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日曜日、雨音を聴きながら想うこと。

朝、雨粒が部屋の小窓に叩きつけられる音で目が覚めた。
いつもなら朝日が差し込んで眩しいはずの朝。
今日はどんより暗い。

でも、私は雨が好きだ。
特に日曜日に降る雨が。
雨音と小鳥のさえずりが聞こえてくる。
なんて最高な目覚めであろう。
ベッドに寝転びながら、私はそう思った。

雨を好きになったのはいつからだろう。
子供の頃から雨の中で遊ぶのは好きだった記憶はあるが(子供はみんな好きなんじゃないかな?)、多分心から雨に惹かれだしたのは中学生のころ。

中学進学と同時にアメリカに渡った私だが、その「アメリカ」というのは太平洋に浮かぶ小さな南の島だった。
そこは一年中真夏日で太陽がギラギラと海辺を照らす、いわゆるパラダイスと言われるような場所だった。
当時、英語や新しい環境に適応するのに苦労していた私にとっては、とてもパラダイスとは思えなかったが、唯一好きだったのが、南国特有のスコール(熱帯地域で降る通り雨)だった。

炎天下の中降り出すスコールは、肌に当たると少し生温いぐらいの感覚で、雨は大粒で、一滴一滴体に当たるのが感じられる。
私はスコールが降り出すと、映画「ショーシャンクの空に」の1シーンの様に、両手を広げ、空を見上げ、体いっぱいに雨を浴びた。
大粒の雨を浴びていると、頭と心の中のモヤモヤが浄化されるような気分になった。空が、大地が、地球が、一緒に泣いてくれているような気持ちになった。
雨の中だったら、泣いてても自分の涙かわからないから。

そんなこんなで、スコールが降り出すと、家の中にいても急いで外へ出て、雨を感じることが習慣となった。
雨はいつでも私の見方で、悲しい時、落ち込んでる時、私が泣かなくていい様に、代わりにたくさん泣いてくれた。

それからずっと雨は好き。
日曜日、朝から晩まで1日中雨音を聞きながら、自分の好きな文章や映像や写真や絵などに浸りながら過ごせたら。
それってものすごく贅沢で、幸せなことだと、私は思う。

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