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【校正10】論文の校正留意点メモ

研究所勤務で(研究成果を広報する)広報誌だの、論文を掲載する学術誌だのの編集事務を担当しているので、校正の実務では論文ならではの留意点が出てきます(もちろん、他ジャンルの文章同様、誤字脱字、目次と本文タイトルの整合性、差別語・不快語がないか、ファクトチェックの面でどうか、表記統一をどうするかなどなど共通する点もたくさんあります)。

今回は、そんな論文の校正ならではの留意点について、私が気付いた、考えたことをメモ的に。

1、本文と脚注の対応関係
(1)本文にある脚注番号は、脚注本体と整合性が取れているか(Wordの脚注機能を使っていないときなどに、番号ずれがたまにある)。

(2)番号が合っているように見えるだけでなく、内容も対応しているか。

2、文献情報
(1)本文での引用で記載されている文献情報と、末尾の文献リストの情報に齟齬がないか。例えば、

・本文で田中(2022)とあるのに、リストの方に該当する文献が記載されていない。
・本文で田中(2022)とあるのに、リストでは発行年が2021になっている。
・本文で田中(2022)とあるが、その田中さんが2022年に刊行した文献はリストに2つある。どちらか?(そういうときは、2022aと2022bに分け、本文の引用でも例えば田中(2022a)と表記します)

(2)文献リストの書誌情報が合っているか。
著者(いれば編者)、論文タイトル、雑誌名(単行書なら書名)、巻号(雑誌なら)、出版社、あとはURL(またはdoi)が正しいか。
書誌情報の調査は、国内の文献ならCiniiやJ-Stageなどの論文情報データベースを使うことが多いです。
URLやdoiはリンク切れを起こしていたら、要調査(アクセス年月日が書かれている場合、その時点では本当にあったかもしれないので、その点も含めて確認)。

3、図表
(1)図表番号は合っているか。途中から番号ずれを起こしていることがたまにある。また、本文の図表番号の記述に間違いはないかも要確認。

(2)タイトルの位置は図なら下に、表なら上にあるが、そのとおりになっているか(これ、実は私自身が見落としがちなところです・・・。結構目立つところなのに)。

(3)著作権上、問題はないか。既存の論文からの引用した図表であれば、その旨が分かるように、文献情報及びページや図表番号も可能な限り明記。既存の図表を改変したものである場合、引用の範囲を超えてしまうので、元の図表の著作権者に許可を取る必要がある(著作権者がいちいち許可取らなくてもいいというスタンスのケースもありますが)。

(4)(カラーの場合)ユニバーサルカラーの観点上、問題はないか。赤と緑と茶色は色弱の方が判別しづらく、例えば折れ線グラフが赤と緑だと分かりにくい。なので、色を変える、どちらかを点線して形状でも判別できるようにするなどの工夫をする。

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