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なぜ耕作放棄地を活用するのか?

こんにちは。
スクラムヒューマンパワー代表 日原 達仁です。

私の記事を読んでいただいて、ありがとうございます。

今、全国的に耕作放棄地が増加し、農業従事者の高齢化が加速しています。
相続の手続きをしないまま、所有者が変わっていない状態であったり、
後継者が農業を離れてしまうケースもあります。
肉体労働が辛い、天候に左右される、儲からない・・・
理由をあげればキリがありません。

耕作放棄地の問題に関心を持ったのは、
身近な地域が天災による被害に見舞われたことからでした。
8年ほど前、山梨県内に記録的な大雪が降り、
山梨県内は陸の孤島となりました。
中央本線も中央自動車道も、すべての交通網が閉ざされ、
店舗からは物資が消えていくという、大変な恐怖を経験しました。
数日間会社へも行けず、雪かきに追われ、
スーパーマーケットにも品物がなく、
食べるものの確保にも頭を悩ませました。

道路が整備され、
県外からの物資が届くのに1週間ほどかかったでしょうか。
ようやく出社してみると、ガレージや駐車場も、
ほとんとが雪の重みで倒れていました。
会社の周りは桃畑やぶどう畑が広がっているのですが、こちらも倒れ、
ビニールハウスの8割以上が倒壊する被害を被っていました。

数日後、JAに務める日川高校時代の同級生から、
「ラグビーチームで、組合員の倒壊したビニールハウスの
片づけを手伝ってほしい」と連絡がありました。
TOSENクリーンファイターズのチーム理念は
「ラグビーを通じてたくさんの人々に夢、勇気、感動を伝える!」です。
すぐさま「みんなでやるずら!
(山梨県の方言、甲州弁で「みんなでやろう!」の意)」と、
40名以上の選手とスタッフがボランティアに向かいました。

農業_新聞 (2)

工具が足りなければ工場から持って行きます。
100ボルトの電源にたくさんの工具を差し込み、
ブレーカーを落としてしまったりもしましたが、
勢いと気合が強みのラガーマン、
圧倒的労働力を持って農家の皆さんをアルティメットサポートしました。

その時に農業を営む老夫婦の方たちから現状を伺い、
深刻な農業事情に私の心が動き出しました。


以前も、「ワインを作りながらラグビーを続けたい」と
入部を希望した選手がいました。
クリーンファイターズはクラブ化し、
選手は様々な企業に所属しながらラグビーを続けるチームです。
ワイン造りに携わる側ら、ラグビーができる環境をつくることで、
様々な農業の問題が解決できるのではないか?

そんな思いを抱いてラグビー仲間と
「ラガーワイン」というワインを手掛けました。
その時にも様々な農業の課題が浮き彫りになりましたが、
すべてを解決することは難しく、
私は志半ばでラガーワインから退きました。
仕事を続けながらもスポーツをしたいという想いと、
あの時の老夫婦の姿と希望を失った言葉が強く心に残っています。

山梨県の耕作放棄地の多さは、全国でもワースト2位です。
傾斜地が多く、強い日差しが照り付けるためか、
突貫工事で据え付けられた
ソーラーパネルが目立つ現状に危機感を感じていました。
「これは私が解決する!」と、矢面に立つ覚悟で立ち上がりました。
農業従事者でもなく、わずかな経験しか持たない私に、
甲府市が協力してくれました。
また、消防団の農業認定を受けた信頼できる後輩に指導を受け、
構想から1年、様々な準備や問題点を解決し、農業がスタートしました。

農業_03

ラグビーで培った「チーム戦」で、
この農業をワクワクする、笑顔のある、
副交感神経有利な状態で進めていきます。
「雇用の創出」をテーマに、地場産業を一歩前に進めました。
皆さんの応援やご指導、どうぞよろしくお願いいたします!


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