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東洋医学講座 289

〇脾と黄色

▽〝気〟と色について

光はエネルギーの波動であるといわれていますが、様々な古典にも記載があり、その中には非常に素晴らしいことがたくさん書かれています。ここでは天気の色、気を中心とした色について説明します。

▼四季にもそれぞれ色がある

春の気は木気の色であり、万物を青くします。これは自然の草木の変化の色で、九星の色と同じであります。図のように、春、三碧は若緑、次は四緑で深緑となり、夏は九紫で紫になります。

草木の緑は、紫外線が加わると紫色になりますが、これは青と赤が混合すると生じる色です。草木の紫は、夏を過ぎると遠心性がなくなり、収斂・内向して、先の生気が少なくなり、その上に太陽光線が加わると黒くなります。土用は、四季の中で一番黒くなり、次いで秋の天の気と地の気の交流がなくなり、太陽光線のみが残ります。このため葉先は赤くなり、さらに地上は天気のみとなって、空無たる白色になります。また、宇宙霊気の原色は白であります。したがって、全ての素地は白です。以上が天気を中心とした色の説明です。

土気の大地の原色は黄色です。これは中国の大地の黄土の色だからです。他の土地も表土に様々な色がありますが、一定の深さにいくにしたがって黄色になります。このため、中央の五黄の黄は中心の色であり、もじりますと〝中黄〟の色ということになります。

また、色は天気と地気の交流によって生じますが、大地からの色は黄色であります。易経でも、黄の字が書いてあるのは、二爻か五爻の位、中庸爻で、しかも陰爻のところに示されています。こうした点からみても、黄とは土壌や中央、中心的なものでありながら、陰を示しているということは、大地の方の中央であるといえます。そして、宇宙の原色が白、太陽の色は赤なので、この三つの働きがパーセンテージを変えて複合し、五色の彩(いろ)をいろどっているわけであります。

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