち技の印象が強いですが実はバックボーンはレスリングで、相手の組み技アプローチを防ぐディフェンス能力の高さや瞬時にタックルを獲る判断など得意な立ち技以外も非常に強いオールラウンドなファイターです。

”ブラックパンサー”ベイノア選手は極真空手で鍛えた一発の鋭さとフィジカルの強さが特徴でキックボクシングでは第2代RISEウェルター級王者になった選手です。またMMA修行のためにAKA(American Kickboxing Academy以下AKA 元UFC王者ハビブ・ヌルマゴメドフやケイン・ヴェラスケス、ダニエル・コーミエが所属していた世界最高峰のジム)に1年間武者修行に行き、これが修行後2戦目です。

試合展開のカギなんてものが意味ないくらい差のあるマッチアップですが、カギほどではないですが個人的に気になるポイントは”ベイノア選手が前に出れるか”ということですね。
負ける勇気を持って勝ちに行け!じゃないですけど、今回の試合はRIZIN側が良くも悪くも話題を作ったベイノア選手に「逃げ道はふさいだから思いっきり打ち合って盛り上げて来いよ」と言外のプレッシャーをかけている気がしてままらないんですよね。
そうして行った打ち合いがMMA選手として勝つための合理的な選択肢かどうかと言われたら個人的には首を傾げたりします。おそらくあの試合を見る限りベイノア選手の理想形はサークリングとスイッチで相手の距離感を測り極真仕込みの破壊力ある打撃を当てるというスタイルだと予測できると思います。さらに自身よりもMMA経験値があるケース選手相手に近い距離の攻防=組み技の距離で試合を進めるのもかかりリスキーだと考えられるので、ノープランで打ち合いに行くのはあまりにも…と個人的には思ってしまいますね。

勿論試合をどう受け止めてそれをリングで発現するのは選手自身ですので、こういう事自体が野暮といえば野暮ですがこの試合をベイノア選手がどう解釈して動くのかは楽しみです。
やはり「負ける勇気を持って勝ちに行け」なのでしょうか?今回の大会のインタビューやマイクで何人がこのセリフをしゃべるのかが楽しみです。


⑤カルシャガ・ダウトベックvs関鉄矢

このタイミングでのダウトベック選手のRIZIN参戦はシンプルにアツいですね。長期連載してた漫画の初期の強キャラが再登場したようなアツさがあります。

カルシャガ・ダウトベック選手は出入りのステップワークと強烈な左ストレートが武器の選手で現在6連勝中と勢いに乗っている選手です。
前戦では堀口恭司選手が旗揚げした「TOP BRIGHT」で日本人フェザー級トップの1人である松嶋こよみ選手に衝撃のKO勝利を収めました。

関鉄矢選手はボクシングをバックボーンに持つ伸びのあるパンチとレスリングでの攻防の強さが特徴の選手です。RIZINでは神田コウヤ選手、原口央選手に勝っているものの堀江圭功選手、中原由喜選手には敗北していたりと、いわゆるRIZINフェザー級のランキングだと上位層と中間層の間にいる門番的なポジションの選手だと思っています。
右の強打と打たれても前に出る激闘型のスタイルが特徴で前戦の「RIZIN.43」では遠藤来生選手に判定勝利しました。

試合展開のカギは両選手の必殺技を当てるまでのプロセスの違いですね。
両選手とも自分から前に出てプレッシャーをかけるタイプでバックボーンもボクシング、必殺技も奥手のストレートとかなり特徴が似ている選手同士の試合なのですが、大きく違う点はダウトベック選手が左構え(サウスポー)で関選手が右構え(オーソドックス)なのと必殺のストレートを当てる方法です。

ダウトベック選手は強力なパンチや蹴りを打つ際には近距離からほとんど飛び込みのような踏み込みをして攻撃をします。そして相手がオーソの際には必ずと言っていいほど相手の前の足の外に踏み込んで、自分の攻撃が相手の顔やボディの中心に来るようにしています。

関選手は前蹴りや膝蹴りなどで相手の意識を下に落としてからノーモーションの右や近距離でのパンチを当てます。そしてサウスには右足にインローを蹴ってリズムを作ります。

となると関選手のインローの動作に対してダウトベック選手が打撃を当てる状況が生まれそうです。インローを蹴れる距離はかなり近いのでそこをどうするかが見どころですね。その際のダウトベック選手の立っている場所にも注目です。

2024年になってもまだまだフェザー級は荒れそうですね。
個人的には対世界との格付けがきちんと行われている他の階級と違って、フェザー級はまだ世界との格付けが済んでいないイメージがあるんですよね。まぁごつい外国人選手の足音がすぐそこまで聞こえてきてるので安寧はあっさり終わるかもしれませんね。


⑥スパイク・カーライルvsキム・ギョンピョ

こういう骨太のカードを違和感なく組めるのはRIZINという団体が世界レベルの選手の選択肢の中にしっかりとあるということの表れだと思うので、まじで凄いことだと思います。コロナ禍が格闘技界では完全に終わった感がこのカードから感じます。

スパイク・カーライル選手は空手・バスケ・レスリングなど様々なスポーツをやっていて、そこからMMAの道を進み始めました。
またカーライル選手はコスプレや派手な計量や入場パフォーマンスが有名です。過去にはダース・ベイダーのコスプレで入場してきたり、RIZINではBLEACHの黒崎一護やヒロアカのオールマイト、キングダムハーツのソラのコスプレで入場しました。

キム・ギョンピョ選手は日本の団体であるHEATでライト級王者になった選手です。韓国人選手特有のフィジカルの厚さに殺傷力の高い打撃が特徴です。日本人選手には無敗で過去にはRIZIN出場経験もある元DEEPウェルター級王者レッツ豪太選手に判定勝ちとその強さはアジアでも屈指の実力です。

両選手ともフィジカルが強くフック系のパンチで試合を組み立てる点やテイクダウンを積極的に狙ってくる所などスタイルの特徴が似ています。また両選手とも打たれ強さと高い試合決定率を持っているのでかなり激しい試合になりそうです。

だからこそ試合展開のカギはどちらが先に相手をテイクダウンするかですね。
打撃の特徴が近いということは打撃の距離も同じ=被弾する可能性が高くなるということになります。そうなると選手の特徴を考えるとテイクダウンに行くのは想像できます。

そして両選手ともあまり試合で使う技が多くないという特徴もあります。言い方を変えれば勝ちパターンを確立していますね。
カーライル選手はガチャガチャした打撃でダメージを与え相手の攻撃をしのいで最後には逆転勝利、ギョンピョ選手は左フックと右オーバーハンドのコンビネーションとタックルからのパウンドとはっきりしています。
だからこそ相手の手段を丁寧に潰していった方がかなり有利になるのではと思いますね。なのでわかりやすく有利なポジションで両選手ともプランに組み込みやすいテイクダウンの攻防で、先に相手に組んでいくことで相手の組み力を知ることが重要になりそうです。

UFC経験者vsRoad To UFC選出者という限りなくUFCに近い≒世界の高いレベルにいる選手が当たり前に交わる環境を日本で作れるのは貴重ですね。逆に言えば次戦こういう選手と当たる可能性がライト級ですら高まるのは同業者の方は実は冷や汗もんでしょう。


⑦武田光司vsラシャブアリ・シェイドゥラエフ

まだ23歳ながら10戦10勝全試合フィニッシュ勝利、口元に蓄えた髭と名前の最後の文字がvというシェイドゥラエフ選手は未知ツヨ強豪ポイント満点ですね。麻雀なら三倍満くらいの期待値です。

武田光司選手は日本人離れしたフィジカルに高校レスリング五冠という実績が示す通りの組み力の強さ、そして相手がどれだけの強敵でも臆せず立ち向かうメンタルの強さが特徴です。
前戦では初めてのフェザー級転向や金的へのダメージなど危険な要素が多い試合でしたがしっかり勝ち切り地力の高さを改めてアピールしました。

ラシャブアリ・シェイドゥラエフ選手はキルギス出身の選手で前述したとおり10戦10勝全試合フィニッシュ勝利という驚異的なレコードを持っています。ムサエフ選手やケラモフ選手のようなフック系のストレートからバックボーンのレスリングとフィジカルを活かしたパワー全開の組み技特徴の選手で、過去にはRIZIN参戦経験のあるヤン・ジヨン選手にも勝利しています。

試合展開のカギは両選手のフィジカル差です。
ライト級から落とした武田選手とバンタム級から上げたシェイドゥラエフ選手とは日本人と外国人の差があれど、一階級分くらいのフィジカルの差が流石にあるのではと個人的には思います。また両選手ともレスリングがベースのスタイルですのでフィジカル差が如実に勝敗に影響しそうです。
なので組みの攻防の際、特にシェイドゥラエフ選手のファーストインプレッションは注目ですね。武田選手のレスリング力はフェザー級トップクラスですので、一回組んだ後にどういう反応をするか楽しみです。気にせず組んでくるようならシェイドゥラエフ選手はマジモンの化け物っぽいですがね。

RIZINフェザー級はストライカー天国ですので武田選手やシェイドゥラエフ選手レベルのレスラーは組んでしまえばかなり優位なのは残酷な事実だと思います。だからこそそういう選手と目立っているストライカーの試合をどう組むかを注目するのもRIZINフェザー級を面白くする1つの視点なのかもしれませんね。RIZINがその選手をどういう風に育成したいかが見えそうです。


⑧上田幹雄vsシェミスラブ・コバルチェク

両選手のバックボーンだけ見ると極真空手vs砲丸投げという刃牙やケンガンアシュラでも出なさそうな対決ですね。むしろここまで特異なのは何というか1週回って現実っぽいというか、事実は小説より奇なりですね。

上田幹雄選手は2019年に極真空手世界一になったとてつもない経歴を引っ提げてMMAに転向した選手です。空手で培った多彩で強烈な蹴り技が最大の特徴で、MMAだけではなくK-1にも参戦して本場のK-1ファイターにも劣らないストライキングの技術があります。

シェミスラブ・コバルチェク選手はポーランド出身の選手でプロ戦績3勝3敗ながらアマチュア戦績20勝2敗とキャリアは浅いながら経験値を積んでいる選手です。バックボーンの砲丸投げとハンドボールで鍛えた肩関節を活かした伸びる右のパンチが最大の特徴です。

試合展開のカギは上田選手がどう蹴りを当てるかですね。
上田選手とコバルチェク選手は喧嘩四つ(サウスポーとオーソドックスが向きあった状態。今回は上田選手がサウスでコバルチェク選手がオーソ)
ですのでサウスの上田選手は相手の右側に回るのが定石です。ただコバルチェク選手の変則的な右のパンチは喧嘩四つでも角度を作って当たるので、上田選手は何か一工夫しないと自身の強みである左の蹴りが満足に打てないと思います。
そしてMMAの経験値では圧倒的に劣る上田選手がその打開策を持ってこれるのかが現状予想するのも困難なほど情報が無いので、こればっかしはふたを開けてみないとわからないですね。個人的な見たい展開は上田選手が序盤パンチの差し合いをして後半に右ストレートで相手の頭を動かしたところに左ハイ炸裂!となったら面白そうです。

RIZINは勝負所の大会にヘビー級を持ってくる節があると勝手に思っているのですが、今回は正にその説がビタリ当てはまりそうです。何と言ってもKSWお墨付き選手というのがいいですね。
如何せんヘビー級は日本で回すには選手層が少なく世界の有望株はUFCが青田刈り宜しく持って行ってしまうので、同じ悩みを持つ他団体と傷の舐め合いの関係じゃないですがいい感じのヘビー級選手を提供してPDCAを回していけるとよい感じなのでは?と思います。


⑨クレベル・コイケvsフアン・アーチュレッタ

このカードを超RIZINまで温存しないところにRIZINの性格を感じますね。多分RIZIN首脳陣は貯金とは反対の所にいる人たちばかりでしょうね。

クレベル・コイケ選手は元RIZINフェザー級王者、元KSWフェザー級王者というとんでもない実績の選手です。どんな猛者をも極め切る圧倒的な柔術の実力が最大の特徴で、その力は現在までキャリア40戦を超えていますがそのフィニッシュ率は驚異の93%ととてつもない数字がそのやばさの一端を表しています。

フアン・アーチュレッタ選手は元Bellatorバンタム級王者、元RIZINバンタム級王者というこちらもとんでもない実績の選手です。NCAAディビジョン1でオールアメリカンになったレスリング力とフィジカル、どんな相手にも決して退かずに激闘をやり抜く激しいスタイルが特徴です。
ただ前戦の朝倉海選手とのバンタム級タイトルマッチで計量オーバーをしてしまい王座はく奪、試合もKO負けしまいました。その影響か今回からフェザー級に上げての試合となります。

試合展開のカギはクレベル選手がどこまでスタンドでアーチュレッタ選手を削れるかです。
アーチュレッタ選手レベルのレスリング力だったら流石のクレベル選手でもいきなり一本を獲るのはかなり難しいと思います。だからといって組みの攻防の中で削るのは上から相手を固めるのが上手いアーチュレッタ選手には効果は薄いです。

そうなると組む前のスタンドでどれだけ削るかが巡り巡って組みの攻防の際に重要になります。クレベル選手の理想の展開はアーチュレッタ選手を打撃で削っていやいや向こうから組んできたところをポペガー!ですかね。
ではそのスタンドで削る手段ですが具体的にはカーフキックと前蹴りを使うと思います。アーチュレッタ選手は結構踏み込むタイプの選手なのでカーフはかなり効きそうなのと、スーチョル戦を見る限りボディが強くなさそうなので前蹴りでコツコツダメージを蓄積させてきそうですね。うまく蹴りが走っていればクレベル選手有利だと思っていいかもしれないです。

ここを取った方がタイトルマッチにかなり近づく超重要な試合ということは誰の目に見ても明らかです。朝倉未来vs平本蓮の勝者と挑戦者決定戦を行うという話もあるのですがあっちの華担当とこっちのガチ担当は交わっても変なカクテルしかできないと思うので、この手の試合は不純物抜きの原液で楽しめるときに楽しみましょう。


⑩堀口恭司vsセルジオ・ペティス

またこの2人が戦うと思うと今からゾクゾクしますね。何よりリベンジマッチを受ける立場でありながら相手のホームとなれた場所で戦うことを決めたセルジオ選手に感謝です。

堀口恭司選手は現RIZINフライ級王者であり元RIZINバンタム級王者、元Bellatorバンタム王者を始めここでは書ききれないほどの偉業を成し遂げた選手です。伝統派空手仕込みの鋭い飛び込みとATTで鍛えたレスリングの2本の軸があることが特徴で打倒極全局面隙が無い選手と言えます。

セルジオ・ペティス選手は元Bellatorバンタム級王者でUFC時代にはフライ級ランキング1位まで登った世界トップレベルの猛者です。正確無比なカウンターと緻密なジャブ、バックボーンのテコンドーのエッセンスを取り入れた回転系のトリッキーな打撃が特徴です。

試合展開のカギは前戦との違いをどれだけ適応できるかですね。
具体的にはケージとリング、5分5Rと5分3Rです。
ケージとリングの違いについては筆者が過去に記事を書いたので読んでいただけると大変うれしいです。大まかな違いは、

ケージ…広くてコーナーが無いのでプレッシャーからステップなどで逃げやすい。全面金網なので金網を使って立ちやすい。
リング…狭くてコーナーがあるのでプレッシャーをかけやすい(相手の逃げ場をコーナーを背負わせることでふさぐことが出来るため)。大体がロープなので立ちにくい。

これらの点と前戦を踏まえると序盤からプレッシャーをかけていた堀口選手が有利といえますが、今回は5分3Rですのでセルジオ選手も前戦のようにただプレッシャーをかけられ続けたら判定で負けるのは承知してるはずですので、今回はいつも以上にガンガンプレッシャーをかけてくると思います。
しかし前戦判明した堀口選手のレスリング力の高さやペティス選手の手札の多さを考えると、お互い前に出づらくなりリング中央でにらみ合いが続く…などこの試合に関しては前戦の内容が内容だったからこそ、いくらでも展開の予想の幅が広がるとんでもない試合だということがわかるかと思います

正直この試合は両選手なんでもできてなおかつ非常に高いレベルのMMA選手ゆえのふたを開けてみないとわからないだと思うので、座してその時を待つのが一周回って吉ではないでしょうか。

しかしこうしてみると大会の試合の中で外国人選手の出場数が7/9で、なんなら外国人選手同士の試合もあるというかなり国際色豊かな大会ですね。
もうコロナ禍というのは格闘技界ではとっくの昔になりそうですが、逆にコロナ禍でRIZINが国内に専念せざるを得なかったから輝いた選手としては外国人選手が強さという現実を突き付けてくるのでかなり居心地が悪くなりそうですね。

ここら辺の清濁をどう舵取っていくかは榊原CEOを始めとしたRIZIN首脳陣や口先で客を取り込む対応の選手、実力を磨いた無骨な選手などいろんな人の腕にかかっています。ただやはりこういう混沌を乗りこなしてこそのRIZINですので今回もいつものように面白可笑しく頓智気にまとめてくれるでしょう。残り半年間海外勢という現実からどう生き残っていくかが今年のRIZINの裏テーマになると個人的に思っています。


⑪おわりに

今回の記事はいかがでしたでしょうか!
この「RIZIN.47」の視聴やチケット購入は今からでも間に合いますので、下部のリンクから自分の都合の良いPPVを買ってみて下さい!

この記事や今までのnoteに対しての感想や意見はドシドシお待ちしていますのでコメントやTwitterで反応や拡散をしていただけるととてもうれしいです!泣いて喜びます!

ここまで読んでいただきありがとうございます!

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