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リチャードといつか朝食を

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週に一度、子供をスクールバスに見送る際に出くわす「見ず知らずのイギリス人のおじいちゃん」との早朝ソファ談義をまとめたエッセイ集です。
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#エッセイ

Ep7 リチャードの碑文

いやぁ、いつも教えている生徒さんが帰国してたんでしばらく来れなかったんだよ、ごぶさただっ…

higaxico
4年前

Ep6 テレビっ子 リチャード

ご近所のコーギー犬がけっこうな年齢で15歳ぐらいになるから、ドッグイヤーで言うところの、犬…

higaxico
4年前
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Ep5 霊界とリチャード

ムスメがスクールバスに乗り込む前に、ささっと走りより人差し指でちょんっとつっついていった…

higaxico
4年前

Ep4 リチャードとあの紛争

君の英語はそこそこのレベルだが、言い回しなんかを身につけるともっと生きた英語を使えるよう…

higaxico
4年前
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Ep3 リチャードと古語

リチャードの故郷はどこ? 今さらの質問に、イギリスの中部さ。ロンドンから出ているM1とい…

higaxico
4年前

Ep2 リチャードの福音

通園バスで走り去ったムスメを、リチャードと眺めていた。ムスメの名前はなんていうんだ?ジュ…

higaxico
4年前

Ep1 おはようリチャード

僕はタイに住んでいる。バンコクのとあるマンションで暮らしている。 保育園に通うムスメ(2)を、マンションまで迎えに来てくれる通園バスに乗せるため、毎朝エレベーターで1階まで一緒に降りてあげているのだが、毎週水曜に、必ず出くわす人物がいる。玄関ホールのソファに深々と腰を掛け読書する巨体の白人、イギリス人のリチャードだ。老人と呼ぶには若く、中年と呼ぶには老けている。間違いなくおじいちゃんの年齢のはずなのだが、安物の黄色いだぶだぶのTシャツを好み、これもまただぼだぼの短パンに黒