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吹っ切れた気がする

本来、いつかは店をやろうと夢見て、珈琲豆の自家焙煎のみを趣味でやっている。おかげで、だいぶ小慣れてきて、狙った通りの焙煎ができるようになった。ただ、焙煎には音が重要で、Jazzを聴きながらというわけにはいかない。目と耳と温度計に集中する15分、それを終えてから珈琲を淹れ、ゆっくりと音楽を聴きながら味わうことにしている。

ところが最近、富澤商店を見て回るのが楽しい。
自家焙煎には関係がなく、料理、特に菓子・デザート類を作るのに欠かせない店だ。
その性格の店であることから、男性客はほぼいない。いたとしても女性に付き合って所在なさげにしている程度。そんな中、私は意外と真剣に見て回っている。特に材料が豊富で、なるほどと感心しながら見ている。傍目から見れば、非常に胡散臭い。一体何をやっているのかと、そう思われても仕方ない。

何回か前の記事に書いたが、珈琲の派生形で、珈琲ゼリーに挑戦し、さらに色々なゼリーに挑戦し、今は珈琲を使ったデザート作りに興味を持ってしまった。
初めのうちは百均や近くのスーパーで材料を買ってみたが、レシピを見たり作っているうちに、本格的な材料が必要となった。
それで行き着いたのが富澤商店というわけである。

今日、ネクタイは外しているものの、どう見ても礼服姿の怪しげな男性が、パールアガーと微粒子グラニュー糖と食用アルコールを片手に抱え、逆紅一点でレジに並んだ。最近は恥ずかしくない。

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