心配しなくていいよ。

心配しなくていいよ。

君の声は、まるで、次元を越えた何処かから発せられたかのように、揺るぎない芯を持ち、私の耳に鳴り響いた。
例え…この星(地球)が終わっても。
【命】という存在は消えないから。

君は、どんな宗教の前にも頭を下げない無神論者だが、
神社の前で無心に祈り、墓の前で静かに手を合わす。
本来、とても、信心深い人だ。
宇宙が、世界が、人が本当に崇めるべき尊さを何処に潜めているのか。
君の、その、ぶれない眼差しだけは、一人、それを捉えている。

君は、命の詳細をこの世で、誰より一番に知っている人ではないかと私は思った。
【死】は、【口惜しい】だけで【怖くはない】ものだ、と君は言う。
【死】とは、【生き物全てに与えられた条件】だけど、
君はそれを【通過儀礼のようなもの】だと語る。
いっそ、【この星での一生は、命が辿る、永い旅路の、ほんの束の間の出来事】なのだと。
だから、【この星での生存権を失うのは口惜しい】。
だが、【命はそこで終わりではない】と言うのだ。

君はあるとき、こんな不思議な話をした。
【生命体の数だけ魂があると思うかい?】

君の話は誠に奇妙だ。
君は言った、【生命体の命が複数集まったものが、魂であり、核であり、神でもあるのだ】と。
【君の神様は、どんな神様で、君の魂の仲間は何処でどのように過ごしているのだろう?】と、君は、愉快そうに微笑んだ。
【誰かに運命を感じるのは、その人と自分が、同じ魂から生じた命の欠片だからかもしれない。】
【恋の成分比率】と、君は、一人で笑って、ウケていたね。

君は、本当に変わった人だ。
まるで、知らないことなどなくて。
知らないのじゃない。興味がないのだ。と、言いたげな佇まいで。
一人、自分の世界で全てを見切り、完結している。
【自己完結型】の冷徹さも、時に見せてくる。
病み付きになっちゃう癖を感じるのは、何処か自分にも、君の魂、神様と通じる部分があるんじゃないかって、夢に見るんだ。
私の神様は、あなたの神様を知っているかな?
憧れ、だったのかな?
あなたの神様は、私の神様を知っていますか?
私は、とても君に敵わない。

神さえ恐れず、君が唯一畏れ敬うのは、【真実】だけだって、私は、今頃になって気付いた。

【今人が信じている神様はまやかしだけど、神様に通じる存在は確かにある】と、
君は私だけに教えてくれた。
【敬うべきは真実】で、今人は、【嘘を信じ崇めようとしている】けれど。
【だから世界は乱れて治まることはないのだ】と、君は、厳しく、哀しい視線を這わせるけれど。
そんな君の視線が珍しく、弱々しく揺れるのは、君が君の非力さを申し訳なく思うからだと知っている。

【どうしようもない世界(生き物)だ】と、匙を投げながら。
同時に、【自分自身にはどうしようも出来ない】と、心を痛めている。
そんな君のボヤキを私は、夜明けの闇に紛れて内緒で暴露する。
君は、【どうしようもない人じゃない】。
この世で、生きて、たった一人。【真実】に目を向けている強い人だ。少し、個性的だけど。

君から教えられたことは、生きる人が求めて止まなかった答え、そのもの。
【命に、終わりはない】。
何故なら、【命こそ、神の実体】だから。

君の話を聞いていると、
【地球人】としての生き物の姿は消えてしまっても。
【命】には、あらゆる形態、選択肢さえあるように思える。

いっそ、地球人の分際、その裁量は、あまりにいみじく、ささやかなものだけど。
宇宙に広がる命のステージは、実に様々あって、地球人の想像を遥かに超えている。【命】には、それだけの【可能性】が秘められている。

そんな途方もないもの。
地球人単体の命一つでは存在せず、多数に集合し、魂となり、神ともなる。いや、その下に入る、天使かもしれないけれど。

それが、君のストーリー。
実に興味深い。

生き物の本質は個(いのち)であるが、集合体(たましい)でもあって、それは。
非常に重々しく価値を有し、凄まじい【可能性】、【永遠】さえ、命へ委ねる。
だからこそ、【神(尊き)】だと、君は言う。

君は、神を知っている人だ。
【会ったことない】なんて、素晴らしく暴言を吐きながら。
【当たり前に考えれば誰にだってわかる答えだ】なんて、当然のように言って退ける。
【人間の能力で量り知れる存在じゃない】が、
【5感を超えたところで感じるものだ】と君は言って。
【方法は色々ある】けれど、【自分は普通すぎて、考えることしか出来ないんだ】って、
困ったように言ってきた。
例え、それが本当だとしても。
それで【真実】を捉えたならば、君は誰より、【真実】に近い存在だから。
私は君が、誰よりも尊いんだ。

【君は神様をどう考える?】なんて、突然話し出した君の滑稽さが、今は懐かしい。
今君は、私には到底、並べない見識に生きている。

お裾分けありがとう♡
なかなか、面白い。
本当だったらいいね。
君の言い分が正しいなら、
今人は、【神を証明する技量がない】から。
是非は問わないことにする。

素直に愉しい。それだけで。
今日も君に感謝。
とてもリアリストなスピリチュアルヒーラーの君が大好きだ。
今日、悩み深い君が朝日を快く浴びることを願って。

お疲れ様でした。
読んでくださって、ありがとうございます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?