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長編小説「Crisis Flower 夏美」 第2話

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※週1~3話更新 全18話の予定です。

SCENE1 廃校舎③

 鷹西は一気に3階まで駆け上がると、すぐ横の教室に入り込んで身を隠す。
 引き戸を少しだけ開けて様子を見た。目の前を複数の男達が駆け抜けていく。7人だ。そのうち、銃を手にしているのは一人だけ。
 ふむ、これなら暴れやすいな……。
 男達はしばらく先まで走って行ったが、鷹西の姿が見えないためかいったん立ち止まる。そして散り始めた。分かれて手近な教室から順番に探るようにしている。
 鷹西は、その中でも、銃を持った男の行動に注目する。
 他の連中がばらけていくのを見守るかのように、ゆっくりと廊下の中央を歩いていた。
 飛び道具があるからって、余裕かましてるな……。
 目つきを鋭くすると、両手に椅子を持ち勢いよく教室を飛び出す鷹西。
 男が目を見開くのがわかった。慌てて銃を向けてくる。
 遅いッ!
 右手の机を男に向かって放り投げる。更に、左手にあった椅子を蹴ってフロアを滑らせていく。   
 慌てて銃を撃つ男。だが、この状況で狙いを定められるわけもなく、鷹西は避ける必要さえなかった。
 飛んできた机は避けた男だが、フロアを滑ってきた椅子が足にぶつかりよろける。
 鷹西は柔道で言う前方回転受け身を繰り返し、あっという間に男の目の前まで来た。
 立ち上がりざま、男の銃を持つ手を蹴り上げる。
 ガシャーン!
 銃は廊下側の窓を割って落下していく。
 ヤバッ! 強く蹴りすぎた。奪って使うつもりだったのに……。
 舌打ちする鷹西。今更しかたない。気を取り直し、とりあえず目の前の男の顎を肘で打ちつける。
 一瞬で男は腰砕けとなり、グシャリと倒れた。すでに意識はない。
 隣の教室を探っていた男達が2人、飛び出してくる。
 自らその2人に向かって飛んでいく鷹西。
 ジャンプし、着地とともに一人の鼻先に頭突きをお見舞いする。もう一人が掴みかかってくるが、願ってもないことだった。
 おりゃぁっ、とかけ声もろとも、体落としで投げ飛ばす。いや、叩きつけるといった方がいいだろう。
 2人、ピクリとも動かなくなった。
 別の教室を探っていた者達も出てくる。
 鷹西は逆にすぐそばの教室に飛び込んだ。


 「待て、こいつっ!」「野郎っ!」と口々に罵声を飛ばしながら、男達が追ってきた。手にはナイフを持っている。3人だ。
 だが、鷹西は余裕で待ち構えていた。
 入り込んできた男達に、次々に椅子を投げつける。
 ギャッと叫びながら、一番前の男が倒れた。
 まわり込んできた男がナイフを繰り出す前に、鷹西の方から懐に飛び込み腕を掴む。そして思い切り捻り上げると、男は呻き声をあげながらナイフを落とした。
 最後の一人がナイフを突き出そうと身構えたが、鷹西はそこに向かって腕を掴んでいた男を突き飛ばす。
 2人の体がぶつかり合った。その瞬間に合わせて、思いきり飛び上がり蹴りつける鷹西。
 倒れた男達が上体を起こそうとしたが、鷹西はその顎を無造作に蹴り上げていった。それこそ、サッカーのフリーキックのように。
 男達2人は無残に転がった。意識は蹴られたボールの如く吹き飛んでいる。
 最初に椅子をぶつけた男がよろよろと立ち上がった。鷹西は「寝てればいいのに」と溜息をつきながら近づき拳を振り上げ、顎を打ち抜く。
 男は腰からガクッと落ちその場に倒れ込んだ。
 ん?
 殺気を感じて振り返る。離れた場所から別の男がナイフを投げようとしていた。
 慌ててフロアを転がる。直前に頬の横をナイフがかすめていくのを感じた。
 見ると、男は更に両手にナイフを持ち、狙いを定めている。
 鷹西は慌ててそばにあった椅子や机を引き寄せる。
 「ヘイ、カモーンッ!」
 男が大きな声で言った。引き攣った笑い。獣のような表情だ。どうやら密輸組織の一員らしい。Tシャツの袖をまくり上げていて、逞しい上半身が際立っている。そして、両腕にタトゥー。
 こいつ、今までのヤツらとは違うな……。
 表情を険しくする鷹西。
 少なくとも何人か切り刻んできた経験がありそうだ。冷徹な目つきからは、殺意がありありと見える。
 だが、臆して後れをとると不利になる。鷹西はスックと立ち上がった。椅子を持ち、両手でかざす。ナイフを防ぐだけではない。隙を見てそのまま突っ込んでやろうと狙っていた。
 男がナイフを投げようと構えるが、こちらの様子を見て動きを止めた。
 「チッ」タトゥー男が舌打ちする。「クレイジーッ」
 「お互い様だろ」と応える鷹西。


 タトゥー男はふっと笑い、両手のナイフをしまう。そして、腰に手をまわし、スッと何かを差し出した。
 微かに窓から入ってくる月明かりを受けたそれは、鈍い光を放つ。
 刃渡り20センチほどの大きなシースナイフだった。その切っ先をいったん鷹西に向ける。軽く腰をかがめ、攻撃の構えをとったかと思うと一気に距離を詰めてきた。
 どうするか一瞬迷う鷹西。タトゥー男はその僅かな逡巡を見逃さなかった。椅子の脚の合間から見える鷹西の顔めがけ、ナイフを突き出す。
 後退る鷹西。だが、タトゥー男の狙いは顔ではなかった。スッとナイフを引っ込めると間髪いれず身を屈め、膝を狙ってなぎ払うようにする。
 うわっ、やばっ!
 鷹西が慌てて跳び退る。バランスを崩し、立て直そうとして上半身がぶれる。
 タトゥー男はそれさえも狙っていたかのように、ナイフで椅子を払い飛ばしてしまった。
 丸腰となった鷹西にタトゥー男がジリジリと迫る。
 余計な動きは一切しない。ただ、切っ先をこちらの首、心臓、太もも、とまるでターゲットを選んでいるかのように移動させている。
 恐ろしいほどの圧力を感じ、鷹西は下がることしかできない。ジャケットを脱いで対抗したいところだが、そんな動きを見せたとたんに切り刻まれるだろう。それほどの使い手だと思われた。
 警棒を取り出す隙もないし、居合いの達人である夏美ならともかく、出しても鷹西では対抗できない。
 やばいな……。
 窓まで追い詰められた。もう後がない。
 その時、下の階から銃声が聞こえてきた。
 なに? まさか、夏美……。
 彼女の身に何かあったのだろうか? 
 心配になる。しかし、目の前の男がそれを嗤う。
 「仲間もいるのか? 心配か? そんなことより、自分だろう?」
 くそう……。
 背筋が凍る思いで、鷹西はタトゥー男を睨んだ。


 

SCENE1 廃校舎④

 夏美の口に銃を差し入れていた男が、いったんそれを取り出した。彼女の頬からも手を放す。
 あ……ああぁ、はぁ……。
 息を吐き、胸をなで下ろす夏美。だが、絶体絶命なのは変わらない。脅えた目で男の動きを見る。
 夏美を持ち上げていたもう一人の男が、彼女の腕を放す。
 ストンっと夏美の足が地に着くやいなや、パアンッ! という乾いた銃声が響き渡る。
 発砲されたのだ。
 ひっ! と短く叫んで、夏美は腰から崩れ落ちた。
 だが、弾はあたっていない。後ろの壁に深くめり込んでいた。その穴から、煙が立ちのぼっている。
 男達が笑い「殺すより、売り飛ばした方がいい」と頷き合った。力が抜けきっている彼女の体をなめまわすように見る。
 夏美はショックで動けない。その場にへたり込み、ガクガクとふるえながら男達を見上げた。
 どうしよう? どうしよう? どうしよう……?
 瞳が潤んできた。自分で自分の肩を抱くようにして怯えている。
 そんな様子を見て、男達はすっかり気を弛めていた。
 ずいぶん可愛らしいが、どうも、日本の警察官のようだ。とりあえず捕まえて、警察の捜査がどの程度進んでいるのか喋らせ、それからどこかへ売り飛ばそう。
 もちろん、その前にたっぷりとかわいがってやる。
 ……そんな算段を巡らせているのか?
 その時夏美は、頭の中で昔聞いた声を思い出していた。
 落ちついて状況を冷静に把握すれば、どんな時でも必ず切り抜けることはできる――。
 それは、子供の頃から師事してきた合気道師範の言葉だった。
 しっかりしろ、夏美。しっかりしなきゃダメだ。
 恐怖と戦いながら自分に言い聞かせ、視線を巡らせる。
 先ほど落とされてしまった警棒が、少し離れた場所にある。そこまで、おそらく2メートルちょっと。
 男達の武器は銃一丁。もう一人は、おそらく持っていてもナイフだろう。
 これなら、大丈夫……。
 そうだ。私は、今までだって何度もピンチを切り抜けてきたんだ……。
 ドキドキと高鳴る鼓動を、大きく深呼吸して抑える。
 「さて、と……」銃を持った男が夏美のジャケットの襟首を掴み引き上げた。
 華奢な彼女の体は軽々と立たされてしまう。
 「わ、私を、どうするつもり?」
 頭2つほど上にあった男の顔が目の前まで下がってきた。凶悪な表情を貼りつけて。
 「違う世界に、つれてってあげる」
 男の目に射すくめられたように、夏美の表情がこわばった。


 

SCENE1 廃校舎⑤

 しかたない――鷹西は覚悟を決めた。
 「わかったよ。もうやめだ」と言うと、大きく手を上げる。そして、さっと腰を下ろしてしまう。
 タトゥー男は一瞬唖然とした表情をしたが、さすがに気を許すことはない。ナイフを鷹西の顔の高さに構えなおす。
 「だから、もうやめだって。殺すなら殺せ」
 なんと、鷹西はその場に寝転がる。足先をタトゥー男に向け、フロアに大の字になった。
 首を微かに上げ、相手を見る。
 「ほら、やるなら早く刺せよ。観念したんだから」
 あからさまに手足をばたつかせる。
 「ク……、クレイジー」と溜息のように漏らすタトゥー男。明らかに戸惑っていた。
 「早くやれったらっ!」
 叫ぶように言って、両足を交互に振り上げるようにする鷹西。 
 タトゥー男は顔を顰める。そして、その足をなぎ払うようにナイフを振るう。
 それが、鷹西の狙いだった。
 素早く足を引っ込め、ヘッドスプリングでサッと立ち上がる。
 冷静さを欠いて切っ先を泳がせてしまったタトゥー男に体勢を立て直すヒマを与えず、その脛あたりを蹴りつけた。
 足払いとローキックのいいとこ取りのようにうまく決まり、タトゥー男はドォッと倒れた。慌てて転がり、距離をとって立ち上がろうとする。
 だが、それを許す鷹西ではなかった。素早く組みつくと、ナイフを持った腕の関節をとり逆に捻り上げる。
 タトゥー男が獣のような咆哮をあげた。
 鷹西が手を離すと、ナイフがカランとフロアに落ちる。タトゥー男の腕がだらりと下がった。
 肩の関節を外したのだ。肘をへし折ることもできたが、そこまでするのは可哀想だし、やる方も気分が悪い。
 苦悶の表情を浮かべるタトゥー男の首筋に手刀をたたき込んで倒すと、鷹西は慌てて下へ向かった。
 夏美は無事か?


 

SCENE1 廃校舎⑥

    「違う世界って?」
 怯えた表情のまま、夏美が訊き返す。
 「俺たちの、楽園、かな?」
 「それは……」一旦顔を伏せる夏美。だが、再度上げたときには、キッと戦う目に戻っていた。「絶対にイヤです!」
 言うが早いか、夏美は強く首を振る。その勢いでセミロングの髪がなびき、先端が銃を持つ男の目をかすめる。
 「うっ」と怯んで体をのけぞらせた男の手首に、手刀をたたき込む夏美。
 銃が落ちた。夏美が蹴ると廊下を滑るように遠ざかっていく。
 「こいつっ」と後ろからもう一人が掴みかかってくる。
 夏美は体をひるがえして避けると、振り向いた男の喉に向け右手の指を揃えて繰り出し、貫くようにする。古武術や空手の貫手ぬきてという技だ。
 ぐわっ、という叫び声をあげ、男は腰を抜かすように倒れた。一瞬で気道にショックを与えたため、力が抜けたのだ。
 銃を持っていた男が拳を振るってきた。
 それをかいくぐった夏美は、フロアを転がり、起き上がりざまに警棒を拾って構える。
 男が太い腕をハンマーのように振りまわす。
 余裕で避ける夏美。そして、隙を見て警棒の先で男の喉を狙う。剣道の突きだ。
 「やあっ!」という気合いもろとも見事に決まり、一瞬で大男は意識を失った。
 貫手のダメージでよろよろとしている男には「えいっ」と面をお見舞いする。
 大男が2人、あっという間に倒れ伏した。
 見下ろしながら、夏美は「ふうっ」と息を吐く。
 その時……。
 「夏美、大丈夫か?」
 鷹西が降りてきた。血相を変えていたのだが、複数の男達が転がっている光景を見て息を呑む。
 「これ全員、おまえがやったのか?」
 夏美は応えず、大きく息を吸い込み、無表情でいったん目を伏せる。
 「すごいな。やっぱ大したもんだ。いや、俺も上で、同じくらい倒してきたんだけど……」
 ゲームでもやってきたかのように言う鷹西を、夏美はキッと睨みつけた。
 そして……。


 「鷹西さんの、馬鹿っ!」
 「え? いや、ちょっと……」
 怒りの表情で睨む夏美に、一瞬怯む鷹西。
 「あなたが派手に動くから、私まで危険な目に遭ったじゃないですか。すごく恐かったんですからね。それに、さっきから何度も呼び捨てにしたり、おまえって言ったり、いい加減にしてください」
 「隠れているように言ったはずなんだけどなぁ」
 「あんな所に閉じ込めるなんて、ひどいです」
 「あんな所?」と生物・化学実験室を覗く鷹西。そして「アハッ」と笑った。
 「何がおかしいんですか?」
 「まだ残ってたんだな。それにしても、そうか、おまえ、ああいうの恐いのか?」
 蛇や蛙のホルマリン漬けを指さす。
 「いけませんか? 誰にだって苦手な物はあります」
 「女の子みたい」
 「お……」ムッとして頬を膨らませる夏美。「女です。これでも女です。もう嫌い。鷹西さんなんて、だいっ嫌い!」
 そっぽを向いた。すると、鷹西はその後ろから耳元に顔を近づける。
 「嫌いでけっこうだよ。みんなその外見に惑わされて甘い顔しているけど、俺はそうはいかないからな。現場に出たら、刑事はみんな自己責任だ。可愛いからって、甘やかせてもらえると思ったら大間違いだからな」
 「誰が甘やかせてもらえるなんて言いました? 勝手に思い込まないでください。自己責任? 上等です。わかってます」
 そう言い返しながら、夏美は胸の奥で「今、可愛いからって……って言った?」とちょっとだけドキッとした。


 

SCENE1 廃校舎⑦

 鷹西は、振り向いてまたしても睨んでくる夏美の瞳に、思わず惹きつけられそうになった。
 どうしよう? 俺は先輩達と違って、こいつに絶対に甘い顔はしない、と思っていたんだけど……。
 でも、可愛い。思いっきり可愛い。この大きくて潤んだ瞳に見つめられると、決意が揺らいでしまいそうだ。
 鷹西はそんな思いを何とか振り払うために、夏美を睨み返す。
 「わかってるなら、キャンキャン言うなよ」
 「誰がキャンキャン言いました?」
 「今言ってるじゃないか、おまえが」
 「またおまえって言った。そんなふうに呼ばれる筋合いはありません。そもそも、この状況の元凶が鷹西さんの勝手な行動じゃないですか。全然反省してませんね」
 「勝手な行動なら、おまえだって同じだろう」
 「また言った!」
 指を鷹西の鼻先に向ける夏美。
 「人を指さすなよ」と小柄な夏美をあからさまに睨み下ろす鷹西。
 その時「おい」と野太い声が響いた。
 敵か? まだ残っていたのか?
 2人して、身構えながら振り返る。
 だがそこには、犯罪グループなどよりずっと恐ろしい男が立っていた。
 「は、班長……」
 徳田だった。鬼のような形相で2人を睨みつけている。
 そしてその後ろには、徳田班の刑事達がいた。にやけたり、肩をすくめたりしながら成り行きを見守っている。


 「2人で勝手に動くなと言ったはずだよな、俺は?」
 怒りを押し殺したような声で言う徳田。
 鷹西は「い、いや」と言い訳を探す。隣では夏美が直立不動となって「わ、私は……」と声を震わせていた。
 「この……」いったん目を伏せた徳田だが、ついに怒りを爆発させる。「馬鹿1号と馬鹿2号っ!」
 ビクッとなり、夏美が目をギュッと閉じた。
 鷹西は徳田に睨みつけられると慌てて「どっちが1号ですか?」とトンチンカンなことを言ってしまう。
 「どっちでもいい! 何度言わせる? 勝手に動いて勝手に暴れやがって。ヒーローやヒロインになったつもりかっ? ふざけるな。警察にそんな者はいらないんだ。いい気になるんじゃない!」
 怒号に後退る鷹西と夏美。
 その大きな体で詰め寄ってくる徳田。
 「まあまあ」と声をかけたのは、徳田班の古参刑事、立木貢造だった。皆の相談役と言ってもいい定年間近のベテランだ。徳田も彼の言うことだけは聞く。
 立木に肩に手をかけられ、徳田は「ふう」と溜息をつく。
 助かった、と思う鷹西。立木様々、だ。
 ちらっと横を見る。夏美も横目でこちらを見ていた。視線が合うと、2人同時にハッとなり、そして「ふんっ!」と目をそらす。
 「たった2人でこれだけの連中を抑えたんだから、大したものじゃないですか」
 立木が反目し合っている2人を見ながら言った。
 「つけあがるんで、あんまり褒めないでくださいよ」
 頭をかきながら徳田が言う。そして、倒れている男達を連行するよう部下達に指示をはじめた。
 応援に来るパトカーのサイレンが夜空に響き渡る。
 徳田の大きな背中を見ながら、鷹西と夏美は、どちらともなくホッと息を吐き胸をで下ろした。


驚愕の事件が発生する第3話に続く↓


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