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『あぱとぅん』ロゴマークをデザインせよ!

プロジェクトのタイトルが決まって、世界観も固まってきたら、象徴が必要になってきますね!

"ロゴマーク"は何を表すのか?

僕が始めることにしたプロジェクト『あぱとぅん』は、少しヘンテコな世界観を象徴するキャラクターが1体いて、それがいろいろ生み出していくという設定。このキャラクターにひと目でわかる目立った特徴が1つあるので、プロジェクトの象徴にもなりそう……なんだけど、【かわいい】とか【かっこいい】といった特徴じゃないから組み合わせて世界観を伝えるためのロゴマークは必須。

漫画でもアニメでもタイトルロゴって重要ですよね! 洋服や時計、靴や雑貨など様々なものを認知してもらうためのブランドロゴはそれ自体が価値を持ったりもする。 企業だってそうですね。まぁ企業の場合はCI(Corporate Identity)と呼ばれる一連の経営上の手法に含まれたりもします。

つまりシンボルマークやタイトルロゴには、その形状や色など構成する要素にきちんと意味が込められているんですね。

迷走するデザイン

いざロゴマークをデザインしようとなっても、デザイナーとしてお客さんと仕事をする時と違ってすべて自分の中にあるわけですから、やりやすいと思う方も多いかな? これが割とそうでもなくて、ダメ出ししてくれる人がいないから迷走しやすいんですよね。

最初のスケッチがこれ。
僕は普段スマートフォンかタブレットでスケッチしています。 使用するアプリはSketchbook

『あぱとぅん』ロゴ案1

今見てて気が付いたけど「P」の文字がパーマンバッヂみたい!
そしてこうなって…

『あぱとぅん』ロゴ案2

なんとなく勢いが出てきた。
ここまでの2案では英語ベースのロゴになってますね。

『あぱとぅん』ロゴ案3

ここで日本語を組み合わせて図案化する試みが始まります。
『あぱとぅん』の部分はほぼここで方向性が決まりました。 でも、このデザインだと「UPPERあぱとぅんTOON」と読めてしまいます。

『あぱとぅん』ロゴ案4

ひとつ前のスケッチを踏襲してるけど、上下の英字部分の幅を絞って全体に中心を意識したことで印象がググっとよくなりましたね。 しかし、依然として「UPPERあぱとぅんTOON」です。 カラーリングで読みわけを誘導できる可能性もありますが、初めて見た人が読めなくては意味がないです。

『あぱとぅん』ロゴ案5

『あぱとぅん』部分はそのままで、英字部分をガラッと変えることで日本語部と英語部が分離しました。 上部の日本語を読み替えたのが下部の英語だということが少し理解できそうになってきました。 これでいいんじゃない?

これで決定か!?

『あぱとぅん』ロゴ案6

ほぼこの形でいいかなと思い始めていたので、ここからはベクターグラフィックス編集アプリ(Adobe Illustrator、Inkscapeなど)での作業。

ロゴマークが使われる場面を考えて背景に図形があったほうがまとまるし、バッヂとかステッカーとか作りやすいなぁと、星形を配置。 むむむ……ひとつ前のデザインよりなんだか印象がぼやけちゃった。 というか、つまらないデザインに見えてきた。 プロジェクトの持っている楽しさとかちょっとヘンテコな感じとかが全然伝わってこない。

これじゃダメです。

ずらす!

『あぱとぅん』ロゴ案7

ひとつ前のデザインがつまらない理由は「リズム感が無いから」と、考えて中央を起点としたデザイン構成から手を離すことにした。 つまり、中心をずらす。

まず星を左にずらして「あ」と星の中心を合わせて安定感を確保。 これによって読みはじめが「あ」だという視線誘導にもなる。 星自体は少し回転させて形も歪ませる。 縁取りも中心をずらすことで躍動感やスピード感が出る。 「UPPER TOON」の部分は一行に収めて全体に小さくし、日本語部との競合を避けた。

あー!まとまりましたね。
僕が考えているプロジェクトのイメージともバッチリ嵌ります。

配色はとても大事

図案は決まったので最後に配色を決定します。 今回のロゴマーク制作では初めにプロジェクトのテーマカラーを決めずに進めてきたので最後に色を決めることになりました。 たいていの場合は最初にキーカラーと差し色などのカラー設計をしておくことが多いので珍しいやり方になりますね。

基本色をざっくりと決めて、4つの配色を試してみました。

『あぱとぅん』ロゴ案8(配色4種)

割りと迷ったんですが、最終的に右上の配色に決定!
しかし、何か物足りなさというか、もう少しだけ何かが足りない感じが引っ掛かります……。

最後のもうひと手間!

なんとなくの物足りなさを解消するためにまずは黄色い星に円形のグラデーションをかけて光の要素を加味してみたんだけど、まだ何か違う。 さらに網点(ハーフトーン)化してみたらバッチリ!僕が思い描く『あぱとぅん』の世界観にはこのロゴマークです。

『あぱとぅん』完成ロゴマーク

結構長い記事になってしまましたが最後まで読んでいただきありがとうござます!!
このロゴマークで新しいプロジェクトを進めていくのでこれからも楽しみにしていてくださいね。 次回はキャラクターのデザインについて書こうかな。

最後のおまけに、僕が普段愛用しているアプリを紹介しておきますね。


僕が使ってるスケッチ用アプリ

Sketchbook
ちょっと癖があるけど、僕の手にはよく馴染むし、やりたいことはほぼできてる。psd書き出しできるのでAdobeユーザーにも使いやすい。 スマートフォン、タブレット版ならまずは無料で使ってみて、気に入ったら有料のオプションを購入したらいいと思います。 使い勝手は無料版も同じ。

Android用 Sketchbook(基本的に無料)
Windows用 Sketchbook Pro(有料)
iOS用 Sketchbook(基本的に無料)
Mac用 Sketchbook Professional(有料)


サポートしてくれる人が増えると、新しい作品を作る余裕も出てきます。余裕は新たな可能性を見出す機会をもたらしてくれますね。新たな可能性からは今までと違った視点も生まれるかもしれません。