見出し画像

2024年7月16日の政治・時事ニュース アメリカの民主主義は本当に終わったのかもしれんね

ということで、最初の試みは民主主義の背景にある神話と民俗学の構造を考えるという割とのどかなものでした。アメリカには正義のために悪と戦うという一神教的な伝統があり、日本には私人が神上がりするという構造があります。民主主義が問題を解決できなくなると我々の社会が持っている地金が露出するのですが、感覚に直接訴えてしまうために大きく響くことになります。

こんな文章を書きながらアメリカの副大統領候発表をも待っていたのですがこんな人が居たのかと思いました。惨めな境遇に置かれた白人労働者階級の出身で「まだ何者にもなれていない」ことに焦りをつのらせています。そのうちに自分たちの境遇が悪化したのは白人の文化が破綻しておりエリートたちに国を盗まれているからだという深い恨みを持つようになりました。それを本に書いたところ評判を呼び、上院議員を経てついに副大統領候補に躍り出たという人生です。

こういう人を感覚的に選べてしまうあたりがトランプ氏の天才的なところです。バンス氏は今のアメリカは共和政ローマが破綻した時期に告示しているとほのめかしており「トランプ氏が大統領を務めるのは最大4年であろう」と言っているそうです。この2つを組み合わせると「アメリカは共和制を捨てて皇帝をいただくべきだ」という主張になります。

初日に独裁者になると宣言しているトランプ氏、大統領には強大な免責特権があるとする保守派の最高裁判事、キリスト教的な教育の復活を望む南部諸州などなどを考え合わせるとアメリカ合衆国がどこに向かっているのかはだいたい想像がつきます。

日本人が「そうは言ってもそんな極端なことは起きないだろう」という常識が1つづつ確実に崩壊しています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?