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#6. 生きる覚悟

パパの愛するガオちゃんへ。

パパは「生きる覚悟」を決めました。今まで、心のどこかで「これだけつらい抗がん剤や放射線治療を耐え抜いたんだから、もう治っただろう」という甘えがあったんだと思います。でも実はそうじゃなかったんですね。西洋医学はパパの身体に広がっていたがんを一気に浄化してくれました。先生や看護師さん、病院の方々には感謝してもしきれません。でも、医療ができるのはそこまで、その先パパがバトンを受け継いで「自ら治す」ことが必要だったんです。

もちろん、退院後は「二度とこんな思いはしたくない」と健康的で無理のない生活を送ってきました。でもまだ何かが足りなかったんでしょうね。そうじゃないと短期間に二度も再発なんてしないはずです。パパが考えていたのは「再発しませんように」ということ。だからマインドセットを変えました。今パパの中にあるのは「生きる覚悟」です。5月のBちゃんの誕生に立ち合い、ママと一緒にガオちゃんとBちゃんの成長をしっかり見届けるという、生きる強い理由があります。パパに今必要なのは希望で、それはガオちゃんと生まれてくるBちゃんです。

二度目の再発がわかったとき、先生は「再びの移植」を勧めてくださいました。それが助かる道だと。でも、パパはこの度、抗がん剤のおかげで「寛解状態」に入ることができました。寛解というのはがんがいなくなって落ち着いている状態です。とてもありがたいことです。移植に進む条件でもあります。

でも、パパはここで大きな大きな決断をしました。「移植は受けない」という決断です。命懸けの決断ですが、パパの研ぎ澄まされた直感に従うことにしました。「移植を受けずにどうするか?」自分で治すのです。「西洋医学がつくりあげてくれたこの寛解を大事に大事に、生活習慣の改善と、東洋医学・代替医療の総動員をもってして、自己治癒能力を高め、維持し、生きていく。」これが、パパの生きる覚悟です。(「~せねばならない」にがんじがらめにならないように心にゆとりを持ちつつ取り組めるようにも努力します。)

幸い、先生も家族もパパの決断を受け入れてくれました。そしてサポートしてくれます。パパは自分で決断しましたが、これを実行するには家族のサポートが必要不可欠なんです。もちろんガオちゃんもね。あなたの笑顔がいつもパパの幸せホルモンの源です。ありがとう。

「なぜ生きるか」を知っている人は「どう生きるか」にも耐えられる。
                            ニーチェ

パパの新しい生活、「ニューノーマル」は大きな変化を伴います。我慢しないといけないこともたくさんあります。(例えば、大好きなラーメンはしばらくお預けですね)でもパパには断固たる生きる理由があるから大丈夫。

今日も愛しています。パパとママのところに来てくれて本当にありがとう。

23.9.21.パパ

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